
ミニチュアシュナウザーは賢く感受性が高い犬種。
だからこそ、ちょっとした刺激に反応して吠えてしまうこともあります。
本記事では、吠える原因としつけ・散歩での具体的な対策を紹介。
「うるさい」と悩む飼い主さんが、今日から実践できる方法をまとめました。

ミニチュアシュナウザーが吠えるのはなぜ?

ミニチュアシュナウザーはドイツ原産の作業犬で、もともとネズミなどの害獣を追い払うために活躍してきた犬種です。
そのため、警戒心が強く、周囲の変化に敏感に反応する性質を持っています。
現代では家庭犬として人気がありますが、持ち前の「守る意識」が残っているため、さまざまな場面で吠えやすい傾向があります。
散歩中に人や犬、自転車に反応して吠えるほか、家の中でも物音や来客に反応して吠えることがあります。
しかし、これらの吠えにはすべて理由があります。
単なる「うるさい行動」ではなく、犬からのサインとして受け取ることが大切です。
ミニチュアシュナウザーが特に吠えやすくなる要因としては、次のようなものが考えられます。
- 環境の変化や物音に敏感で、刺激を受けやすい
- エネルギー量が多く、運動不足になりやすい
- 飼い主への依存心が強く、構ってほしい気持ちが出やすい
これらの要素が組み合わさると、「吠える」という形で感情が表に出ます。
つまり、ミニチュアシュナウザーの吠えは性格の問題ではなく、知能の高さと感受性の強さゆえの行動なのです。
どんな理由で吠えているのかを見極めることが、しつけや対策の第一歩になります。
次に紹介する「要求吠え・警戒吠え・無駄吠え」の3つのタイプを知ることで、愛犬に合った具体的なトレーニング法が見えてきます。
ミニチュアシュナウザーの吠え方3タイプと理由別の対策

ミニチュアシュナウザーは頭が良く、警戒心が強い犬種です。
吠える行動にもそれぞれ意味があり、同じ「吠える」でも理由が違えば対策もまったく異なります。
ここでは代表的な3タイプを紹介します。
要求吠え(かまってほしい・ごはんがほしい)

「ねぇ見て!」「遊んで!」「おやつちょうだい!」など、飼い主の注意を引きたいときにする吠え方です。
知能が高いミニチュアシュナウザーは、“吠えれば願いが叶う”とすぐ学習します。
対策ポイント
・吠えても反応せず、完全に無視する。
・静かにできた瞬間だけ「いい子!」と褒める。
・おもちゃ遊びや散歩など、日常で満たしてあげる時間を確保。
飼い主が「静かにしているときに構う」ことを徹底すると、要求吠えは自然と減っていきます。
警戒吠え(縄張り意識・見知らぬ人への反応)

もともとミニチュアシュナウザーは番犬として活躍してきた犬種。
見知らぬ音や人、自転車などの動くものに対して「不審だ!」と吠えるのは本能的な行動です。
対策ポイント
・来客や通行人に慣らす社会化トレーニングを行う。
・「静か」「おすわり」など落ち着く合図を教える。
・飼い主が落ち着いた声で「大丈夫」と伝える。
飼い主が慌てると犬も不安になります。
安心した雰囲気を作ってあげることで、警戒吠えはかなり改善されます。
無駄吠え(退屈・ストレス・運動不足)

特に家の中で何もないのに吠える場合は、ストレスやエネルギー過多が原因です。
ミニチュアシュナウザーは活発な犬種なので、散歩不足=吠えるスイッチが入りやすいです。
対策ポイント
・1日2回、合計1時間程度の散歩を目安に。
・知育トイやおやつ入りコングで退屈を防ぐ。
・吠えずに静かに過ごせた時間を褒める。
吠える=かまってもらえる、という悪循環を断ち切り、「落ち着いていれば褒められる」という成功体験を増やしましょう。
ミニチュアシュナウザー吠える!上手なしつけや対策

ミニチュアシュナウザーは賢く感受性が強いため、吠えるのにも必ず理由があります。
「うるさい」「無駄吠え」と思われがちですが、犬にとっては立派な意思表示です。
大切なのは、なぜ吠えるのかを知ること。原因を理解すれば、しつけで改善できます。
完全に吠えをなくすのは難しいですが、「無駄に吠えない」状態に近づけることは可能です。
ここでは、日常と散歩での対策を紹介します。
普段の生活で吠える場合
エネルギーが余ると吠えやすくなります。
ミニチュアシュナウザーは運動量が多い犬種なので、1日2回の散歩と遊びでストレスを発散させましょう。
また、退屈や構ってほしい気持ちが原因で吠える「要求吠え」もよく見られます。
吠えたときに反応すると学習してしまうため、静かにできた瞬間を褒めることが効果的です。
散歩中に吠える場合

散歩での吠えは、社会化不足や恐怖心によるものが多いです。
子犬の頃に外の刺激に慣れていないと、成犬になってから見知らぬ人や犬を怖がって吠えるようになります。
無理に近づけず、距離をとりながら吠えない距離でおやつを与えて褒める練習を繰り返しましょう。
少しずつ慣れていけば、恐怖や警戒心が薄れ、落ち着いて歩けるようになります。
吠え防止のトレーニング

散歩中に通行人や自転車とすれ違う際は、大好きなおやつで意識をそらすのが有効です。
「静かにしていたら褒められる」「怖いものは何も起こらない」と学習させることが大切です。
おやつは特別な場面だけで使うことで効果が高まります。
また、飼い主が落ち着いた声で「大丈夫だよ」と伝えると、犬も安心しやすくなります。
ミニチュアシュナウザーが吠えるときの実践トレーニング法
吠える前に“気づく”ことが第一歩

ミニチュアシュナウザーは賢く観察力も高いため、吠える「直前のサイン」を見逃さないことがポイントです。
耳を立てる、尻尾をピンと張る、体を硬直させる──これらの行動は「警戒スイッチ」が入る直前の合図です。
吠え始めてから注意しても逆効果になることが多いため、吠える前に合図を察知して気を逸らすようにします。
たとえば、
・アイコンタクトで気を引く
・おやつで「待て」や「おすわり」に誘導する
・軽い声かけで落ち着かせる
といった方法が効果的です。
おやつトレーニングで「静か」を教える

吠えない時間を意識的に作り、「静かにできた瞬間」をほめて強化することが大切です。
吠えなかったらすぐに「いい子!」と声をかけ、少量のおやつを与えます。
この繰り返しで、「静か=褒められる」という意識が根づいていきます。
また、吠えた瞬間におやつを与えると逆効果なので、落ち着いたタイミングだけを選びましょう。
特別なおやつを「静かトレーニング専用」にするのもおすすめです。
散歩時のすれ違いトレーニング

散歩中の無駄吠えは、縄張り意識や恐怖心が関係しているケースが多いです。
少しずつ「刺激」に慣らすために、次のようなステップを踏みましょう。
- 距離を取る:最初は吠えない距離(例:10m以上)からスタート。
- 静かにできたらご褒美:他の犬や人を見ても落ち着いていればおやつ。
- 少しずつ距離を縮める:数日〜数週間かけて段階的に距離を近づけます。
「吠えない=怖くない」「静かでいると褒められる」という成功体験を積むことで、散歩中のストレスや興奮が減りやすくなります。

ミニチュアシュナウザーが吠える時の原因と対策【まとめ】
ミニチュアシュナウザーの吠えは「性格」ではなく「理由」があります。
怖い・興奮・守りたい——その気持ちを理解してあげることで無駄吠えは減ります。
散歩時のトレーニングやおやつ活用で静かな時間を増やし、愛犬との信頼を深めましょう。
しつけに悩んだら、ドッグトレーナーへの相談もおすすめです。