
ビーグルが可愛いと思って迎えたのに、「こんなに大変だったの?」と驚く飼い主さんも多いでしょう。
確かにビーグルはしつけが難しい面がありますが、正しい方法で向き合えば最高のパートナーになります。
この記事では、ビーグルが手に負えないと言われる理由と、実践できる対策をわかりやすく紹介します。

ビーグルは手に負えないのはなぜ?

ビーグルは元々ウサギ猟の猟犬として使用される犬でした。
そのため、運動量が多い上に声がとても大きく、活発な性格の子が多いように感じます。
大変するどい嗅覚を持ち、現代では麻薬探知犬として活躍しているビーグルもいるほどです。
猟犬としての名残から、いたずらに夢中になってしまったり、興味を持ったものを離さない頑固な一面を見せたりするのです。
また、ビーグルは集団で生活する習性があるためひとりぼっちが苦手で、とても寂しがり屋です。
構ってほしさのあまり激しく吠えたり、家具におしっこを引っ掛けたりして必死に飼い主の気を引こうとします。
お留守番も苦手で、なかには飼い主が帰ってくるまで何時間も吠え続ける子もいるほどです。
そうしたことから、飼うのが難しいとか、手に負えないと言われてしまうのかもしれませんね。
しつけの難しさ

ビーグルは独立心が強く、頑固な一面もあるため、しつけが他の犬種に比べて難しい場合があります。
一貫性と忍耐が求められるため、初心者にはやや困難でおすすめはできません。
高い運動需要

活動的な犬種であるビーグルは、適切な運動を日常的に必要とします。
十分な運動がないと、エネルギーを持て余して問題行動を起こす可能性があります。
強い嗅覚と狩猟本能

嗅覚が非常に発達しているため、匂いに導かれて追跡を始めることが多く、リードをつけていても引っ張ることがあります。
また、逃げ出すリスクも高まります。
分離不安の傾向

非常に社交的で人懐っこい性格から、長時間の留守番が苦手で、分離不安を発症しやすい傾向にあります。
これらの点を踏まえると、ビーグルは飼育にある程度の経験と知識が必要な犬種と言えます。
よって、飼育初心者には必ずしもおすすめできる犬種ではありません。
しかし、これらの点を理解し、適切な準備があれば、ビーグルは非常に愛情深く楽しい家族の一員になりえます。
初心者がビーグルを飼育する場合は、犬のトレーニングクラスに参加するなど、サポートを積極的に求めることが重要です。
ビーグルをしつけるコツ

ポジティブな強化を使用する
ビーグルは食べ物に非常に反応が良いため、トレーニング中の報酬としておやつを使うと効果的です。
行動を正しく行った際にすぐに報酬を与えることで、望ましい行動を強化します。
短く楽しいトレーニングセッションを保つ
長時間のトレーニングはビーグルにとって退屈になりがちです。
短くて変化に富んだセッションを設定し、彼らの注意を引き続けるようにしましょう。
一貫性を持ってトレーニングする
コマンドの言葉遣いや行動の期待を一貫させることが重要です。
家族全員が同じ方法でコマンドを使うことで、ビーグルが混乱することなく学習を進めることができます。
早期に社会化を図る
子犬の頃から他の犬や人、様々な環境に慣れさせることで、社会的なスキルを身につけさせることができます。
これにより、外出時の振る舞いが改善されることが期待できます。
十分な運動を提供する
ビーグルはエネルギーが高く活動的な犬種なので、適切な運動が不可欠です。
十分な運動を提供することで、過剰なエネルギーを発散させ、トレーニング中の集中力を高めることができます。
忍耐力を持つ
ビーグルは頑固な一面もあるため、トレーニングには時間がかかることがあります。
焦らずじっくりと取り組むことが成功の鍵となります。
これらのコツを活用して、ビーグルのしつけに取り組んでみてください。
ビーグルが手に負えないと感じたときの具体的な対処法

ビーグルのやんちゃさに悩み、「もう手に負えない」と感じてしまう飼い主さんは少なくありません。
しかし、行動の背景を理解し、冷静に対応することで、問題行動は必ず改善していきます。
無駄吠え・いたずら対策は「原因を突き止める」ことから
ビーグルの吠えや破壊行動は、単なる「悪さ」ではなく、退屈や不安が原因の場合が多いです。
特にお留守番中の長時間放置は、強いストレスを与え、無駄吠えや家具の破壊につながります。
対処法として、留守番前にしっかりと散歩で体力を発散させたり、知育玩具で集中力を使わせたりすることが有効です。
また、留守中に静かな音楽を流す、飼い主の匂いがついた毛布を入れておくなども安心感を与える方法です。
「噛む」「引っ張る」行動は本能に寄り添ってコントロールする
ビーグルの噛み癖や引っ張り癖は、狩猟犬としての本能から来るものです。
噛みたい衝動を抑えるよりも、「噛んでいいおもちゃ」を与えることで発散させる方が効果的です。
散歩中の引っ張りは、リードを短く持つのではなく、立ち止まって「動かない=進めない」と教えることを繰り返すことで徐々に改善します。
焦らず根気よく続けることがポイントで、最初の数週間は成果が見えなくても、必ず落ち着きが出てきます。
飼い主が精神的に限界を感じたら「一時的に預ける選択肢」も
どうしても手に負えない場合は、訓練施設や預かりサービスを利用するのも立派な選択です。
一時的に距離を取ることで、飼い主のストレスが軽減され、愛犬にも落ち着く時間が生まれます。
預けた期間中にプロのトレーナーが行動矯正を行うことで、戻ってきた後の関係もより良い方向に進むことが多いです。
ビーグルのしつけに悩んだ筆者の体験談

想像以上に難しいビーグルの飼育
夫と結婚し、幸せいっぱいの時に家族に迎え入れたのが、生後4ヶ月のオスのビーグルでした。
私は実家でも小型犬を飼っており、一通りお世話は経験したことがあったので「きっと大丈夫だろう」という考えであまり悩むことなく引き取ってしまった訳ですが、早々にその安易な考えを後悔することになります。
とにかく吠える!噛む!放っておけば何時間も吠え続け、一度ゲージから出そうものなら部屋中のカーテンを破いてまわり、私や夫の腕にすごい力で噛みつきます。
一週間も経たずに私と夫の腕は傷だらけになりました。
人一倍寂しがり屋だった我が家のビーグル
このままでは一緒に暮らしていけない!と、夜な夜なビーグルのしつけについて検索し、わかったことがあります。
ビーグルが想像以上に寂しがり屋なこと、そして我が家のビーグルはその特性が特に強いということです。
現に、我が家のビーグルは私がトイレに入るだけでも悲しそうに鳴いて私を呼んでいました。
今思えば、きっとペットショップからひとりで連れてこられ不安でいっぱいだったのだろうと思います。
それがわかってからは、とにかく愛犬との時間をたっぷり取るよう心がけました。
幸い在宅で仕事をしていたため、日中はくっついて仕事をし、夜はゲージのそばに布団を敷いて眠ったこともありました。
するとどうでしょう、1ヶ月も経つ頃には、ゲージから出しても暴れることなくリビングでくつろぐようになったのです。
ドッグトレーナーに教えを乞う
一緒に過ごす時間を取るようにしたのと同時に、ドッグトレーナーの力を借りるようにしました。
「おすわり」「待て」などの基本的なしつけは自分で行っていましたが、ビーグルの賢さを最大限に生かすためにはプロの手を借りることが最善だと思ったからです。
自宅に来ていただいたり、訓練所に通ったりして訓練を繰り返すことで、3ヶ月ほどで興奮することがかなり少なくなりました。
当たり前ですが、ドッグトレーナーに任せきりではいつまでたっても愛犬との信頼関係が築くことができず、飼い主の指示は通りません。
プロの手を借りながら、ぜひゆっくり愛犬と向き合ってみてくださいね。

ビーグルは手に負えない?【まとめ】
ビーグルは確かにエネルギッシュで扱いづらい部分もありますが、理解と根気があれば必ず信頼関係を築けます。
もし行動に悩んだら、無理せずトレーナーの力を借りてください。
頑張りすぎず、ビーグルらしい明るさを楽しみながら向き合うことが何よりの近道です。