
左がミニピン 右がドーベルマン
「ドーベルマンを小さくしたのがミニチュアピンシャー」と思っていませんか?
実は逆で、ミニピンの方が歴史は古いのです。
この記事では、2匹の意外なルーツから性格や飼いやすさの違いまで、分かりやすくまとめています。
見た目が似ていても、性格はまるで別!読めばきっと納得します。

ミニチュアピンシャーとドーベルマンの比較
歴史
ミニチュアピンシャーの歴史

ミニチュアピンシャーは約300年前のドイツで誕生した犬種です。
元々はネズミ狩り犬として働き、「ヘル・ピンシェル」という中型犬を小型化して生まれたといわれています。
さらにイタリアングレイハウンドやミニチュアダックスと交配され、現在の姿になりました。
前足を高く上げて歩く「ハックニー歩様」が特徴で、同じ歩き方をする犬種はほとんどありません。
この小鹿のような動きが名前の由来にもなっています。
ドーベルマンの歴史

一方ドーベルマンは、ミニチュアピンシャー誕生の約100年後に同じドイツで生まれました。
ロットワイラー、ジャーマンシェパード、ジャーマンピンシャーなどを掛け合わせ、警察官ルイス・ドーベルマン氏が理想の護衛犬を作り出したのが始まりです。
知能が高く、勇敢で忠実な性格から、警察犬や軍用犬、麻薬探知犬として世界で活躍してきました。
ミニチュアピンシャーは俊敏で活発な小型犬、ドーベルマンは力強く賢い大型犬。
どちらもドイツ生まれのピンシャー系統ですが、その目的とスケールの違いが、それぞれの性格や姿を形づくっています。
特徴の比較

ミニチュアピンシャー
ミニチュアピンシャーは小型犬で、オス・メスの体格差がほとんどありません。
耳やしっぽを切らない子も増えており、活発で警戒心が強い一方、しつけ次第で非常に優秀な番犬になります。
寒さに弱く、短毛で抜け毛が少ないため室内飼い向きです。

ドーベルマン
ドーベルマンは大型犬で、オスとメスに体格差があります。
力が強く運動量が多いため、初心者には少し難易度が高い犬種ですが、知能が高く忠実で、本来は温厚な性格です。
警察犬や護衛犬として活躍するほど訓練性能に優れています。
共通点
共通点はどちらもドイツ原産のピンシャー系で、短毛・寒がり・頭脳明晰・番犬向きという点。
外見はそっくりでも、ミニチュアピンシャーは家庭的な小型番犬、ドーベルマンは頼もしい大型護衛犬として、それぞれ異なる魅力を持っています。
性格の違い

ミニチュアピンシャーの性格は、警戒心が強く好奇心旺盛。
体は小さくてもプライドが高く、家族を守ろうとする気持ちが強い犬です。

一方のドーベルマンは冷静沈着で、しつけが入ると非常に従順になります。
警察犬・護衛犬として活躍してきた背景から、飼い主との信頼関係を何より大切にするタイプです。
ミニピンは「家庭内での番犬」、ドーベルマンは「人と共に行動するパートナー」という印象が近いでしょう。
飼育環境の違い

ミニチュアピンシャーは室内向けの小型犬。
寒さに弱く、冬は洋服や暖房が必須です。
小柄ながら運動欲求は強く、1日2回の散歩や室内遊びでエネルギーを発散させる必要があります。
対してドーベルマンは大型犬で、広いスペースと運動量が必要です。
1回あたり30分以上の散歩を2回ほど行い、ストレスをためないようにします。
室外での飼育も可能ですが、寒さや孤独に弱い面もあり、基本的には室内で家族と過ごすことが望ましい犬種です。
見た目以外の見分け方

パッと見では似ている2匹ですが、観察すれば違いがわかります。
ミニチュアピンシャーは四肢が細く、胸の張りが控えめで“軽快に跳ねるような歩き方”をします。
ドーベルマンは胸が広く筋肉量が多いため、歩く姿は“しなやかで重厚感”があります。
また目つきも異なり、ミニピンは少し丸く活発な表情、ドーベルマンは切れ長で落ち着いた印象を持ちます。
性格や動きからも見分けることができるでしょう。

まとめ
ドーベルマンとミニチュアピンシャーは、見た目こそ似ていますが性格や飼育環境は大きく異なります。
どちらも賢く忠実な犬種ですが、自分のライフスタイルに合う方を選ぶのがポイントです。