
モルモットが突然「カチカチ」「カリカリ」と歯を鳴らしていると、「怒っているの?」「嬉しいの?」「もしかして病気?」と心配になりますよね。
結論からいうと、モルモットの「歯ぎしり」と呼ばれる音は、状況によって意味が異なります。
大きく分けて考えたいのが、警戒や不快感などでカチカチと歯を鳴らす行動と、痛みや歯の異常などに伴って起こる歯ぎしりです。
特に、歯ぎしりと一緒に食欲低下・よだれ・体重減少などが見られる場合は、歯の病気を含めて注意が必要です。
この記事では、モルモットの歯ぎしりの意味、カチカチと歯を鳴らす理由、撫でているときや多頭飼いで見られる場合の考え方、病気との見分け方まで詳しく解説します。
モルモットの歯ぎしりには2種類ある|まず結論

「モルモットが歯ぎしりしている」といっても、すべてが同じ意味とは限りません。
まずは「カチカチと意図的に歯を鳴らしているのか」「食欲低下などの体調変化を伴っているのか」を分けて考えましょう。
カチカチ・カリカリ鳴らすのは警戒や不満のサイン
モルモットが歯を「カチカチ」「カリカリ」と鳴らす行動は、警戒、不快感、不安、威嚇などで見られることがあります。
こちらを見ながら歯を鳴らしたり、ほかのモルモットと向かい合った状態で鳴らしたりしている場合は、「これ以上近づかないで」と伝えている可能性があります。
歯を鳴らしているときは、そのまま無理に触ったり近づいたりせず、まず様子を確認しましょう。
食欲低下やよだれを伴う歯ぎしりは病気にも注意
歯ぎしりと一緒に食事量が減ったり、よだれが出たりしている場合は、単なる感情表現ではない可能性があります。
- 牧草を食べなくなった
- ペレットを食べる量が減った
- よだれが増えた
- 顎の下が濡れている
- 食べ物を口から落とす
- 体重が減ってきた
こうした症状が一緒に見られる場合は、不正咬合など歯の異常も考えて動物病院へ相談してください。
音だけで判断せず前後の行動も確認する
同じような歯の音でも、その意味は状況によって変わることがあります。
直前に抱っこしていたのか、ほかのモルモットが近くにいたのか、それとも何もしていないのに繰り返しているのかを確認しましょう。
「どんな音だったか」だけではなく、「その前後に何が起きていたか」を一緒に見ることが大切です。
モルモットが歯をカチカチ鳴らす意味は?

「モルモットの歯ぎしり」で特に多いのが、カチカチと歯を鳴らす行動です。
これは鳴き声というより、歯を噛み合わせて音を出している行動です。
嫌がっている・不快に感じている
抱っこしているときや触っている途中に突然カチカチ鳴らし始めた場合は、「もうやめてほしい」と感じている可能性があります。
そのまま触り続けるのではなく、一度手を止めてモルモットの反応を確認してください。
警戒して「近づかないで」と伝えている
知らない人や動物、大きな音などに警戒したときにも歯を鳴らすことがあります。
体を固くしている、逃げようとしている、相手から距離を取ろうとしている場合は、安心できる距離を確保してあげましょう。
威嚇や怒りで歯を鳴らすことがある
モルモット同士で歯をカチカチ鳴らしている場合は、相手に対する警告や威嚇の可能性があります。
特に、向かい合って歯を鳴らしながら追いかける、噛みつこうとするといった行動まで見られる場合は注意が必要です。
歯を鳴らす行動が激しい争いへ発展しそうなときは、ケガをしないよう安全を確保しましょう。
カチカチ音だけで意味を決めつけない
モルモットの行動には個体差があります。
そのため「カチカチ鳴らしたから必ず怒っている」と一律に判断するのではなく、周囲の状況やその個体の普段の行動と比べることも必要です。
撫でているときの歯ぎしりは喜んでいる?

撫でている最中に歯を鳴らすと、「気持ちよくて歯ぎしりしているのかな?」と思うこともあるでしょう。
しかし、歯をカチカチ鳴らしていることだけを理由に「喜んでいる」と判断するのは避けた方がよいです。
まず一度撫でるのをやめる
撫でている途中で歯を鳴らした場合は、一度手を止めてみましょう。
そのまま近くにいて撫でてほしそうにするのか、それとも離れていくのかを見ると判断材料になります。
逃げる・体を固くするなら嫌がっている可能性
次のような反応が一緒に見られる場合は、不快に感じている可能性があります。
- 逃げようとする
- 体を固くする
- 頭や体で手を押し返す
- 歯を鳴らす音が強くなる
- 触られるのを避ける
「撫でているから嬉しいはず」と決めつけず、モルモット自身の反応を優先してください。
多頭飼いでモルモットが歯をカチカチ鳴らすとき

複数のモルモットを飼っている場合は、歯のカチカチ音を特に注意して観察しましょう。
向かい合って歯を鳴らすのは威嚇の可能性
2匹が向き合った状態で歯を鳴らしている場合は、相手に対する警告や威嚇の可能性があります。
すぐ喧嘩になるとは限りませんが、その後の行動をよく確認してください。
追いかける・噛もうとする場合は注意
歯を鳴らすだけでなく、激しく追いかける、噛みつこうとする、一方が逃げ続けるなどの状態なら注意が必要です。
実際にケガをするような争いが始まった場合は、安全に分けられる飼育環境を用意しましょう。
食事や隠れ場所の取り合いも確認する
餌入れや水飲み場、隠れ家などをめぐって緊張が高まっていることもあります。
特定の個体だけが食事や休息場所を独占していないかも確認しましょう。
モルモットの歯ぎしりが病気のサインになることもある

モルモットの歯ぎしりで特に注意したいのが、食欲や体重などに変化がある場合です。
モルモットの切歯と臼歯は伸び続けるため、噛み合わせが悪くなると不正咬合などの歯科トラブルが起こることがあります。
歯ぎしりだけでなく、「食べ方がいつもと違う」という変化を見逃さないことが大切です。
不正咬合で歯ぎしりすることがある
不正咬合では、伸びすぎた歯によって舌の動きが妨げられたり、口の中が傷ついたりして、食べることが難しくなる場合があります。
痛みや違和感から歯ぎしりが見られることもあります。
食欲が落ちていないか確認する
歯ぎしりをしているときは、普段どおり牧草やペレットを食べているか確認してください。
特に「ペレットは食べるけれど牧草を食べなくなった」「食べようとするけれど途中でやめる」といった変化にも注意しましょう。
よだれ・顎の濡れに注意
歯の異常でうまく噛めなくなると、よだれが増えて口元や顎の下が濡れることがあります。
歯ぎしりと一緒によだれが増えている場合は、動物病院へ相談しましょう。
体重が減っていないか確認する
モルモットは被毛に覆われているため、見た目だけでは少しずつ進む体重減少に気づきにくいことがあります。
普段から定期的に体重を測り、減少が続いていないか確認しておくと体調変化を見つけやすくなります。
食べ物を口から落とす場合も注意
食欲はありそうなのに、牧草やペレットをうまく噛めず口から落としてしまう場合も、口の中や歯に異常がないか確認したいサインです。
こんな歯ぎしりなら動物病院へ相談

歯ぎしりをしたからといって、すべてが病気というわけではありません。
ただし、歯ぎしりと一緒に食欲・体重・よだれなどの変化がある場合は、様子見を続けすぎないことが大切です。
牧草やペレットを食べなくなった
普段はよく食べているモルモットが急に牧草やペレットを食べなくなった場合は注意してください。
食欲低下がある場合は、「歯ぎしりの意味」を考えることより体調確認を優先しましょう。
よだれが増えた・顎が濡れている
よだれが目立つようになったり、顎の下が常に濡れていたりする場合は、歯の病気を含めて確認が必要です。
食べ物を口から落とす
食べようとしているのに、何度も食べ物を落とす場合は、うまく噛めていない可能性があります。
体重が減ってきた
普段と同じように見えても、体重が継続的に減っている場合は注意してください。
食事量が少しずつ減っている可能性もあります。
元気がなくじっとしている
歯ぎしりに加えて、動かない、丸まってじっとしている、いつもより反応が弱いといった変化がある場合も受診を検討してください。
モルモットが歯ぎしりしたときに確認する5つのこと

歯ぎしりに気づいたら、次の順番で確認すると原因を整理しやすくなります。
- 直前に触ったり抱っこしたりしていなかったか
- ほかのモルモットが近くにいなかったか
- 大きな音や環境の変化がなかったか
- 牧草やペレットを普段どおり食べているか
- よだれ・体重減少・元気低下がないか
触った直後やほかのモルモットと向き合ったときだけ歯を鳴らし、その後すぐ普段どおりに戻っているなら、警戒や不快感などの行動の可能性を考えられます。
一方で、食欲・よだれ・体重・元気に変化がある場合は健康問題を優先して考えます。
「どんな音だったか」より、「歯ぎしり以外に何が起きているか」を確認することが重要です。
モルモットの歯のトラブルを防ぐための日常管理
モルモットの歯は伸び続けるため、毎日の食生活と観察が重要です。
牧草をしっかり食べられる環境を作る
モルモットは牧草を繰り返し咀嚼することで歯を摩耗させます。
日常的に牧草をしっかり食べられているか確認することが、歯の健康管理では重要です。
毎日食欲と食べ方を観察する
単に「食べた・食べていない」だけでなく、食べ方も確認しましょう。
- 食べる速度が遅くなっていないか
- 牧草を避けるようになっていないか
- 食べ物を口から落としていないか
- 以前より食事量が減っていないか
いつもの食べ方を知っておくと、小さな異変にも気づきやすくなります。
定期的に体重を測る
食欲低下に気づく前に、体重減少として変化が表れることもあります。
定期的な体重測定を習慣にし、普段の体重を把握しておきましょう。
かじり木だけで歯の病気を治せるとは考えない
木製のおもちゃなどをかじる行動はありますが、それだけで不正咬合などの歯科疾患を治療できるわけではありません。
すでに食欲低下やよだれなどがある場合は、「硬いものを噛ませれば治る」と考えて受診を遅らせないでください。
歯ぎしりと間違えやすいモルモットの鳴き声
モルモットは歯を鳴らすだけでなく、さまざまな鳴き声でコミュニケーションを取ります。
鳴き声だけで感情を100%決めるのではなく、声の大きさや体の動き、そのときの状況も合わせて判断しましょう。
プイプイ・キュイキュイ
飼い主が近づいたときや食事を期待しているときなどに、高い声で鳴くことがあります。
要求や興奮に関連している場合がありますが、同じような高い声でも状況によって意味が違うことがあります。
クルルル・グルルル
低い音は不満や警戒などで聞かれることがあります。
一方で、低い声には求愛など別の場面で聞かれるものもあるため、相手や体の動きとセットで確認してください。
クックッ・プップッ
小さくつぶやくような声を出すこともあります。
リラックスしている場面で聞こえる場合もありますが、音の表現は飼い主によって聞こえ方が異なります。
鳥のような珍しい鳴き声
普段とは違い、鳥のように聞こえる珍しい声を出す個体もいます。
「鳥のような声だからこの感情」と単純に決めつけず、周囲の状況や体調も確認しましょう。
モルモットの歯ぎしりでよくある質問

モルモットの歯ぎしりの意味【まとめ】

モルモットの歯ぎしりは、すべて同じ意味ではありません。
「カチカチ」「カリカリ」と歯を鳴らす場合は、警戒・不快・威嚇などの意思表示として見られることがあります。
一方で、歯ぎしりに食欲低下・よだれ・顎の濡れ・体重減少などが伴う場合は、不正咬合などの歯科疾患にも注意が必要です。
- 直前に何があったか確認する
- 撫でていたなら一度手を止める
- 多頭飼いなら威嚇や喧嘩に注意する
- 普段どおり食べているか確認する
- よだれや顎の濡れがないか見る
- 体重が減っていないか確認する
歯ぎしりそのものより、「歯ぎしり以外にどんな変化が起きているか」を見ることが、感情表現と体調不良を見分ける重要なポイントです。
食欲低下やよだれ、体重減少など気になる変化がある場合は、自己判断で様子を見続けず、モルモットを診察できる動物病院へ相談してください。