
猫に寄生虫が見つかると、すぐに「虫下しを買わなきゃ」と思う方も多いですよね。
この記事では、ホームセンターや通販で買える市販の虫下しの実態と、動物病院との違いをわかりやすく解説します。
安全に駆虫するために、必ず知っておきたいポイントをまとめました。
猫の虫下しはホームセンターに売ってる?

猫用の虫下しは、ほとんどのホームセンターでは販売されていません。
ただし、通販では錠剤・粉末・シロップなどのタイプが豊富にあり、回虫・鉤虫・条虫などに対応した製品が見つかります。
購入時は「どの寄生虫に効くか」を必ず確認しましょう。
たとえば、シロップタイプは回虫のみ、錠剤や粉末は回虫・鉤虫にも効果がありますが、条虫には効かない場合があります。
価格は1,000〜8,000円前後と幅があります。
市販薬を使う際は、
- 寄生虫の種類を特定する
- 体重に合った量を正確に投与する
- 効果を確認する
- 体調不良が出たらすぐ病院へ
これらを徹底することが大切です。
病院では

動物病院ではまず便検査で寄生虫の種類を特定し、適切な駆虫薬を投与します。
治療は種類により異なりますが、一般的には2週間以上あけて複数回行うことが多いです。
薬は主にスポットタイプ(背中に塗布)と内服薬(錠剤・粉末)の2種類。
錠剤が苦手な猫には粉末にしてもらえることもあります。
投薬が難しい場合は、スポットタイプの方が扱いやすくおすすめです。
重度の寄生虫は手術が必要になるケースもあるため、定期的な便検査で早期発見・駆除が重要です。
病院では人への感染予防や再発防止のアドバイスも受けられるため、費用はやや高くても安心です。
猫の虫下しは通販やドラッグストアでも買える?安全に使うための注意点
猫の虫下しを通販で購入する際のポイント

最近では、Amazonや楽天などの通販でも「猫用虫下し」と表記された商品が簡単に購入できます。
しかし、注意すべきは「対象となる寄生虫の種類」と「有効成分」です。
例えば、有効成分がピランテルやプラジクアンテルなどの薬剤は、回虫や条虫に効果がありますが、猫鉤虫など一部の虫には効かないものもあります。
また、猫の体重に応じた投与量を誤ると、嘔吐や食欲不振などの副作用が出ることもあるため、自己判断での使用は避けましょう。
動物病院では、同じ有効成分でも安全な濃度に調整されている処方薬を使うため、副作用のリスクが少なく、確実な駆虫ができます。
ドラッグストアで売っている「虫下し」は猫に使える?

人間用・犬用の虫下し薬がドラッグストアに並んでいることがありますが、猫には絶対に使用してはいけません。
同じ寄生虫に効果があるように見えても、猫は薬に対する代謝能力が犬や人間と大きく異なります。
誤投与によって中毒症状を起こし、命に関わるケースもあるため、「人間用」「犬猫兼用」と書かれた薬は避け、必ず「猫専用」の表記があるものを選びましょう。
最も安全で確実なのは動物病院での処方

寄生虫の種類を確定せずに市販薬を投与すると、効果がないだけでなく、虫の一部が残って再発することがあります。
病院では便検査により「どの寄生虫がいるか」を特定し、それに合わせた駆虫薬を処方してくれます。
さらに、人への感染リスクや再発防止策(掃除・ノミ対策など)も指導してくれるため、結果的に最短・最安全な治療法といえるでしょう。
猫の虫下しの「虫」の種類

猫回虫
母猫の乳汁から感染。腸内に寄生し炭水化物・タンパク質を摂取する。
(猫の便中や肛門部分に付着した卵によって検出できます。)
猫鉤虫
母猫の胎盤や乳汁から経口感染。腸粘膜に咬みつき血液を吸い寄生する。
猫条虫
猫条虫が寄生するネズミなどを食べて感染する。
(米粒のような物で、便中から検出できます。)
瓜実条虫
幼虫が寄生するノミの経口から感染する。腸粘膜から栄養分を吸収する。
子猫への感染は、命に関わる深刻なケースもあるため注意が必要です。
猫の虫下しはホームセンターに売ってる?【まとめ】
猫の虫下しはホームセンターや通販で見つかる場合もありますが、効果や安全性は製品によって異なります。
寄生虫の種類を確定してから、獣医師の指導のもとで投与するのが最も確実です。
市販薬を使う場合も、初回は必ず病院で相談しましょう。