マンチカンにどれくらいご飯を与えればいいのか悩んでいませんか？
体型や成長段階によって必要なカロリーや栄養バランスは大きく変わります。
この記事では、年齢別のご飯量の目安と、肥満を防ぐための工夫を分かりやすく紹介します。
マンチカンのご飯の量は？
猫にとって大切なのは、ご飯の「量」よりも「中身（栄養バランス）」です。
マンチカンを含む猫は肉食動物であり、エネルギーのほとんどをタンパク質から得ています。
つまり、「どれくらい食べたか」よりも「どれだけ良質なタンパク質を摂れているか」が重要です。
成猫のマンチカン（体重3〜4kg）では、1日に必要なタンパク質量は約21〜28g。
これはキャットフードの成分表示にある「粗タンパク質％」をもとに計算できます。
たとえば、タンパク質含有量35％のフードなら、約80gで必要量をまかなえる計算です。
さらに、タンパク質には体内で合成できない11種類の必須アミノ酸が含まれており、中でも「タウリン」と「アルギニン」は欠かせません。
これらが不足すると、視力低下や中毒症状などのリスクがあるため、“高タンパク＋必須アミノ酸を十分に含むフード”を選ぶことが最優先です。
マンチカンのご飯の種類と選び方の基準
マンチカンの食事選びで最も大切なのは、「どのメーカーのフードか」ではなく、中身の栄養バランスと原材料の質です。
体型的に足腰への負担がかかりやすいマンチカンは、筋肉や関節を健康に保つために、高タンパク・低脂肪・消化の良いフードを選ぶのが基本です。
また、猫は穀物を消化しづらいため、できればグレインフリー（穀物不使用）タイプが理想的です。
原材料の最初に「チキン」「サーモン」「ターキー」などの動物性たんぱく源が明記されているかをチェックしましょう。
成分表では、以下のポイントを確認すると安心です。
- 粗たんぱく質：30％以上
- 脂質：10〜20％程度（活動量によって調整）
- タウリン・アルギニンが含まれているか
- 保存料・着色料が少ないナチュラル設計か
さらに、毛並みの美しさや皮膚の健康を保つために、オメガ3・オメガ6脂肪酸を含むものを選ぶと良いでしょう。
子猫期やシニア期など、年齢や体調に合わせてフードを切り替えることで、健康寿命を長く保つことができます。
マンチカンのご飯の回数について
マンチカンのご飯の回数は、年齢と活動量によって変わります。
まずは、子猫期と成猫期に分けて考えてみましょう。
🍼子猫期（～生後6か月まで）
子猫は成長が早く、活動的で消費エネルギーも多いため、こまめな食事が必要です。
胃がまだ小さいため、一度にたくさん食べられません。
1日3〜5回に分けて、少しずつ与えるのが理想です。
生後2か月頃の子猫は、体重1kgあたり約260kcalが目安です。
成猫の約2倍近いカロリーが必要とされています。
生後6か月を過ぎると成長スピードはゆるやかになりますが、体はまだ発達途中なので、急に食事量を減らす必要はありません。
この時期は、「好きなときに食べられるように置き餌」にしても問題ありませんが、食べ過ぎや消化不良が見られる場合は、少量ずつ決まった時間に与えるようにしましょう。
🐈成猫期（1歳以降）
成猫になると、活動量が落ち着くため、肥満防止が大切になります。
特に短足のマンチカンは太ると腰や関節への負担が大きく、椎間板ヘルニアなどのリスクが高まります。
そのため、成猫は1日2〜3回に分けて与えるのが適量です。
食事の合間におやつを与える場合は、その分のカロリーを減らして調整しましょう。
活動量別の1日あたりの必要カロリーは、以下が目安です。
| 猫のタイプ | 1kgあたりの目安カロリー |
|---|---|
| あまり運動しない猫 | 約70kcal |
| 普通の猫 | 約80kcal |
| 活発な猫 | 約85kcal |
| 妊娠中の猫 | 約100kcal |
| 授乳中の猫 | 約250kcal |
標準体重（3〜4kg）のマンチカンであれば、1日240〜320kcal程度が目安です。
活動量が少ない子や体重が多めの子には、低カロリータイプやダイエット用フードを選ぶと安心です。
🧓シニア期（7歳以降）
7歳を過ぎたあたりから、マンチカンの代謝は少しずつ落ちていきます。
若い頃と同じ量を食べていても、消費カロリーが減るため、太りやすくなる時期です。
また、筋肉量が減り始め、内臓機能も衰えてくるため、フード選びと食事回数を見直すことが大切です。
1日あたりのカロリー目安は体重1kgあたり約60〜70kcalが目安です。
標準体重（3〜4kg）の場合、180〜280kcal程度が適量になります。
1回にまとめて食べると消化に負担がかかるため、1日3回以上の少量分け与えが理想です。
特に朝・昼・夜とバランスよく分けることで、血糖値の急上昇や胃腸への負担を防げます。
フードは「シニア用」「7歳以上向け」と記載のあるものを選びましょう。
これらは低カロリーで消化吸収がよく、関節ケア成分（グルコサミン・コンドロイチン）や心臓・腎臓の健康をサポートする栄養素（タウリン・Lカルニチンなど）が多く含まれています。
水分摂取量も減りがちになるため、ウェットフードを一部取り入れるのもおすすめです。
ドライフードとの併用で、自然に水分を補給できるよう工夫してあげましょう。
マンチカンのご飯量を調整するポイントと3つの注意点
成長段階ごとのご飯の量を見直そう
マンチカンのご飯量は「年齢（成長段階）」によって変える必要があります。
子猫期は1日に何度も少量ずつ、栄養価の高いご飯を与えましょう。成猫期に入ると体重の増加が落ち着くため、1日の総カロリーを減らしていきます。
また、7歳を過ぎたシニア期には代謝が落ち、同じ量を食べても太りやすくなります。
そのため、シニア用の低カロリーフードや消化吸収の良いタイプに切り替えると良いでしょう。
太りやすいマンチカンのための工夫
短足タイプのマンチカンは、構造的に運動量が少なく、足腰に負担がかかりやすい体型です。
そのため、以下のような工夫でカロリーをコントロールしましょう。
- おやつの与えすぎに注意（1日のカロリーの10％以内に）
- 自動給餌器を使い、時間と量を管理
- 活動的に遊ぶ時間を1日15〜30分確保する
とくに、ぽっちゃり体型になりやすい子は、少しずつ量を減らすのではなく、1回量をキッチリ計る習慣をつけるのがポイントです。
フード選びで栄養バランスを保つ
同じカロリーでも、栄養バランスが悪いと健康を損なう恐れがあります。
良質な動物性たんぱく質が中心のフードを選び、炭水化物が多すぎるものは避けましょう。
グレインフリーや高タンパクタイプのプレミアムフードは、筋肉維持と毛艶を保つうえで有効です。
また、手作り食を与える場合は、栄養が偏らないように必ず獣医師に相談し、タウリンなどの必須アミノ酸が不足しないよう注意してください。
マンチカンにおやつを与えるときの注意点
マンチカンにとっておやつは、コミュニケーションやご褒美の手段としてとても有効です。
ただし、与え方を間違えると肥満や病気の原因にもなります。
おやつは「食事の一部」ではなく「プラスα」として考えましょう。
おやつのカロリーは、1日の総摂取カロリーの10％以内におさえるのが基本です。
たとえば成猫で1日250kcalが必要な場合、おやつは25kcalまでが目安になります。
与えすぎると、主食で必要な栄養が摂れなくなることがあるため注意が必要です。
🦴おすすめのおやつタイプ
- フリーズドライタイプ：
鶏ささみやマグロなど、原材料そのままを乾燥させたタイプ。低脂肪・高タンパクで健康的。 - 歯磨きスナック：
噛むことで歯垢除去をサポートするタイプ。口臭が気になる猫におすすめ。 - ウェットタイプ：
水分補給を兼ねたとろみ状のおやつ。シニア猫や夏場の水分不足対策に◎。
マンチカンは比較的食欲旺盛な子が多いため、**「与える量」と「タイミング」**をしっかり管理することが大切です。
⏰おやつの与え方のコツ
- ご飯の後ではなく、遊びやブラッシング後のご褒美タイムに少量だけ与える。
- 「おやつ＝良いこと」という学習効果で、しつけにも活用できる。
- 運動量が少ない日は、おやつの量を減らして調整する。
また、鶏肉や魚などを自家製で与える場合は、味付けや塩分を加えないよう注意してください。
市販の人間用おやつ（かまぼこ・チーズ・ハムなど）は塩分が高く、猫には不向きです。
避けるべきおやつ・食材
マンチカンに限らず、猫全般にとって危険な食べ物があります。
人間にとっては安全でも、猫の体ではうまく分解できず、中毒や消化不良を起こすことがあります。
おやつを手作りする際や、家族がうっかり与えてしまう場合に注意しましょう。
ねぎ類（玉ねぎ・長ねぎ・にんにく）
赤血球を破壊し、溶血性貧血を引き起こす危険があります。少量でも中毒症状が出ることがあります。
チョコレート・ココア
カフェインやテオブロミンが含まれ、神経系・心臓に障害を与える可能性があります。最悪の場合は命に関わります。
乳製品（牛乳・ヨーグルトなど）
猫は乳糖を分解する酵素が少ないため、下痢や嘔吐を起こしやすいです。子猫期を過ぎたら避けましょう。
ぶどう・レーズン
ごく少量でも腎不全を起こすことがあるため、絶対に与えてはいけません。
加工食品（ハム・ソーセージ・かまぼこなど）
塩分や添加物が多く、腎臓に負担をかけます。猫用ではない人間用食品は基本的にNGです。
生魚・生のイカやタコ
生のままだとビタミンB1欠乏症を引き起こすリスクがあります。与えるなら必ず加熱して。
安全なおやつ選びのポイント
- 猫専用のものを選ぶ
- 成分表を確認し、人工着色料・香料が少ないものを選ぶ
- 体重・年齢に応じてカロリー調整をする
マンチカンの適切なご飯の量は？【まとめ】
マンチカンのご飯は、年齢・運動量・体型に合わせて調整することが大切です。
体重が増えすぎたら低カロリーフードへの切り替えも検討しましょう。
マンチカンの健康を守る第一歩は、毎日の食事管理から始まります。
