短い脚と丸い体で人気のマンチカンですが、「飼って後悔した」という声も少なくありません。
本記事では、マンチカンを飼って後悔しやすい理由と、その原因を防ぐための対策を詳しく紹介します。
飼う前に知っておくことで、愛猫との幸せな時間を長く楽しめます。
マンチカンを飼って後悔｜その理由とは？
しつけや世話が大変だから
マンチカンのしつけや世話が大変で飼って後悔したという声は少なからずあります。
まず、爪研ぎや噛む、イタズラをするといった行動に対するしつけが難しいと言われています。
初めてマンチカンを飼う人は、しつけの方法がわからず、言うことを聞いてくれないこともあります。
そのため、初めて動物を迎え入れる人や、しつけに自信がない人にはあまりおすすめできません。
また、お世話も大変で、特に長毛タイプのマンチカンはブラッシングやシャンプーが必要であると言われています。
柔らかく絡まりやすい毛は毎日のブラッシングが必要で、換毛期には抜け毛の処理も必要です。
さらに、マンチカンは甘えん坊であり、飼い主との遊びが大好きなため、長時間留守にすると拗ねていたずらをする可能性もあります。
病気をしてしまった
マンチカンを飼って後悔した理由の大きい理由です。
どんな猫種でも病気することはありますがマンチカンの特性上、以下のような病気になることが多いと言われています。
肥満
マンチカンは短い足や丸い体型を持つため、肥満になりやすい傾向があります。
肥満は関節や心臓などの健康問題を引き起こす可能性があります。
予防には、適切な食事管理と定期的な運動が重要です。
肥満のマンチカンは関節への負担が大きくなり、関節疾患（特に股関節形成不全など）のリスクが高まります。
適切な体重管理や関節を負担しない運動を提供することが予防につながります。
呼吸器疾患
マンチカンの短い鼻や扁平な顔は、呼吸器疾患（特に鼻閉塞症候群など）のリスクを増加させます。
鼻や喉の通りを確保するために、定期的な獣医のチェックアップや適切な環境管理が必要です。
心臓病
マンチカンは心臓に関連する病気（特に肥大型心筋症など）に罹りやすい傾向があります。
適切な栄養、運動、ストレス管理、定期的な健康チェックが予防に役立ちます。
糖尿病
肥満や運動不足などの要因が糖尿病の発症を促進する可能性があります。
バランスの取れた食事と適度な運動を提供し、適切な体重を維持することが予防につながります。
運動不足による体調不良で亡くなる
飼って後悔した理由の3つ目は、運動不足による体調不良で病気になってしまって命を落としたという理由です。
マンチカンは、短足により、他の猫に比べ運動能力が低下する傾向があり、飼い主が適切な運動が出来る環境や刺激を提供出来るようにしなければ、運動不足になってしまいます。
それにより、肥満になったり、関節が悪くなったり、推間板ヘルニア、猫伝染病腹膜炎などになりやすい体質になってしまいます。
飼育に思った以上にお金がかかる
マンチカンは個体の購入費用が、やや高額です。
ただし、個体の購入費用は初回限りに必要なものですので、問題になることはあまり多くないでしょう。
問題となりやすいのは毎日の飼育にかかる費用です。
マンチカンに限りませんが猫を含めたペットの飼育には思った以上にお金がかかるものです。
毎日の餌代や日用品代、光熱費、予防接種代などはもちろんですが、ここは比較的想定しやすいコストとなります。
ただし、病気やけがをした時の医療費は突発的に数十万円かかることも珍しくありませんし、月々のコストに加えて支払うものなので飼い主にとっては痛い出費となるでしょう。
マンチカンがどのような病気に罹りやすいのか、また治療にどのくらいのコストがかかるのか、飼う前によく調べて想定しておくべきです。
いくら想定しておいても想定外のことは起こるものですが、想定をしたうえでそれでも十分に余裕がなければ飼うのはあきらめた方が賢明です。
別猫種との多頭飼いでの問題
短い脚のために他の猫や動物との社会的相互作用に制限がある場合があります。
また、他の猫との競争や運動能力の差によって、一般的な猫とは異なる行動パターンや身体的な制約があるかもしれません。
例えば、他の猫種は登れるキャットタワーにマンチカンは登れないので、別途マンチカンが登れるものを用意する必要がある、、、などの問題があります。
そのため、マンチカンを飼う場合は、その特性を理解し、適切な世話や環境を提供することが重要です。
臭い
マンチカンに限らずペット全般に言えることですが、トイレや体臭のニオイが気になるという声もあります。
特に長毛のマンチカンは毛に尿や便が付きやすく、放っておくと臭いの原因になります。
また、トイレ掃除を怠ると部屋全体に臭いが広がり、来客時などに気を使うこともあります。
消臭スプレーやこまめなトイレ清掃、空気清浄機の設置などで対策が可能ですが、毎日の管理を続ける根気が必要です。
旅行や出張など長期のお出かけが困難
マンチカンはとても甘えん坊で、飼い主と過ごす時間を好む猫です。
そのため、長期の旅行や出張で数日間家を空けるのが難しいと感じる飼い主も少なくありません。
ペットホテルや一時預かりサービスを利用する方法もありますが、環境が変わるとストレスを感じやすい子もいます。
「気軽に旅行できなくなった」という後悔は、特に一人暮らしの飼い主によくある悩みです。
爪とぎをするため壁がボロボロになる
猫の本能である爪とぎ行動に悩まされる飼い主も多いです。
マンチカンも例外ではなく、壁紙や家具、ソファなどを傷つけてしまうことがあります。
爪とぎ用ポールを設置しても、気に入らないと別の場所で爪を研ぐことも。
特に賃貸住宅では、壁紙の修繕費がかかることもあるため注意が必要です。
爪切りや爪とぎ防止シートなどでの対策が求められます。
可愛すぎて目が離せない
意外な後悔の声として、「可愛すぎて構いすぎてしまう」というものもあります。
マンチカンは愛嬌のある姿や人懐っこい性格から、つい写真を撮ったり遊んだりしてしまい、他のことが手につかなくなるという飼い主も。
仕事中でも気になって何度も様子を見に行ってしまうなど、まるで赤ちゃんのように目が離せない存在です。
嬉しい悲鳴ではありますが、生活リズムが猫中心になることを覚悟しておきましょう。
恋人ができない
マンチカンを飼い始めてから「恋人ができなくなった」という声も意外と多いです。
外出よりも家で猫と過ごす時間を優先するようになり、人付き合いが減ってしまうというものです。
また、部屋に猫の毛がついていたり、トイレ臭などで来客をためらう人も。
さらに、猫が嫉妬して恋人との距離を邪魔することもあります。
愛情を注げば注ぐほど、猫との絆が深まりすぎて「人より猫優先」になることも、飼い主あるあるの一つです。
猫アレルギーを発症してしまった
飼い始めてから猫アレルギーを発症してしまうケースも少なくありません。
もともと平気だった人でも、長期間の接触でアレルゲン（フケや唾液成分）に反応するようになることがあります。
くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどが出ると、日常生活や世話にも支障をきたす場合があります。
空気清浄機やこまめな掃除、アレルギー薬などで軽減はできますが、重症化すると同居自体が困難になることも。
「大好きなのに一緒にいられない」というのは、最も辛い後悔のひとつです。
マンチカンを飼って後悔しない3つのポイント
飼う前に知っておきたい性格と特徴
マンチカンは短足で愛らしい見た目とは裏腹に、活発で遊び好きな一面を持っています。
しかし甘えん坊な性格のため、長時間の留守番には不向きです。
飼い主の姿が見えないと鳴いたり、物を落としたりして寂しさを訴える子もいます。
また、好奇心旺盛で高い所に登りたがる反面、脚の短さから着地や降りるときに関節を痛めるリスクもあります。
このような性格・体の特徴を理解しておくことが、後悔を防ぐ第一歩です。
飼育環境を整える
マンチカンを安全に飼うためには、家具や段差の少ない環境づくりが大切です。
登れない高さのキャットタワーを無理に使わせるのではなく、低めで安定感のあるものを選びましょう。
また、フローリングの滑り防止マットを敷くと、関節への負担を減らすことができます。
室内温度にも注意が必要です。特に長毛のマンチカンは暑さに弱く、夏場はエアコンで25℃前後を保つことをおすすめします。
健康維持と経済面の備え
マンチカンは遺伝的に関節や心臓の疾患リスクがやや高い猫種です。
定期健診を年1〜2回受けることで早期発見が可能になります。
また、急な病気やけがに備え、ペット保険への加入も検討しましょう。
医療費の目安として、軽い通院でも5,000〜10,000円、入院や手術となれば数万円以上かかることがあります。
「可愛いから」だけで迎えるのではなく、長期的に責任を持てるかどうかを冷静に考えることが大切です。
マンチカンを飼うのに向いている人とは？
マンチカンは、その特徴的な外見と社交的な性格から、多くの人々に愛されています。
しかし、マンチカンを飼育するのに適しているのは、次のような人々です。
愛情深く責任感のある人
マンチカンは愛情深く、人との親密な関係を求めること多いので、飼い主とマンチカンの絆を築きたいと思う人に向いています。
またマンチカンの健康や幸福を考え、適切なケアや医療を提供する責任感のある飼い主に向いています。
家族向け
マンチカンは一般的に社交的で友好的な性格を持っています。
飼い主一人ではなく、家族全体で世話をし、愛情を与え、共に遊ぶことを楽しむことができる家庭に適しています。
時間を割ける人々
マンチカンは絶えず愛情と関心を求めることがあります。
適切な時間を割いて遊んだり、触れ合ったりすることができる人々に向いています。
お金に余裕のある人
愛情があればお金なんていらないなんて綺麗ごとは言ってられません。
マンチカンに限りませんがペットの飼育にはお金がかかります。
毎日の餌代はもちろんですが、いざというときの医療費もポンと出せるお金の余裕がないとマンチカンを飼うのは厳しいでしょう。
総じて、マンチカンを飼育するのに適しているのは、愛情豊かで積極的な、責任感のある人々であり、猫との絆を深めることを楽しみにしている人々です。
マンチカンを飼って後悔【まとめ】
マンチカンは愛嬌たっぷりで人気の猫ですが、性格や体質を理解せずに迎えると後悔につながります。
家族構成・生活スタイル・経済状況を踏まえ、「本当に飼えるか」をしっかり考えた上で迎えましょう。
正しい知識を持って飼えば、マンチカンとの毎日はきっと幸せなものになります。
