
カクレクマノミが水槽の底で横たわっていると「寝ているだけ?それとも病気?」と不安になりますよね。
この記事ではクマノミの睡眠習性と、日中に横になるときに考えられる原因や飼育上の注意点を詳しく解説します。
普段の行動を理解することで、異常の早期発見につながります。
カクレクマノミの標準的な寝姿と横になる理由

正常な寝姿は「斜め」「縦に近い姿勢」
ウミアザミをベットに寝るクマノミ可愛い🤩 pic.twitter.com/osKFfDDsom
— @TxxxxxX (@12aquarium28) December 13, 2022
カクレクマノミは夜になると、イソギンチャクや岩陰に体を寄せてじっと動かなくなります。
標準的には体を斜めにしたり、縦に近い角度で止まって休むことが多いです。
これは自然な睡眠行動であり、心配はいりません。
睡眠中に横になることもある
珊瑚の布団に横たわるクマノミ。
— oboro (@ob0r0) July 6, 2014
なんだかすごく怠けているように見えて笑ってしまいました。 pic.twitter.com/lQqcoa1Fc3
観察していると、ときどき体を横向きにして眠る個体もいます。
これは水槽環境や個体差によって見られるもので、必ずしも異常ではありません。
特に暗い時間帯に短時間横たわっているのであれば、ただ眠っているだけと考えられます。
日中の横たわりは異常の可能性

注意が必要なのは、日中や明るい時間帯に横倒しになって動かない場合です。
これは水質の悪化や酸素不足、病気、あるいは他の魚からのいじめなど、異常が起きているサインの可能性があります。
普段の行動と比べて明らかに様子がおかしいと感じたら、すぐに原因を探して対策をとりましょう。
カクレクマノミが横になる|睡眠以外の理由

とはいえ、横になる行動自体が一日をとおしてずっと見られるという場合はなにか異常が発生している可能性があります。
日中はイソギンチャクから離れはしませんが、ゆらゆらと泳いでいるのが普通の魚です。
私の経験でも、イソギンチャクの近くで泳いでいるのが普通だったカクレクマノミが、気づくとほとんど石の下にかくれて明るいところにでてこなくなったことがあります。
気になって体をチェックしてみても、病気をしている様子もない。
でも依然とくらべると消極的になっている。
理由がよくわからずもんもんとすごしていました。
石の中に潜む虫にいじめられていた
水槽掃除をしているときにふと、水槽の中にいる虫が気になりました。
水槽内にはいろんな経路から勝手にいろんな生き物が湧いてくることがあります。
そのなかで、糸くず程度のサイズの毛虫っぽい生き物が気になりました。
寄生虫とかではなかったので、気にせず放置しておいたのですが、どうも数が増えているように感じました。
そこで昼夜と定期的に観察していると、その虫は夜に石の小さな穴からたくさん出てきているではありませんか!
その虫は夜行性で、みんなが寝静まっているときに行動をしていたのです。
そしてクマノミがその虫に触れたとき、ちょっとだけ痛そうな動きを見せたので、これはいかんということで虫を駆逐することにしました。
その日からひたすら水槽掃除を繰り返し、虫の量が減るとともに、カクレクマノミは積極的に動くようになりました。
病気やケガなどの理由
このようにクマノミはネガティブな意味で横になっているときもあります。
とくに日中の明るい時間に横になっている、じっとしているのは注意です。
私の経験で他にあったのは、同居している他のクマノミからさんざんいじめられて、なんとかその場から逃げようと意思の隅の隅に移動して気づくとハマって出られなくなっていたとうこともありました。
そのままにしておくともちろん死んでしまいます。
いじめは飼育者が見ていないときにも起きている可能性があるので、そもそも水槽に複数匹カクレクマノミを飼育している人は、何匹飼育しているかをしっかり把握しておくことが大切です。
数を把握しておけば、いなくなったときすぐ気づいてあげれます。
また病気のパターンですが、そのときは体に何かしら症状があらわれていることが多いです。
その症状と照らし合わせて適した処置をしてあげる必要があります。
カクレクマノミが横たわるときに確認したい飼育環境のポイント
水質の悪化によるストレス
クマノミは比較的丈夫な海水魚とされますが、水質が悪化すると真っ先に行動に異常が出ます。
とくにアンモニアや亜硝酸の蓄積は魚にとって強い毒となり、酸素を取り込みにくくなるため底で横たわることがあります。
水槽を長く維持しているとろ過バクテリアの働きが弱まったり、フィルターの目詰まりで浄化が追いつかなくなることもあるため、横たわる様子を見たら水質検査を欠かさず行いましょう。
酸素不足や水流の強さ
水槽内の酸素が不足すると、カクレクマノミはじっとして動かなくなりがちです。
エアレーションや水流ポンプの動作を確認し、停電や器具の故障で酸素供給が止まっていないかチェックしましょう。
また逆に強すぎる水流もストレスを与え、泳ぎ疲れて横たわる行動につながります。
クマノミが落ち着いて泳げる程度の水流に調整することが大切です。
餌不足や栄養の偏り
餌を与える量が少なすぎたり、逆に特定の餌ばかりで栄養が偏ると、カクレクマノミは体力を失って横になる時間が増えます。
人工飼料に加えて冷凍エビやブラインシュリンプなどをローテーションさせることで、栄養バランスを整えられます。
普段から元気に泳ぎ回れるように、食欲と体つきを観察しながら給餌の質と量を調整しましょう。
まとめ
カクレクマノミが夜に横になるのは自然な睡眠ですが、日中に頻繁に横たわる場合は環境や体調に問題があるかもしれません。
水質・酸素・餌・同居魚との関係を確認し、早めに対応することが大切です。
普段の元気な泳ぎを知っておくと変化に気づきやすくなりますので、日々の観察を心がけましょう。