
左からブラック、ウルフセーブル、ビーバー
ポメラニアンには定番のオレンジやクリーム以外にも、ブルーやビーバーなど希少な毛色が存在します。
この記事では、珍しい色の特徴や入手しやすさ、さらに人気カラーランキングや価格の違いまで解説。
見た目の印象で迷っている方にも役立つ内容です。

ポメラニアンの色の種類はどれくらいある?

左からホワイト、クリーム、オレンジ、ブラウン
代表的な色は、次の4色です。
- ホワイト
- クリーム
- オレンジ
- ブラウン
ポメラニアンの色の種類は、公式で13種類、非公式で8種類など、20種類以上あるとされています。
ポメラニアンの珍しい色ってどんな色?
ポメラニアンの珍しい色を、3種類ご紹介します。
ブラック

ポメラニアンの色の種類のなかでも、ブラックはとても珍しい色です。
ブラックは、以下の2種類あります。
・全身が真っ黒のブラック
・黒を基準に目や鼻、足などに茶色が混ざったブラック・タン
どちらの色も、ふわふわの黒い毛に真っ黒なまん丸の目、ピンクの舌ベロがとてもかわいいブラックポメラニアンです。
ペットショップで見かけることは少なくて、入手難易度はそれなりに高めかもしれません。
チョコレート

チョコレートを連想するような濃い茶色の毛色。
濃い茶色や、薄い茶色などで、同じ茶色でも若干の色味の違いがあります。
子犬の頃は、まるで小熊のような可愛さがあります。
成犬になっても、テディベアカットをすることで可愛らしさが倍増しますよ。
チョコレートのなかには、鼻先や耳だけ体よりも濃い茶色をしているポメラアンもいます。
ペットショップでみかけることは、ほとんどない入手困難度の高い人気の色です。
パーティ

ホワイトを基準に、ブラックやチョコレート、ブルーなどのはっきりした色が混じった珍しい色です。
体はホワイトなのに、耳だけ茶色だったり、背中に黒い模様があったりと、同じ模様が存在しないという特徴があります。
なかには、顔だけ真っ黒で体はホワイトなんて、変わったポメラニアンをみたことがあります。
入手難易度は、そんなに高くないと思いますよ。
ブルー

ポメラニアンの中でも数少ない希少カラーとされるのが、ブルーです。
ブルーといっても、真っ青な青色とは違って、青みがかったグレーです。
日光があたると、きれいなブルーグレーの色味がとてもよくわかります。
さらに、ブルーには2種類の色味が存在します。
・ホワイトにブルーが混ざった「ブルーセーブル」
・大理石のような「ブルーマール」
どちらもとてもきれいな色味で、ポメラニアンの可愛さが増しますよ。
ただし、ブルーはとても珍しい色で入手困難度が高いだけではなく、病気になる確率が高いとも言われています。
もし、ブルーポメライアンを飼う場合は、定期健診などをこまめに行い、体調管理をしてあげることが大切です。
ウルフセーブル

クリームを基準に、毛先にブラックが入ったちょっとおしゃれな毛色です。
人工的に作られた色ではなく、ホワイトと同じく古くからある色ですが、あまりみかけることはありません。
子犬でも成犬でも、カットの仕方によってはたぬきに見える姿が、とてもかわいいんです。
色の入り方は、それぞれ違ってくるためまったく同じ模様のポメラニアンは滅多にいないといってもいいでしょう。
ビーバー

オレンジセーブルと、濃いクリームの中間のような色で、薄いベージュをイメージするとわかりやすいです。
ビーバーに似ていることから付けられた色味なんですよ。
やわらかい色味が特徴で、ポメラニアンの愛くるしさが倍増するように思えます。
薄いベージュのような色が、ポメラニアンのふわふわの毛並みがより美しくみえる、とてもきれいな色です。
こちらもとても希少なので、なかなか出会うことがないレアカラーです。
なかなかの入手難易度の高さがあるので、もしみつけても高額であることは間違いないでしょう。
ブルーマール

ブルーマールは、グレーを基調とした毛色に黒や白が不規則に混ざるマーブル模様のポメラニアンです。
光の当たり方によってブルーグレーにも見える独特の色合いで、幻想的な印象を与えます。
模様の入り方は一頭ごとに異なり、世界にひとつだけのカラーともいえる存在です。
ただし、ブルーマールは「マール遺伝子」と呼ばれる特殊な遺伝によって生まれるため、繁殖の際は注意が必要です。
マール同士の交配は、先天的な障害を引き起こす可能性があるため、信頼できるブリーダーのもとで慎重に管理された血統から迎えることが大切です。
ブルータン

ブルータンは、全体的に青みがかったグレーの被毛に、眉や頬、胸、足先などに淡いタン(黄褐色)のポイントが入るカラーです。
ブラックタンの色合いを淡くしたような印象で、柔らかく上品な雰囲気を持ちます。
タン部分の色味が濃い個体もいれば、明るいベージュに近い個体もおり、成長とともに微妙に変化するのも特徴です。
日本ではほとんど見かけないカラーで、ブリーダーによる取り扱いもごくわずか。
出会えたら非常に運が良いといえるでしょう。
ブルーセーブル

ブルーセーブルは、クリームや淡いベージュの毛にブルーグレーが毛先に混ざったグラデーションカラーです。
全体的に柔らかく、ふんわりとした印象で、陽の光を浴びると毛先が銀色に輝くように見えることもあります。
セーブルとは「差し毛」を意味し、1本の毛に複数の色が混ざることで奥行きのある美しい色味になります。
ブルー系の中でも穏やかでナチュラルな色合いのため、派手すぎず上品な雰囲気を好む方に人気です。
ブルーマールホワイト

ブルーマールホワイトは、ホワイトを基調にブルーマールの模様が入る非常に珍しいカラーです。
顔や背中、耳の一部などにブルーグレーのマーブル模様が入り、まるで絵画のような美しいコントラストを見せます。
模様の入り方は個体によって全く異なり、左右非対称の顔模様を持つ子もいます。
ポメラニアンの中でもトップクラスの希少カラーとされ、出会える機会はごく限られています。
価格も高めですが、唯一無二の存在感を放つ人気の毛色です。
ポメラニアンの毛色で性格や人気に違いはある?
毛色で性格は変わるの?

毛色によって性格が変わるという科学的根拠はありませんが、印象や飼い主の接し方によって性格に影響が出るケースはあります。
たとえば、ブラックやウルフセーブルなど落ち着いた色のポメラニアンは「大人っぽく見える」ため、飼い主も自然と落ち着いたトーンで接しがちです。
反対に、オレンジやクリームは明るく元気な印象を与えるので、「活発で陽気」と思われやすい傾向があります。
このように見た目の印象が、飼い主との関係性や育ち方に影響することはありえるでしょう。
人気の毛色ランキング

ペットショップやブリーダーサイトの傾向をみると、人気の高い色は以下のとおりです。
1位:オレンジ(定番で明るい印象)
2位:ホワイト(上品で清潔感がある)
3位:クリーム(優しい雰囲気で安定人気)
4位:ブラック(希少で個性派に人気)
5位:パーティーカラー(模様が一点物で個性的)
最近は、SNS映えする「ウルフセーブル」や「ビーバー」も注目されており、被毛のグラデーションを活かしたカットスタイルが流行しています。
色によって価格は違う?

ポメラニアンの価格は毛色によって差があります。
特に「ブルー」「チョコレート」「ビーバー」などの希少カラーは繁殖数が少なく、30万〜60万円前後と高値になる傾向です。
一方で、一般的な「オレンジ」や「クリーム」は15万〜30万円前後が相場。
ただし、毛色だけでなく「顔立ち」「体格」「血統」などの要素も価格に影響します。
珍しい色ほど高額になりやすいものの、健康面の確認を最優先に選ぶことが大切です。
ポメラニアンの毛色は変化する?

ほとんどのポメラニアンは、子犬の頃と比較すると毛色が変化していきます。
家族として迎えた子犬の頃と、成犬になるまでに変化するポメラニアンの毛色を楽しむこともできますよ。
私が以前飼っていたポメラニアンの血統書には、「クリーム」と書いてあったのですが成長するにつれてお腹と足はホワイトで、背中だけクリームの状態に変わりました。
「真っ白なポメラニアンを飼ったはずなのに」とか、「オレンジってなっていたのに薄いんだけど」など、思っていた毛色と違ってくる可能性をちゃんと理解しておくことが大切です。
大きくなったら思っていた色と違ってきて可愛くないなんて、そんな考えを持たないようにしておくことで、毛色の変化と一緒にポメラニアンの成長も眺めてあげることができますよ。
どんな色でも、モコモコのふわふわのポメラニアンには違いはありませんから。

公式・非公式の毛色分類まとめ
ポメラニアンには本当に多くの毛色がありますが、実は「公式に認められている色」と「非公式ながら人気のある希少カラー」が存在します。
ここでは、代表的な公式カラー13種と、ブリーダーや海外で見られる非公式カラー8種をあわせて紹介します。
公式カラー(13種類/JKC登録)
日本の**JKC(ジャパンケネルクラブ)**が公認している毛色は次の13種類です。
- ホワイト(White)
真っ白な純白カラー。最も清楚で上品な印象。 - クリーム(Cream)
やや黄みを帯びた淡いベージュ系。柔らかく優しい雰囲気。 - オレンジ(Orange)
最もポメラニアンらしい定番色。明るく華やか。 - オレンジ・セーブル(Orange Sable)
オレンジに黒の差し毛が入ったグラデーションカラー。 - ウルフ・セーブル(Wolf Sable)
クリームを基調に、毛先が黒っぽくなる古典的カラー。 - ブラック(Black)
全身が黒一色の艶やかな毛色。珍しく上品。 - ブラック&タン(Black & Tan)
黒地に眉や頬、足先などが茶色の二色構成。 - チョコレート(Chocolate)
深いブラウン系の毛色。鼻や肉球もチョコ色になる。 - ブルー(Blue)
黒に青みがかったグレー。非常に珍しく高価。 - ブルー&タン(Blue & Tan)
青灰色をベースに、眉や胸に淡いタンが入る。 - クリーム・セーブル(Cream Sable)
クリームの毛に黒やグレーの差し毛が入った柔らかい色合い。 - チョコレート&タン(Chocolate & Tan)
チョコ地に淡いタンが入る温かみのある配色。 - パーティー(Parti Color)
白を基調に2色以上の斑(はん)が入る。模様の入り方は個体差が大きい。
非公式・希少カラー(約8種類)
以下はJKCでは未登録、または海外団体(AKC、FCIなど)では認められている希少色・派生カラーです。
- ビーバー(Beaver)
薄いベージュ系で、チョコとクリームの中間のような柔らかい色。 - ブルー・マール(Blue Merle)
グレー地に黒や白がマーブル模様の希少カラー。 - ブルー・セーブル(Blue Sable)
淡いベージュにブルーグレーの毛先が混ざるグラデーション。 - ブルー・マールホワイト(Blue Merle & White)
ホワイトをベースにマーブル模様が入る非常にレアなタイプ。 - レッド(Red)
オレンジよりも深く、やや赤みの強い色。 - チャンピオン・カラー(Champion Color)
ショードッグ系で限定的に扱われる特別な血統色。 - ラベンダー(Lavender)
グレーとブラウンが混じった淡紫がかったカラー。海外で人気。 - トライカラー(Tricolor)
ブラック・ホワイト・タンの3色が混ざるパターン。
ポメラニアンの珍しい色とは?【まとめ】
ポメラニアンの毛色は20種類以上あり、珍しい色ほど高額で出会いにくい傾向があります。
ただし、どんな色でも性格や愛らしさは変わりません。
お気に入りのカラーを見つけたら、毛色の変化も成長の楽しみとして見守ってあげましょう。