
ポメラニアンがよく吠えて困っていませんか?
警戒心の強さや要求、退屈など、理由を知れば対策は見えてきます。
この記事では、よく吠える原因としつけ方法に加え、静かに過ごせる環境づくりのコツまで詳しく紹介します。

ポメラニアンがよく吠える理由

ポメラニアンは、きゃんきゃんと甲高い声で鳴くため、飼い主だけではなく隣近所にも迷惑をかけてしまう可能性があります。
なぜポメラニアンがよく吠えるのか、その理由をちゃんと理解して、しつけをしていくことが大切ですね。
警戒心の強さ

ポメラニアンは、非常に警戒心が強く縄張り意識の強い犬種です。
掃除機の音、インターホンの音、散歩中に自分より大きな犬に出くわした時など、自分と飼い主を守るために吠えることも少なくありません。
デリケートな一面のあるポメラニアンは、ひとりでお留守番をしている時や、初めてみる人が恐いなどの不安から吠えることがあります。
要求吠え

お腹がすいた、遊んでほしいなどの要求から、飼い主の気を引こうとして吠えることがあります。
要求吠えは、要求されるままにおやつをあげたり、遊んであげたりすると、飼い主へ要求すれば自分の要求が通ることを覚えてしまうため、我慢することを教えることが必要です。
ケガをしている

フワフワのボリュームのある姿から想像しにくいですが、ポメラニアンの骨格は小さいため、遊んでいる時にジャンプしたり、高いところから飛び降りたりした時にケガをする可能性があります。
いつもよりも甲高い声や、触ろうとした時に吠える場合は、どこか異常がないかチェックしてあげましょう。
無駄吠え(かまってほしい・退屈などの感情)

ポメラニアンはとても賢く、感情表現が豊かな犬種です。
そのため、警戒や要求ではないのに「なんとなく吠える」「かまってほしくて吠える」といった“無駄吠え”をすることもあります。
飼い主がテレビを見ているときや、電話をしているときに吠える場合は、「自分にも注目してほしい」というサインであることが多いです。
また、運動不足や退屈からストレスが溜まって吠えてしまうケースも少なくありません。
無駄吠えを減らすためには、静かにできたときにしっかり褒めてあげることが大切です。
吠えたときに注意したり構ってしまうと、「吠えれば反応してもらえる」と覚えてしまうので逆効果になります。
ポメラニアンは学習能力が高いため、「静かにしていると褒めてもらえる」という成功体験を積み重ねることで、自然と無駄吠えの回数が減っていきます。
鳴き声の種類と意味を理解しよう

ポメラニアンの鳴き声には、いくつかのパターンがあり、それぞれに意味があります。
「ただうるさい」と感じる前に、どんな気持ちで鳴いているのかを理解することが、しつけの第一歩になります。
「ワンワン」と鳴くときは、飼い主の注意を引きたいときや、玄関のチャイムに反応して警戒しているときによく見られます。
「ウー」と唸るように鳴く場合は、相手を警戒しているか、自分のテリトリーを守ろうとしているサインです。
「キャン」と短く甲高く鳴くときは、痛みや驚きを感じた可能性があり、体を触ると嫌がるときはケガのサインかもしれません。
また、「クーン」と鳴くときは寂しさや甘えたい気持ち、「ウオーン」は遠吠えのように本能的に仲間を呼んでいる状態を示します。
こうした鳴き方の違いを理解しておくと、吠え方から原因を判断しやすくなり、的確な対応ができるようになります。
ポメラニアンが吠えたときの誤った対応

よく吠えてうるさいとき、どうやったら吠えることをやめてくれるのか、考えない飼い主はいませんよね?
吠えている理由がわかったら、次は吠えることをどうやってしつけで改善していくか?ということを考えることですよね。
ポメラニアンが吠えてうるさい時の間違った飼い主の行動をまとめてみました。
・うるさいからと、「静かにしろ!など飼い主も大声を出す
・吠えている時に抱きかかえて静かにさせる
・おやつを与えて静かにさせる
・叩いたり、押さえつけたりして静かにさせる
よかれと思ってとった飼い主の行動が、さらに「よく吠えるポメラニアン」になってしまうことになるので、注意が必要です。
ポメラニアンが吠えることへの対策
ポメラニアンは、飼い主に誠実で賢く、しつけがしやすい犬種なので、根気よく吠えることへの対策をすることが大切です。
なぜ吠えるのか理解していれば、間違った対策をしてしまって、全然改善されないなんてつらい思いをしなくてもすみますよね。
好奇心旺盛で、協調性のある性格を理解した上で、対策をしていきましょう。
対策をとって、ちゃんと対応できたときは、思いっきりほめてあげて信頼関係を高めていきましょう。
無駄吠えを減らすしつけ方法

ポメラニアンは警戒心が強く、感受性も豊かな犬種です。
そのため、無駄吠えを完全になくすのは難しいですが、しつけによって「吠え続けない習慣」を身につけさせることは十分に可能です。
吠え止めコマンドを教える
「静かに」「ストップ」など、短く覚えやすいコマンドを決めて、落ち着いているタイミングで練習しましょう。
吠えた瞬間に大声で叱るのではなく、少し間を置いて静かになった時にコマンドを伝え、できたらすぐに褒めます。
ポメラニアンは賢いので、繰り返すうちに「静かに=褒められる」と学習してくれます。
吠える理由ごとに対応を変える
要求吠えの場合は、無視して「吠えても何も起こらない」と教えることが有効です。
一方、警戒吠えのときは、刺激を減らしたり、音に慣れるトレーニングをすることで改善できます。
状況によって正反対の対応が必要になるため、「なぜ吠えているのか」を見極めることが大切です。
吠えない時間を褒めて強化する
吠えていないときに飼い主が無関心で、吠えた瞬間に反応してしまうと「吠えればかまってもらえる」と学習します。
逆に、静かに過ごしているときに褒めることで、「静かにしている=嬉しい」と感じるようになります。
吠えた瞬間ではなく、静かにできたときにタイミングよく褒めるのがコツです。
時には無視することも大切

おやつが欲しい、遊んで欲しいなどの要求吠えにいちばん効果があります。
無視することで、吠えても何もしてもらえないことを理解し、最初は吠え続けていても静かにできるようになります。
知らない人や他の犬に吠える場合

知らない人や他の犬に吠える場合は、まず距離をとって落ち着かせ、名前を呼んでおやつを与えましょう。
アイコンタクトを取って「大丈夫」と声をかけ、吠えなかったらしっかり褒めてあげます。
インターホンの音や物音に吠える場合は、音量を小さくしたり、録音した音を小さく流して慣れさせる練習も有効です。
「敵ではない」「危険ではない」という認識を少しずつ植えつけていくのがポイントです。
マンションなどの住環境でできる工夫

ペット可マンションや集合住宅で暮らす場合、ポメラニアンの吠え声は特に響きやすく、近隣への配慮が欠かせません。
まず、窓際や廊下沿いなど外の音が入りやすい場所は避け、静かな部屋にケージやベッドを置きましょう。
カーテンを閉めて外の刺激を減らしたり、日中は軽い運動や遊びを取り入れてエネルギーを発散させることも大切です。
音楽を小さく流したり、飼い主の声が届く環境にしておくと安心感を与えられます。
「吠える=性格」と思い込まず、環境や気持ちを整えてあげることが一番の対策になります。
しつけ教室や犬の保育園へ通う

費用はかかりますが、どれだけ頑張っても吠えることをやめない時は、しつけ教室にまかせることも考えましょう
根気負けして、飼い主もポメラニアンも疲れてしまうくらいなら、専門家にお願いすることも悪くありません。
ペットショップにある犬の保育園を覗いたことがありますが、飼い主がびっくりするくらい、おりこうさんになると言われて驚きました。
ポメラニアンが吠えないようにする3つの環境づくり

ポメラニアンがよく吠えるのは、性格やしつけだけでなく「生活環境」にも原因があることをご存じでしょうか。
どれだけしつけを頑張っても、環境がストレスフルだと吠えやすい状態が続いてしまいます。
ここでは、家庭でできる環境面の工夫を3つ紹介します。
刺激を減らす工夫をする
窓際や通行人の多い通りに面した場所で過ごしていると、ポメラニアンは外の音や動きを常に警戒して吠えやすくなります。
カーテンを閉めたり、窓から離れた静かな部屋にケージを置いたりして、落ち着ける空間をつくってあげましょう。
テレビの音量を控えめにしたり、掃除機やドライヤーなどの音を聞かせるときは短時間にするなど、生活音の刺激も減らすことがポイントです。
運動不足やストレスを解消する
ポメラニアンは小型犬ですが、とても活動的でエネルギッシュ。
お散歩の時間が短かったり、遊び時間が足りなかったりすると、退屈さやストレスが原因で吠えることがあります。
朝夕1日2回のお散歩や、室内でボール遊びなどの軽い運動を取り入れて、心身をリフレッシュさせてあげましょう。
満足したポメラニアンは、自然と静かに落ち着くようになります。
安心できる「自分の居場所」をつくる
吠えやすい子は、不安を感じやすい傾向もあります。
お気に入りの毛布やベッドを置いたケージを「安心の場所」として用意してあげましょう。
家族の声が届く場所に置くと安心感を与えつつ、ひとりの時間も過ごせるようになります。
安心できる空間があれば、外の刺激にも動じにくくなり、吠える回数も減っていきます。

ポメラニアンがよく吠える理由は?【まとめ】
ポメラニアンの吠えには、必ず原因があります。
しつけだけでなく、安心できる環境づくりも欠かせません。
日々の工夫と根気ある対応で、穏やかで静かなポメラニアンに育ててあげましょう。