
プラティは改良品種も多く、可愛らしい見た目で人気の熱帯魚です。
繁殖が容易なため、水槽内でいつの間にか数が増えていることもあります。
本記事ではプラティのオスメスの見分け方や体形の違い、繁殖方法や飼育で気をつけたいポイントまで詳しくご紹介します。
人気種であるミッキーマウスプラティについても補足解説しています。
プラティのオスとメスの見分けるのは成魚になってから

プラティは卵胎生の魚ですが、稚魚の段階ではオスとメスの区別はほぼ不可能です。
性別を見分ける大きなポイントである「ゴノポディウム(オスの尻びれが棒状に変化したもの)」は、性成熟してから現れるため、稚魚や若魚では確認できません。
目安としては、生後2〜3か月ほど経って体が成長すると、オスの尻びれが徐々に変化してきて性別が分かるようになります。
それまでは「お腹がふっくらしているからメスっぽい」といった外見の印象で判断するのは難しく、確実な判別はできないと考えて良いです。
プラティのオスとメスの違いと見分け方は?
プラティのオスとメスを見分けるのは簡単です。
オスとメスで体形が違うグッピーほど簡単ではありませんが、プラティの場合は尻びれを見れば一目瞭然です。
ちなみに、尻びれとは、尾ひれと腹びれの間にあるひれのことです。
性成熟した個体の場合、オスは尻びれが棒のように固くまっすぐになります。
メスはひらひらとした普通のひれです。

オスの棒状になった尻びれは「ゴノポディウム」といい、生殖器になっています。
このゴノポディウムは性成熟に達しないと確認できないので、ゴノポディウムがあれば性成熟に達したオスだと判断することができます。
ゴノポディウムがない個体は、メスか未成熟なオス、ということになり、この両者を分けるのは難しいかもしれません。
生後3か月たてば、オスはほぼ性成熟するので、生後3か月でゴノポディウムが出ていなければメスと判断してもいいでしょう。
ミッキーマウスプラティのオスメスの違い

改良品種の中でも特に人気があるのが「ミッキーマウスプラティ」です。
尾びれの付け根にディズニーキャラクターのミッキーマウスのような模様が入るのが特徴で、観賞用としても非常に愛されています。
オスとメスの見分け方は、基本的には通常のプラティと同じで「尻びれの形」で判別します。
オスは棒状のゴノポディウムに変化し、メスは扇形のひらひらした尻びれのままです。
体形の傾向としては、オスがやや小さくスリム、メスはふっくらして大きめになるため、慣れてくると模様の違いだけでなく体つきからも判断できるようになります。
プラティのオスメスの大きさや体形の違い

尻びれ以外にも、オスとメスには体形にわずかな違いがあります。
一般的にオスは体がやや小さく、スマートでヒレを広げてアピールする傾向があります。
一方でメスは体がふっくらとして大きく、特に妊娠中はお腹が丸く膨らむため、遠目からでも見分けやすくなります。
ただし、若魚の段階では個体差が大きく、尻びれのゴノポディウムが最も確実な判別方法であることに変わりはありません。
プラティのオスメスの水槽は分けるべき?

繁殖予定がなければオスメスは別ける
さて、オスとメスの見分けができたところで、分ける必要があるかどうか、考えてみましょう。
もし、特に繁殖させる予定がなく、プラティの数が増えすぎてと困るようであれば、見分けができた時点でオスとメスを分けましょう。
できれば、そういう場合は初めからオスだとわかっている個体だけを買うべきです。
ちなみに、メスはしばらく体内にオスの精子を貯蔵する仕組みがあるため、一度交尾したメスは何度か出産する可能性があります。

品種の血統を維持したい場合も別ける
また、きちんと品種の血統を維持したい場合も、オスとメスは分けましょう。
いくつかの品種を混ぜて飼っている場合、オスとメスを分けないと品種が混ざってしまいますし、同じ品種どうしでもクオリティに差があるためです。
品種にこだわりがなく、ある程度数が増えてもかまわないなら、オスとメスは分けなくてもかまいません。
水草などの隠れ家があれば、自然繁殖で殖えていくはずです。
プラティの繁殖方法についてご紹介!
オスとメスを一緒に飼っていれば自然に繁殖する

プラティはグッピーと同様、卵胎生で繁殖が容易な魚です。
水槽内にウィローモスなどの隠れ家となる水草があれば、オスとメスを一緒に飼っていれば自然繁殖します。
血統維持などを目的に、計画的にきちんと殖やしたいなら、まずはオスとメスそれぞれの水槽と、稚魚育成用の水槽を用意しましょう。
普段はオスとメスを分けて飼育し、繁殖させるときに、稚魚育成用の水槽にペアを入れます。
妊娠が確認できたら、オスは元の水槽へ

メスのお腹がパンパンになり、妊娠が確認できたら、オスは元の水槽に戻しましょう。
しばらくしてメスが出産し始めたら、そのまま丸一日様子を見ます。
出産に一日かかるケースもあるためです。
もう出産しないようであれば、メスも元の水槽に戻します。
生れた稚魚は自力で泳ぎ、最初から稚魚育成用の飼料を食べることができます。
そのまま飼育し、2か月過ぎたあたりから各個体の尻びれを注意してみるようにします。
ゴノポディウムが確認できたら、オスの水槽に移しましょう。
プラティのオスメスの違いと見分け方とは?【まとめ】
プラティのオスとメスは、尻びれがゴノポディウムかどうかで見分けられます。
繁殖させるかどうかでオスメスを分けるべきかが変わるため、自分の飼育スタイルに合った方法を選びましょう。
品種を維持したい場合や数が増えすぎて困る場合は分けて管理し、自然繁殖を楽しみたいなら同居でも問題ありません。
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