フェネックは世界で最も小さなイヌ科動物として知られています。
成体でも体長はわずか35〜40㎝、体重は1.3〜1.6㎏ほど。
ここでは平均的な大きさに加え、耳や尻尾の長さ、子どもの成長過程、ほかの小動物との比較まで解説していきます。
フェネックの大きさの平均は？
フェネックの体重
フェネックの成体の平均体重はおよそ 1.3〜1.6kg です。
小柄な個体では1kg前後しかないこともあり、世界最小のイヌ科動物と呼ばれる理由がここにあります。
犬と比べても超小型犬クラスと同じかそれ以下で、抱き上げると驚くほど軽く感じるでしょう。
ただし同じフェネックでも食事内容や運動量、遺伝によって多少の差が出ます。
体重が2kg近くなる場合もありますが、極端な増減は肥満や病気の兆候の可能性もあるため注意が必要です。
特に臆病な性格のフェネックはストレスで急激に体重を落とすこともあるので、定期的な測定と食欲・排泄のチェックを欠かさないことが健康管理のポイントです。
フェネックの体長
フェネックの体長は 35〜40cm程度 と非常にコンパクトです。
加えて、体と同じくらい長い 尻尾が17〜30cm ほどあり、全体のバランスをとる役割を果たしています。
耳も10〜15cmほどと大きいため、実際の体長以上に存在感を感じさせる姿をしています。
体長だけで見れば猫の子どもや小型犬より小さく、室内でも飼育できるサイズ感です。
しかし、その小さな体に似合わずジャンプ力や俊敏さは非常に高く、60cm以上の高さを飛び越えることも可能ですので、フェネックを飼うのは難しいと言われる理由の１つです。
見た目の大きさに惑わされず、十分な広さと安全対策を整えて飼育することが重要です。
フェネックの大きさの測り方
フェネックの体重の測り方
フェネックは体が小さいため、体重の変化が健康状態に直結します。
そのため、定期的に正しく測ることが大切です。
体重測定の目安は月に1回程度で、食欲不振や体調不良が見られるときは早めに確認すると安心です。
キッチンスケールやペット用スケールを使う
最も簡単なのは、精密なキッチンスケールやペット用の体重計を利用する方法です。
小型犬や猫用のスケールで十分対応できます。
容器やキャリーを使ってフェネックを中に入れ、そのまま測ると落ち着きやすいです。
キャリーケースごと測って差し引く
フェネックは警戒心が強いため、スケールの上でじっとしてくれないこともあります。
その場合はキャリーケースごと測定し、ケースの重さを差し引く方法が便利です。
これなら安全で、逃げ出す心配もありません。
体重変化を見るポイント
フェネックは1.3〜1.6kg程度と小さく、わずか数百グラムの変化でも大きな影響があります。
特に急激な減少は病気やストレスのサインかもしれません。
毎回測った結果を記録しておくことで、変化にいち早く気付けます。
フェネックの体長の測り方
フェネックの体長を測るときは、動物病院での健康診断に任せるのが一番確実ですが、家庭でも工夫すればおおよそのサイズを測定できます。
体を伸ばした状態で測る
フェネックの体長は「鼻先からしっぽの付け根まで」を基準にします。
抱き上げて無理に伸ばすのは危険なので、リラックスして横になっているときや寝ているときに柔らかいメジャーを使ってそっと測るとスムーズです。
尻尾は別に測る
尻尾の長さは体長に含めず、付け根から先端までを別で測定します。
フェネックの尻尾は17〜30cmほどと個体差が大きく、体長と合わせて記録しておくと成長の把握に役立ちます。
測定時の注意点
フェネックは警戒心が強く、体を触られるのを嫌がることもあります。
その場合は無理をせず、キャリーケースや寝床に横たわった状態で目視＋定規やメジャーを添える程度でも構いません。
大切なのは「おおよその長さを知り、変化を把握する」ことです。
フェネックの大きさに関する豆知識
フェネックの耳の大きさ
フェネックの大きさを語るうえで外せないのが耳の長さです。
耳はおよそ10〜15㎝もあり、体長の3分の1ほどを占めることもあります。
この大きな耳は放熱や音を聞き分ける役割を果たすと同時に、フェネックの外見的な特徴としても愛されています。
子どものフェネックの成長過程
生まれたばかりのフェネックは体重わずか50〜100gと非常に小さいですが、3〜4か月で急速に成長し、半年ほどで成体に近い大きさになります。
その後はゆるやかに体重が増えていき、1年ほどで平均的な成体サイズに落ち着きます。
他の小型動物との大きさ比較
フェネックの大きさはチワワやヨークシャーテリアといった超小型犬と同程度です。
ただし耳と尻尾が長いため、見た目にはやや大きく感じるかもしれません。
一方で体重は猫より軽いため、抱き上げたときの感覚は意外と「ふわり」とした印象を受けるでしょう。
フェネックの寿命はどれくらい？
体の小さいフェネックは、野生環境下では食物連鎖の下位に属し、鋭い爪や牙を持たないので、ジャッカルやハイエナ、フクロウやオオワシの餌食になってしまい、反撃をすることすらできないため、最大で10年しか生きることが出来ないと言われています。
最大ですから、平均にしたらもっと短命なのかもしれませんね。
飼育環境下においてのフェネックの平均寿命は10～12年、環境によってはそれよりも少し長生きすると言われています。
飼育環境下であれば天敵に襲われることもないので、野生よりは長寿になる傾向があります。
しかし、フェネックは臆病で警戒心が強い動物ですのでストレスに弱いと言われています。
そのため、長寿のためには快適でストレスのない環境や健康的でバランスのとれた食事を与えることが重要になります。
また、フェネックはオスもメスも寿命が異ならず、同じくらいとされています。
フェネックの生態は？
哺乳網ネコ目イヌ科キツネ属に分類されるフェネック。
性格は「犬と猫を足して2で割ったような性格」だと言われています。
特徴である大きな耳は砂漠地帯に生息しているフェネックを熱風や高温から守り、体内の熱を放熱する役割をしています。
また、獲物のどんな小さい音でも聞き分けることが出来、捕食に役立ったり、天敵が近づいてくる音を聞き分けて瞬時に逃げることが出来るようになっています。
フェネックの小さい体は全身を柔らかい体毛でおおわれており、寒暖差の激しい砂漠で暮らすために、寒い時はコートの代わり、暑いときは直射日光が皮膚に当たらないように守ってくれています。
夜行性で、砂地に数メートルの巣穴をほり、家族単位の群れで暮らしています。
食性は雑食で、昆虫や小型哺乳類、鳥類、植物の葉や果物を食べます。
フェネックは獲物を素早く捕まえたり、天敵から素早く逃げるために、優れたジャンプ力を持っており、垂直には60～70㎝、水平方向には120㎝も飛ぶことが出来ます。
飼育するときは食事が偏らないように注意したほうがよさそうですね。
また、ジャンプ力も相当あるのでいたずら防止をしておく必要があるようです。
フェネックの大きさの平均は？【まとめ】
フェネックの大きさは小型犬ほどですが、耳や尻尾の長さによって存在感があります。
見た目の可愛らしさに惹かれる一方で、飼育には責任と準備が必要です。
大きさや成長過程を理解したうえで、フェネックを迎える準備を進めましょう。
