
愛犬が7歳を過ぎると、少しずつ体の中で変化が始まり、フード選びにも気をつけたい時期に入ります。
「いつ切り替える?」「成犬用とどう違う?」と迷いやすいポイントを丁寧に解説し、今日から実践できる健康管理のコツをご紹介します。
なぜドッグフードは7歳以上で切り替えるの?

犬は7歳を過ぎるころから、外見の変化よりも早く体の中で老化が始まります。
「シニア用ドッグフード」が必要になる理由は、まさにこの“体の変化”に合わせた栄養設計が求められるからです。
成犬用をそのまま続けてしまうと、気づかないうちに体に負担がかかることもあります。
ここでは、7歳以上で切り替えるべき理由をわかりやすく解説します。
基礎代謝が下がり、太りやすくなるから
7歳を過ぎると、同じ量を食べても消費されるエネルギーが減少していきます。
若い頃と同じ成犬用フードを続けていると、カロリーが余りやすく、体重が増えやすくなります。
体重増加は関節への負担や心臓への負荷にもつながるため、カロリー控えめで栄養密度が高い「シニア用フード」に切り替えることが健康維持に直結します。
筋肉量が低下しやすくなるから
年齢とともに筋肉はゆっくり落ちていきます。
ただし、シニアだからタンパク質を減らせば良いというわけではありません。
大切なのは「消化しやすい良質なタンパク質」をしっかり摂ることです。
老犬用フードは、筋肉維持に必要なタンパク質は確保しつつ、胃腸に負担をかけにくい配合に調整されています。
胃腸の消化力が落ちはじめるから
シニア期に入ると、胃腸の動きがゆっくりになり、若い頃よりも消化に時間がかかるようになります。
そのため、老犬用フードでは
・原材料の消化性
・粒の硬さや大きさ
・脂肪量のバランス
が調整されており、胃腸への負担を抑えながら必要な栄養を吸収しやすいように設計されています。
関節・目・皮膚などに年齢サインが出やすくなるから
7歳を過ぎるころから、歩くスピードが落ちたり、階段を嫌がったり、涙やけ・乾燥などのトラブルが増えがちです。
老犬用フードでは、
- グルコサミン
- コンドロイチン
- オメガ3脂肪酸
- ビタミン類
などの健康維持成分が強化される傾向があります。
体の弱りやすい部分を補い、暮らしの質を保つ助けになります。
食欲のムラや嗜好の変化が出てくるから
シニア期は匂いに対する感覚も弱くなり、若い頃のようにガツガツ食べない日があります。
そんな時でも無理なく食べられるよう、老犬用フードは香りが強すぎず、噛みやすい粒形状や食べやすさが工夫されていることが多いです。
「食べやすさ」も老犬用フードを選ぶ大切な理由のひとつです。
ドッグフードは7歳以上で老犬用に変更するべき?年齢だけで判断するのはNG

「7歳以上=シニアフード」という表記をよく見かけますが、これはあくまでフードメーカーが設定した“目安”にすぎません。
実際には、同じ7歳でも犬によって老化の進み方はまったく違います。
小型犬は7歳でも若々しいことが多い一方、大型犬は5~6歳でシニア期が始まることもあります。
生活環境や運動量、持病の有無によっても、切り替えのベストタイミングは変わります。
そのため、老犬用ドッグフードへの切り替えは「年齢」よりも「体の変化」や「生活ペースの変化」を基準に判断することが重要です。
年齢以外で見るべき“切り替えサイン”

以下のようなサインが複数重なってきたら、シニア期を意識した食事が合い始めている可能性があります。
- 以前より疲れやすく、散歩の距離が短くなる
- 寝ている時間が増え、起きていても動作がゆっくり
- 筋肉量が落ち、後ろ足が細くなってきた
- 食欲にムラが出る日が増える
- 体重が増えやすい(または、急に痩せやすくなる)
- 被毛のパサつき、皮膚の乾燥が目立つ
白髪だけで判断するのは早計で、むしろ**“体の使い方” “活動量” “食べ方”**のほうが老化の指標になります。
こんなケースはまだ成犬用でもOK

- 毎日よく走る
- 食欲が安定している
- 筋肉量がしっかりある
- 体重の増減が少ない
このような犬は、7~8歳でも栄養豊富な成犬用が合っている場合があります。
大切なのは「老犬用にしなきゃ」ではなく、今の体に合った栄養バランスに調整することです。
逆に早めに切り替えるべきケース

- 体重が増え始めた
- 軽い関節のこわばりが見られる
- 食後に胃もたれや軟便が出やすい
- 持病でカロリー調整や脂肪制限が必要
こういった場合は、7歳を待たず“シニア向け配合のフード”に切り替えたほうが快適に過ごせます。
7歳以上のドッグフード選びのポイント
成犬用と老犬用を比較すると、カロリーや健康維持の要素などに違いがあります。
老犬用のドッグフードの選びかたのポイントは3つです。
・カロリーが高くないか
・食べやすいおおきさか
・消化しやすいか
愛犬が元気で健康にすごせるかは、飼い主次第ということではないでしょうか。
老犬用ドッグフードに切り替える前に知っておきたい“シニア期の変化”

シニア期の犬は、見た目だけでなく体の中でもゆっくりと変化が進んでいきます。
老犬用フードを選ぶ時、この「体の変化」を理解しておくと失敗が減り、より愛犬に合ったフードを選べるようになります。
胃腸の働きがゆっくりになる
7歳を過ぎると胃腸の動きが少しずつ弱まり、若い頃と比べて消化に時間がかかるようになります。
同じ量を食べてもお腹に負担がかかりやすいため、老犬用フードは「消化性の高さ」が重視されています。
原材料がシンプルで、消化の良いタンパク源を使ったものを選ぶと体調が安定しやすくなります。
基礎代謝が下がり太りやすくなる
シニア期は運動量が減るだけでなく、体内で消費されるエネルギーも減少していきます。
成犬用のまま与え続けると、同じ量でも太りやすくなり、関節や心臓に負担がかかることも。
老犬用ドッグフードは、カロリーを控えめにしながら必要な栄養をしっかり補えるように設計されています。
筋力低下を防ぐためにタンパク質の質が重要になる
「シニア=低タンパク」と誤解されがちですが、実際には筋力維持のために“良質なタンパク質”が欠かせません。
老犬用フードでは、脂肪を抑えつつ、吸収しやすい動物性タンパク質をバランスよく配合しているものが増えています。
硬いフードが噛みにくい子は、小粒タイプやふやかし対応のものが負担になりにくいです。
関節・目・皮膚の弱りが出る
年齢とともに、関節のこわばり、涙の減少、皮膚の乾燥などが増えます。
老犬用フードには、グルコサミン・コンドロイチン・オメガ3・ビタミン類など、健康維持のサポート成分が入るものがあります。
とくに散歩のスピードが落ちてきた、段差を嫌がる、涙やけが増えた、という変化が見えたらサポート成分入りが役立ちます。
食欲のムラや嗜好の変化に合わせる必要がある
シニア期は匂いを感じる力も弱まり、食欲にムラが出ることがあります。
食べる量が減ったと感じたら、香りが強いタイプや、ウェット・半生の併用、ふやかすなどの工夫も検討しましょう。
「よく食べるかどうか」もフード選びの大切な基準です。

ドッグフードは7歳以上でどんな違いがあるの?【まとめ】
7歳以上になると、体の変化に合わせてフードを見直すことがとても大切です。
急な切り替えではなく、愛犬の食べ方や体調を見ながら、ゆっくり移行してあげるのが安心です。
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