犬がワクチンを打てない事情があると、「トリミングって受けられるの？」と不安になりますよね。
実は、ワクチンなしでも利用できるサロンは多く、猶予証明書があれば問題なく受け付けてもらえる場合もあります。
ただし、感染症リスクを考えると、サロン選びには注意が必要です。
この記事では、ワクチンが打てない犬でも安全にトリミングを利用するためのポイントをわかりやすくまとめました。
犬のトリミングに必要なワクチン証明書とは？
ワクチン証明書とは混合ワクチンの証明を求められることが多い
トリミングサロンで提示を求められるのは基本的に混合ワクチンの証明書です。
狂犬病ワクチンは法律で義務のため「接種済みが前提」と扱われることが多いですが、サロンによっては狂犬病ワクチンの証明（または済票）も必要な場合があります。
必ず事前に確認しましょう。
混合ワクチンの種類
混合ワクチンは、守れる病気の数によって2〜10種まであり、犬ジステンパー・パルボ・肝炎・喉頭気管炎・パラインフルエンザ・コロナ・レプトスピラなどを予防します。
- 犬ジステンパー
- 犬パルボウイルス
- 犬伝染性肝炎（アデノウイルスⅠ方感染症）
- 犬伝染性喉頭気管炎（アデノウイルスⅡ方感染症）
- 犬パラインフルエンザ感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- レプトスピラ感染症
暮らす地域や散歩・アウトドアの頻度によって必要な種類が変わるため、最適なワクチン数は獣医師に相談するのが安全です。
一方、前述の通り、狂犬病ワクチンは法律で義務化されています。
日本では発生がありませんが、海外では今も確認されているため重要です。
どちらも愛犬を守るために年1回の接種が推奨されています。
ワクチン証明書は動物病院で受け取る
混合ワクチンの証明書は接種後に病院で発行されます。
サイズは小さめの紙で、「接種済み」が記載されています。
狂犬病ワクチンは証明書と済票の両方があるため紛失しても確認できますが、混合ワクチンは証明書のみなので大切に保管しておきましょう。
トリミングに証明書は必要？
ほとんどのサロンでは証明書の提示が必要です。
狂犬病ワクチンの確認を行うお店もあります。
ホームページや電話で事前にルールを確認しておくと安心です。
「証明書不要」とするサロンもありますが、どんな犬が来ているかわからないため、予防接種をしている犬なら証明書を確認してくれるサロンのほうが安全です。
抗体検査で証明書が不要になるケースあり
高齢犬や持病がある場合など、ワクチン接種が負担になる時は抗体検査で代替できることがあります。
サロンによっては抗体検査結果の提示で受け付けてくれる場合があるため相談してみてください。
サロンが重要視しているのは「病気を持ち込まないこと」です。
猶予証明書でOKな場合も
ワクチンなしでもトリミングを受けてくれる場合もありますが、ワクチン接種の証明書の提示が必須の場合もあります。
その場合は、動物病院で「予防接種猶予証明書」を発行してもらいましょう。
獣医師の判断でワクチン接種をするべきでないとなった場合にもらうことができます。
ワクチンの接種は感染症を防ぐために必要なことですが、中には打てない子もいます。
高齢の子や病気を治療中の子は、身体に負担がかかるためワクチンを控えたほうがいいこともあります。
ワクチンに対してアレルギー反応が出る場合も接種ができません。
そういう子もいるので、基本的には事情を説明して猶予証明書を提示すればトリミングを受けてもらえます。
証明書を紛失した場合
証明書をなくした場合は、動物病院で再発行ができることがあります（有料の場合あり）。
また、サロンによっては所定の書類を動物病院に記入してもらうことで証明書の代替になる場合もあります。
証明が必要なサロンを利用する場合は早めに確認しておきましょう。
ワクチンなしで利用しやすいサロンの選び方
ワクチンを打てない犬の場合、医療知識のあるスタッフがいるサロンのほうが安全性が高くなります。
動物病院併設サロンは、体調に不安がある犬に対して柔軟に対応でき、万が一の体調変化にもすぐに対処できます。
ワクチンの相談もしやすく、猶予証明書についても正しく扱ってくれます。
完全予約制・貸切対応のサロンを選ぶ
ワクチンなしでトリミングを利用する場合、他の犬と同じ空間にいる時間を極力減らすことが大切です。
貸切対応や1頭ずつ時間を区切って施術するサロンは、接触リスクが低く、感染症に弱い犬でも通いやすい環境です。
事前に「他の犬と接触しないようにしたい」と伝えることで、入店時間の調整にも応じてもらえることがあります。
店内衛生管理が明確なサロンを選ぶ
ワクチンなしでの利用にはサロン側の衛生基準も重要です。
カット台やバリカンの消毒、床の除菌頻度、空気清浄機の有無など、衛生管理を丁寧に行っているサロンは感染症リスクが低く安心できます。
公式サイトやSNSで衛生方針を公開しているサロンは、ワクチン非接種の犬に配慮した施術をしてくれる傾向があります。
初回相談を丁寧に行ってくれるサロンを選ぶ
ワクチンを打てない事情を理解し、健康状態や過去の通院歴を丁寧に聞き取ってくれるサロンは信頼できます。
逆に説明を遮ったり、書類確認を曖昧にするサロンは避けたほうが無難です。
初回カウンセリングでしっかり話を聞いてくれるかどうかが、安心して長く利用できるポイントになります。
送迎サービスの有無もチェックする
ワクチンが打てないほど体力が落ちている犬は、移動そのものが負担になることがあります。
送迎を行っているサロンであれば、外出のストレスを抑えつつ安全に利用できます。
車両の衛生状態やクレート使用の基準についても事前に確認すると安心です。
ワクチンなしでトリミングする際の注意点
ワクチンなしでもトリミングを受けてもらうことはできますが、トリミングサロンには色んな犬が来ます。
同じように接種ができない子がいる場合もあるので、感染症に絶対かからないということはありません。
中には他の犬が接触するような環境のサロンもあります。
その場合、ワクチンを接種できない旨をサロンにきちんと伝え、他の犬との接触は避けるようにお願いしておきましょう。
そしてもう一つ、ワクチンの猶予証明書は期限が1年なので、毎年必ず病院に行って発行してもらいましょう。
犬のトリミングはワクチンなしでもしてもらえる？【まとめ】
ワクチンを打てない犬でも、猶予証明書の提示やサロン選びの工夫で安全にトリミングを受けることができます。
特に貸切対応や衛生管理の徹底したサロンは、感染リスクが少なく安心です。
あなたの愛犬に合うサロンを探し、無理のない範囲でトリミングケアを続けていきましょう。
