犬のトリミングで怪我はなぜ起こる?原因・対処法・サロンとの付き合い方を徹底解説

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犬のトリミング中の怪我は、サロンでも自宅カットでも起こりうるトラブルです。

耳の先を少し切ってしまった、バリカン負けで赤くなった、足裏バリカンで小さな傷ができた……など、意外と多いのが現実です。

ただし、怪我の種類によって対処法も変わりますし、サロン側の対応や再発防止策を飼い主が知っておくことで安心して利用できるようになります。

この記事では 「トリミングで起こりやすい怪我」→「対処法」→「サロン側の対応」→「飼い主ができる予防策」 の流れで分かりやすく解説していきます。


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目次

トリミングで起こりやすい怪我とは?

トリミング中の怪我は、プロのサロンでも自宅カットでも起こる可能性があります。

ほとんどは軽度ですが、部位によっては悪化しやすいため、どんな怪我が多いのか知っておくと安心です。

代表的な怪我の種類

小さな切り傷

もっとも多いのが、ハサミが一瞬触れてしまう浅い切り傷です。

特に耳の先や脇・内股など“皮膚が薄く、犬が動きやすい場所”は傷ができやすくなります。

  • 耳先は血が出やすいが浅いことが多い
  • 毛玉の奥は皮膚が引っ張られ、ハサミが近づきやすい

動きのクセや毛玉の有無でリスクが大きく変わります。


バリカン負け(赤み・ヒリヒリ)

犬の皮膚は人より薄く、バリカン利用時は摩擦が強いだけで赤みが出ることがあります。

お腹や喉、足裏などデリケートな部分では特に起こりやすいです。

赤くなる程度なら自然に治りますが、痒みが強い場合は引っかいて悪化することがあります。


爪切りによる出血(クイ切り)

爪切り時に爪の中にある血管(クイ)に触れると出血します。

経験豊富なトリマーでもゼロにはできませんが、多くはすぐ止まる軽い怪我です。

  • 爪が黒い犬は血管が見えづらい
  • 犬が急に足を引くと起こりやすい

シャンプー・ドライ時のトラブル

シャンプー中や乾かし中にもトラブルは起こることがあります。

  • シャンプーが目に入り赤くなる
  • 成分が合わず皮膚にかゆみ
  • ドライヤーの熱が近すぎて軽い火傷

皮膚が弱い犬は、刺激を受けやすい傾向があります。

なぜトリミング中の怪我はゼロにできないのか

トリミングの怪我は「技術不足」だけが原因ではありません。

むしろ犬側の要因が大きいケースが多いです。

  • 急に動く/暴れる
  • 毛玉で皮膚が引っ張られてしまう
  • 子犬・高齢犬で皮膚が薄い
  • 緊張や恐怖で体が硬直し動きが読みづらい

そのため、どんなトリマーでも「軽度の怪我」は完全には防ぎきれないことがあります。


犬が怪我をした時の正しい対処法

トリミング後に犬の怪我へ気づいたとき、まず大事なのは「慌てずに状態を確認すること」です。

軽度のものは自宅で十分ケアできますが、悪化しやすいタイプの傷は早めの対処が必要になります。

まず確認するポイント

怪我に気づいたら、次の点を落ち着いて見てください。

  • 血が出ているか、どの程度か
  • 赤み・腫れ・熱感があるか
  • 犬が気にして舐め続けていないか
  • 触ると痛がるか

どこまでが自宅ケアで、どこからが動物病院案件なのかが見えてきます。


軽度の怪我は自宅でケアできる

小さな切り傷や軽いバリカン負けは、ほとんどが自然に治ります。

ただし、さらに悪化させないための“ひと手間”は必要です。

自宅での基本ケア

  • 傷口を清潔に保つ
    水やぬるま湯で軽く流す程度で十分です。石けんは刺激になるため不要です。

  • 舐めさせない工夫をする
    エリザベスカラーや洋服を使うと、かき壊し防止になります。

  • 赤みだけなら様子見もOK
    1〜2日で落ち着くことが多いです。

軽い怪我は、犬が気にしなければ大きな問題になりにくいです。


病院へ行った方がいいケース

怪我の種類によっては、放置すると化膿や悪化につながります。

次のような症状があれば、早めに動物病院へ。

  • 出血が止まらない/繰り返し滲む
  • 腫れが強い・熱を持っている
  • 痛みで触れないレベル
  • 犬が執拗に舐め続ける
  • 目・耳・肛門周りなど刺激に弱い部位の怪我

特に「目のトラブル」は軽度でも悪化が早いため、迷わず受診するのが安全です。


サロンへ連絡するべきタイミング

怪我に気づいたら「気まずいから…」と躊躇する必要はありません。

トリマーも情報がないと再発防止ができません。

  • その日のうち〜翌日までに連絡するのがベスト
  • 写真を撮って送ると説明しやすい
  • 犬の様子(食欲・元気・舐めるかどうか)も伝えると正確に判断できる

誠実なサロンなら、治療費の相談や次回以降の配慮について丁寧に対応してくれます。


トリマー側での怪我はどこまで「よくある」のか?

トリミング中の怪我は、プロがどれだけ注意していても完全にゼロにすることはできません。

犬の動き・皮膚の薄さ・毛玉など、複数の要因が重なって起こるため、「一定の頻度で起こりうるもの」という前提で捉える必要があります。

多くの飼い主さんは「プロなら絶対に怪我させない」というイメージを持つものですが、実際の現場では犬の協力なしでは安全な施術が成り立ちません。

特に初めての環境に緊張して動きが増える子犬、皮膚が弱くちょっとした摩擦でも赤くなる犬、毛玉で皮膚が引っ張られている状態などはリスクが高くなります。

怪我は決して「技術不足の証拠」ではなく、犬の体質やその日のコンディションで左右されることも多いです。

トリマーもできる限り安全に、そして短時間で負担が少ないよう努めていますが、犬が急に体をひねったり、イヤイヤして頭を振るだけでハサミが皮膚に近づいてしまうことがあります。

こうした瞬間的な動きは予測が難しく、完全な防止は困難です。

とはいえ、怪我が起きたときの「サロン側の対応」には差があります。

多くのサロンは、軽度の傷でも必ず報告し、必要に応じて薬の塗布や料金調整を行うなど誠実に向き合っています。

事前に「怪我があった場合は必ず説明してくれるか」を確認しておくと、長く安心して通えるサロンを選びやすくなります。

また、飼い主側が愛犬の情報を事前に共有しておくことで、怪我のリスクは下げることができます。

例えば「皮膚が弱い」「暴れやすい」「足先が嫌い」など、ちょっとした情報でもトリマーにとっては大きな手がかりになります。

このように、トリミングの怪我は“あり得るもの”として理解しつつ、サロン選びと事前情報の共有でリスクをできるだけ減らすことが大切です。


トリミング中に怪我をされた時、サロンにはどう伝える?

トリミング中に起きた怪我に気づくと、飼い主としては「どう言えばいいのか…」「クレームみたいになる?」という不安を感じることがあります。

ですが、ほとんどのトリマーは怪我の報告を受けることを“当然のこと”として受け止めており、遠慮する必要はまったくありません。

むしろ情報がなければ、次回以降に同じ場所を避ける工夫や施術の調整ができなくなってしまいます。

まずは落ち着いて、怪我の状態と犬の様子を具体的に伝えることが大切です。

サロンに連絡する際は、電話だけでなく写真を添えてメッセージを送ると状況を正確に把握してもらいやすくなります。

以下のような内容を伝えるとスムーズです。

  • 怪我の場所(耳の先・脇・足裏など)
  • どの程度の出血・赤みか
  • 犬が気にして舐めているかどうか
  • トリミング後からの変化(帰宅後に気づいた/今朝から赤い、など)

サロン側は「どうしてこうなったのか」「次回どう防ぐか」を考えるため、この情報がとても重要になります。

怪我の程度によっては、サロンが治療費を負担したり、次回の料金を調整したりといった対応をすることもあります。

ただし、誠実なサロンほど状況説明を丁寧に行い、必要なら一緒に病院に行くなどのサポートをしてくれます。

一方で、明らかに説明を避けたり、怪我を隠すような態度が見られる場合は注意が必要です。

そのような対応が続くサロンは、犬の安全性の面でもあまり望ましくありません。

サロンを変える判断材料にもなります。

いずれにしても、連絡はできるだけ早い方が安心です。

トリマーも飼い主も「犬にとって安全にトリミングを続けられること」を共通の目的としているので、遠慮せず状況を伝える方が、結果的に愛犬にとっても良い環境につながります。


犬を怪我から守るために飼い主ができる予防策

トリミング中の怪我は完全には防げませんが、飼い主側のちょっとした準備でリスクを大きく減らすことができます。

サロン任せにするのではなく、「事前に伝えること」と「家でできるケア」の両方をしっかり押さえておくと、トリマーも施術しやすくなり安全性が高まります。

まず大切なのは、予約時や預ける前に愛犬の状態を正直に伝えることです。

皮膚が弱い、怖がって暴れやすい、足先を触られるのが苦手など、ちょっとしたクセでも事前に知っていればトリマーは対応を変えられます。

特に皮膚トラブルは怪我につながりやすいため、赤みや湿疹がある日は無理にトリミングしない判断も必要です。

また、毛玉やもつれの有無も怪我と密接に関係しています。

毛玉の根元では皮膚が引っ張られているため、ハサミが近づいて傷がつきやすくなります。普段から軽くブラッシングしておくだけで、怪我のリスクを大きく下げることができます。

サロンに行く前に伝えておきたいポイントとしては、次のような内容が挙げられます。

  • 皮膚の弱さやアレルギーの有無
  • 暴れやすいタイミング(足先・顔まわりなど)
  • 事前に気づいた赤み・傷・湿疹
  • 前回トリミングで気になった部分

これらはほんの小さな情報でも、トリマー側にとっては施術の組み立て方を変える重要な材料になります。

さらに、子犬やシニア犬は怪我が出やすい傾向があります。

子犬はトリミングに慣れておらず急に動いてしまったり、皮膚が薄くてバリカンの刺激に弱い子が多いです。

一方、シニア犬は関節が痛むことでバランスが崩れやすく、じっと立ち続けることが難しくなります。

このような年齢特有のリスクも、事前に伝えておくとトリマーが無理のない方法で施術できます。

最後に、飼い主ができる予防策としてとても重要なのが「信頼できるサロンを選ぶこと」です。

丁寧に説明してくれたり、犬の体調を見て無理をしない判断をしてくれるサロンは、自然と怪我のリスクが低くなります。

逆に、施術時間が極端に短い、説明が雑、犬の扱いが雑に見えるといったサロンは慎重に見極めた方が安心です。

ちょっとした準備と情報共有で安全性は大きく変わるため、飼い主も積極的にトリマーとコミュニケーションを取ることが、最も効果的な予防策になります。


自宅トリミングで怪我をしやすいポイントと防ぎ方

自宅トリミングは費用も抑えられ、犬が慣れた環境でできるという大きなメリットがありますが、怪我が起こりやすいのも事実です。

特に初心者の場合、犬の動きが読みづらかったり、道具の扱いに慣れていないことで思わぬ傷をつくことがあります。

ここでは、自宅でよく起こるミスと、その防ぎ方を分かりやすくまとめます。

自宅で最も多いのは「犬が急に動いてハサミが当たる」というパターンです。

サロンとは違い、足場が不安定だったり、姿勢を固定する人手が足りなかったりするため、犬がふいに頭を振っただけでハサミの刃が皮膚に近づいてしまいます。

とくに顔まわりや耳の先は動きが細かいので、慣れるまでは絶対に無理をしないことが大切です。

次に多いのが、バリカンによる赤みや小さな擦り傷です。

バリカンの刃が汚れていたり、毛の流れに逆らって強く押し付けてしまうと、皮膚が薄い部分に余分な負担がかかってしまいます。

特にお腹、内股、足裏は家庭用バリカンでも刺激が強くなりがちです。

また、自宅トリミングでは“道具選び”も怪我の原因になります。

切れ味の悪いハサミや安価なバリカンを使うと、毛を引っ張ってしまい、それが痛みや怪我につながることがあります。

プロのような高価な道具である必要はありませんが、最低限「切れ味が安定した製品」を使う方が結果的に安全です。

自宅で安全にカットするためには、次のようなポイントを押さえておくと安心です。

  • ハサミは皮膚に対して“平行”に使う
  • 犬が苦手な部位(足先・顔まわり)は無理に綺麗に仕上げようとしない
  • バリカンは毛の流れに沿って優しく滑らせる
  • 必ず明るい場所・滑らない台の上で行う
  • 一度に全部やろうとせず、数日に分ける

特に「全部を完璧に仕上げようとしない」ことはとても重要です。

途中で犬が疲れてきたり、嫌がり始めたらその日の作業は終わりにした方が安全です。

トリミングは技術以上に“犬が落ち着いているかどうか”が安全性に直結します。

自宅トリミングは慣れると大きな節約になりますが、怪我のリスクを理解して慎重に進めることで、犬にとっても飼い主にとっても安心して続けられるケアになります。


まとめ|トリミングの怪我は正しい知識があれば怖くない

トリミング中の怪我は、サロンでも自宅でも起こる可能性があります。

これは技術不足だけが原因ではなく、犬の動きや皮膚の薄さ、毛玉の状態など、さまざまな要因が重なることで発生するためです。

しかし、怪我の種類や対処法を知っておくことで、必要以上に不安を感じずに対応できるようになります。

軽度の怪我なら自宅で十分ケアできますし、悪化しそうな場合は早めに動物病院に相談することで大きなトラブルを防げます。

また、トリマーと飼い主がしっかりコミュニケーションを取るほど、犬に合わせた施術ができるようになり、怪我のリスクも自然と下がります。

自宅トリミングをする場合も、犬の動きを理解しながら焦らず行うことで、安全に続けることができます。

「上手に切ろう」とするよりも、まずは「安全に終える」ことを最優先に考える方が、犬にとっても飼い主にとっても安心できる時間になります。

トリミングの怪我はゼロにはなりませんが、正しい知識と準備があれば必要以上に怖がるものではありません。

日頃のケアとサロンとの信頼関係を育てながら、愛犬が安心してトリミングできる環境を整えていきましょう。

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