ミナミヌマエビが抱卵したとき、隔離すべきかどうか迷う方は多いでしょう。
本記事では、抱卵の見分け方から隔離の必要性、産卵までの流れ、稚エビを安全に育てる環境づくりまで詳しく解説します。
読めば繁殖に挑戦したい方の疑問が解消されます。
抱卵したミナミヌマエビの見つけ方

ミナミヌマエビの産卵は卵を産み付けるわけではありません。
体内に卵を持ち、体内である程度育ったら稚エビを産みます。
ミナミヌマエビが抱卵すると、お腹の部分が大きく成り、産む前には稚エビの目が透けて見えるようになります。
ミナミヌマエビのお腹に小さなつぶつぶが見えたようでしたら、抱卵しています。
ミナミヌマエビの抱卵する時期は暖かい時期、冬以外通年抱卵します。
水温が20℃を超える時期になると抱卵すると言われています。
熱帯魚を混泳させている場合ヒーターを入れていますので、1年を通して抱卵します。
ミナミヌマエビが抱卵したら隔離は必要?

ミナミヌマエビを繁殖させたいのであれば、親エビと稚エビの隔離は必要です。
抱卵状態のミナミヌマエビは人間でいうと妊婦さんです。
妊婦には刺激を与えないように、混泳させている魚、他のエビとも分けましょう。
特別に容器を用意するスペースがなければセパレーターなど、水槽内で分けても大丈夫です。
ミナミヌマエビの稚エビを安全に育てるための環境づくり

ミナミヌマエビを隔離しても、環境が整っていなければ稚エビが育たないことがあります。
ここでは稚エビが生き残りやすい環境づくりのポイントを詳しく解説します。
水槽サイズとレイアウト
隔離水槽は小型でも構いませんが、最低でも10リットル以上あると水質が安定しやすく安心です。
水草や流木を多めに入れてあげると、稚エビの隠れ家になり捕食を防ぐ効果もあります。
また、スポンジフィルターを使えば水流が弱く、稚エビが吸い込まれる心配も少なくなります。
稚エビの餌と自然のバランス
稚エビは非常に小さいため、市販の稚エビ用フードやすり潰した人工飼料を与えることもできます。
ただし与えすぎは水質悪化の原因になるので注意が必要です。
理想的なのは、ウィローモスやマツモなどの水草を多めに入れ、そこについた微生物を稚エビが自然に食べられる環境を整えることです。
水替えと水質管理
稚エビは水質の変化に敏感です。水替えは週1回、全体の2〜3割を目安に行いましょう。
その際は水温や水質が大きく変わらないように、親水槽から汲んだ水を使うのがおすすめです。
底砂掃除などの大きな作業は避け、安定した水質を維持することが大切です。
ミナミヌマエビが抱卵から産卵まではどうする?

抱卵中のミナミヌマエビが産卵するまではおよそ2週間から4週間。
産卵するまでは隔離し、その際も餌やりと水替えは忘れずに行いましょう。
水質の変化や環境の変化は抱卵中のミナミヌマエビのストレスの原因になります。
ここでミナミヌマエビにストレスを与えてしまうと、産卵しなくなったり、抱卵中の卵がしんでしまうことになります。
なるべく水質悪化させないように、少ない量の水をこまめに換えたり、餌の量を減らします。
隔離水槽にもソイルや水草を入れて、なるべく水質悪化させないような水槽にすると稚エビが生まれた後も安定した水質で手間も少なく育てることが出来ます。
ミナミヌマエビがついに産卵、その後はどうする?
まずは親エビは通常の水槽に戻してください。稚エビが食べられてしまいます。
稚エビは抱卵中のミナミヌマエビよりも慎重に扱います。
特に生まれてから1週間程度は餌やり以外何もしない方が良いです。
水替えは1週間に1/3程度、掃除はやめておきましょう。
稚エビは小さくても水草などを食べます。
ベアタンクでなければ餌やりは不要です。

餌を与えるのであれば、稚エビ用の市販されている餌でも大丈夫です。
早く大きくなれるようにと、たくさん与えては水質悪化の原因になりますので餌は少なめにして水を汚さないようにしましょう。
おすすめは水草を入れておくことですね。
稚エビは1か月もすると成熟したミナミヌマエビとほぼ同じになります。
親エビと一緒にしても大丈夫ですが、水槽に入れる前に以下に注意してください。
・混泳させている魚がいれば、口に入る大きさではないか(稚エビが食べられてしまう)
・健康状態はどうか(この時病気を持っていたら水槽内に病気を持ち込むことになる)
この2つが問題なければ通常水槽に入れても大丈夫でしょう。
ミナミヌマエビの抱卵時の隔離の必要性【まとめ】
ミナミヌマエビは寿命が短いですが、繁殖させれば水槽をいつも賑やかに保てます。
抱卵中の隔離や水質管理に注意すれば稚エビの生存率もぐっと上がります。
繁殖を成功させたら、他の関連記事(餌、水草、混泳など)もチェックしてさらに飼育の幅を広げてみてください。