
ペキニーズはかわいらしい見た目とは裏腹に、暑さや湿気に弱い繊細な体質をもつ犬種です。
この記事では、ペキニーズが短命といわれる理由と、健康で長生きするための環境づくりのコツを解説します。
愛犬と少しでも長く一緒に過ごしたい飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。

ペキニーズは寿命が短命なの?

ペキニーズの平均寿命は、12歳~15歳です。
小型犬の平均寿命は13歳前後なので、ペキニーズが短命とはいいきれませんね。
あくまでも平均寿命は目安であって、同じペキニーズでも生活環境や食生活、その個体差などでもかわるので、長く一緒にいられるためには飼い主の努力も必要だと言えます。
短命か長寿かは、飼い主にかかっていると言ってもいいかもしれませんね。
ペキニーズの最高寿命とギネス記録

ペキニーズの平均寿命は12〜15歳ほどですが、なかには20歳近くまで生きた長寿の子もいます。
小型犬は体への負担が少ない分、環境や健康管理次第で長く生きる傾向があります。
世界的に見ると、ペキニーズの正式なギネス記録は確認されていません。
ただし、海外の飼い主の報告では、19歳まで生きたペキニーズの例があり、SNSや愛犬家フォーラムなどでも話題になっています。
日本国内でも、15歳を超える長寿ペキニーズは珍しくなく、20歳近くまで生きたという報告も稀に見られます。
これは、食事管理や定期的な健康チェック、ストレスの少ない穏やかな生活環境が大きく影響していると考えられます。
つまり「ペキニーズ=短命」というのは誤解で、飼い主のケア次第で平均寿命を超える長生きも十分可能なのです。
高齢になっても元気に暮らすためには、歯や関節、呼吸のケアを怠らず、年齢に合わせた食事と運動で日々の生活リズムを整えてあげましょう。
ペキニーズ長寿のコツ
大切な家族の一員である愛犬に長生きしてほしいと、飼い主なら願うことですよね。
ここからは、愛犬と一緒にいられる時間を長くできるようにするために、飼い主がこころがけるべきことを解説していきます。
遊びのなかでの適度な運動

ペキニーズは小型犬なので、それほど多くの運動量を必要とはしませんが、適度な運動は心がけて行うことをおすすめします。
体の小さいペキニーズは歩幅も狭いので、お散歩はゆっくりとしたペースで10分程度おこなうといいですよ。
お散歩が苦手な子もいますので、そんな時は室内でおもちゃをつかって遊んであげるといいですね。
運動するなかで気を付けることは、ペキニーズは鼻の短い犬種なので激しい運動には向いていないため、呼吸に気をつけながら運動してくださいね。
食事による体重管理

ペキニーズの平均体重は、3.6〜6.4キロです。
太めの前足に、ずんぐりとした体型をしているのが特徴的なのですが、個体差はあります。
大きい子は7キロくらいになることもあるようですが、体重管理は肥満体にならないために必要なことです。
食事は、愛犬の年齢や体調に合わせて量や質を変えていくことが必要不可欠です。
食事の量や、おやつの量など、ちゃんと飼い主が管理してあげましょう。
過去に、おやつを与えすぎたことで体重が増えてしまい、減量するのに大変な思いをしたことがあるので、愛犬のためにも時には厳しく管理しましょう。

定期検診で健康管理

ペキニーズが健康でいられるようにするには、病気への知識も身につけておきましょう。
ペキニーズがかかりやすい病気を知っておくことで、体調の変化にも常に気をつけることができます。
毎日愛犬とスキンシップをとることで、体調の変化にも気づくことができますが、自己判断では見つけれない病気が隠れている可能性もあります。
子犬の頃なら1年に1回程度、6歳以上なら半年に1回程度は動物病院での定期検診をおすすめします。
ペキニーズの健康管理のために、信頼できる獣医さんを見つけることも必要です。
愛想もなく冷たい獣医さんよりも、愛情持って接してくれる獣医さんの方が安心して愛犬を任せることができると思いませんか?
毎日のお手入れとスキンシップ

ペキニーズが短命にならないことと、お手入れって関係あるの?と思いますよね。
実は、関係があるんですよ!
ダブルコートのペキニーズの毛は、お手入れを怠ると毛玉ができたり、ダニや雑菌が発生しやすくなってしまいます。
気づかずに放っておくと、皮膚の病気につながる可能性があるので、普段からしっかりブラッシングをしてあげることが大切です。
ブラッシングをすることで、ペキニーズの豊かな細いきれいな毛を保てるだけじゃなく、皮膚の状態もチェックすることができますよ。

かかりやすい病気を知っておく

愛犬が長く健康に過ごせるために、ペキニーズがかかりやすい病気についても知っておきましょう。
ペキニーズがかかりやすい、代表的な病気はいくつかあります。
•膝蓋骨脱臼
•短頭種気道症候群
•皮膚炎
•チェリーアイ
•椎間板ヘルニア
•歯周病
現れやすい症状や、予防法を知っておくことで病気の早期発見につながります。
犬の病気は、進行がとても早いって知っていますか?
常に愛犬の状態に目を向けて、いつもと違うと感じることがあったら、早い段階で動物病院へ行きましょう。
ペキニーズが長生きするための生活環境づくり
ペキニーズが短命だといわれがちな理由のひとつは、暑さや湿気に弱い体質です。
呼吸が浅くなりやすい鼻の短い犬種であるため、環境次第では寿命に影響を与えることもあります。
ここでは、健康寿命を延ばすためにできる環境づくりのポイントを詳しく解説します。
温度と湿度の管理が長生きのカギ

ペキニーズは寒さよりも暑さに弱い犬種です。
夏場の室温は25℃前後、湿度は50%程度を目安に保ちましょう。
冷房をつける際は直接冷風が当たらないようにし、サーキュレーターなどで空気を循環させるのがおすすめです。
冬場は乾燥対策として加湿器を使い、床に近い位置の温度が20℃を下回らないように工夫してください。
室温の変化に敏感な犬なので、外出時でもタイマー機能付きエアコンで一定温度を維持できる環境が理想です。
ストレスを減らす工夫

ペキニーズは自立心があり、静かな時間を好む傾向があります。
無理にかまいすぎるとストレスを感じ、免疫力が落ちる原因になることも。
飼い主とのスキンシップは大切ですが、犬が落ち着いて過ごせる「ひとりの場所」も確保してあげましょう。
来客や大きな音を嫌がる子も多いため、安心できるハウスやベッドを部屋の隅に置くのがおすすめです。
老犬期を見据えたケア

10歳を過ぎると、関節や内臓の衰えが見られるようになります。
シニア期に入ったら、段差のある場所を減らし、滑りにくいマットを敷いて関節への負担を軽くしましょう。
また、食事面では消化しやすいフードに切り替えるのも長生きの秘訣です。
動物病院で定期的に健康チェックを受け、早期発見・早期治療を心がけることで、平均寿命以上に長生きするペキニーズも少なくありません。

ペキニーズは短命?【まとめ】
ペキニーズは決して短命ではなく、飼い主の工夫で寿命を延ばせる犬種です。
温度管理・ストレス対策・定期検診を意識して、愛犬が安心して暮らせる環境を整えましょう。
健康寿命を守ることが、何よりの「長生きの秘訣」です。