
シーズーの匂いは「顔や耳」だけでなく、実は毎日の生活環境にも関係があります。
この記事では、外側と内側の両面から臭いを防ぐ具体的な方法を紹介します。

シーズーが臭いのはなぜ?
犬種の特徴による体臭の出やすさ

シーズーは、ふんわりとした長い被毛と、鼻が短い独特の顔立ちが魅力の犬種です。
しかしその構造上、臭いがこもりやすい体のつくりをしています。
まず、短頭種特有の「顔のシワ」。
この部分に皮脂や食べかす、涙などの汚れが溜まりやすく、雑菌が繁殖して臭いの原因になります。
さらに、垂れ耳は通気が悪く、湿気がこもることで耳の中にカビや細菌が増えやすい環境を作ります。
また、シーズーは二重被毛でアンダーコートが密集しており、熱や湿気がこもりやすいのも特徴。
梅雨や夏場には皮膚トラブルから体臭が強くなるケースも多いです。

生活環境による影響

どれだけ清潔にしても、生活環境の臭いが犬に移ることがあります。
たとえば、喫煙家庭や換気の少ない部屋、湿度の高い住環境では、犬の被毛にもにおいが付着しやすくなります。
また、トイレシーツの交換頻度が少なかったり、ベッドや毛布を洗わないまま使い続けたりすると、アンモニア臭や皮脂臭が混ざって体全体に移ってしまいます。
「うちの子が臭う」というより、「部屋ごと臭っている」ケースも意外と多いのです。
病気や口内トラブルの可能性

しっかりケアしているのに臭う場合、体の内側に原因があることもあります。
特に、歯石や歯肉炎による口臭はシーズーで非常に多いトラブルの一つです。
歯磨きを怠ると、細菌が増えて口の中が強く臭うようになり、体全体からも嫌なにおいがするようになります。
また、皮膚炎や外耳炎、涙やけ、肛門腺の詰まりなども強い臭いを放つことがあります。
もし、部分的に強い匂いがしたり、いつもと違う臭気を感じたら、動物病院で早めにチェックしてもらいましょう。
パーツ別|シーズーの臭い対策
顔が臭い

シーズーをはじめ、パグやフレンチブルドッグなどの鼻ペチャ犬は「短頭種」と呼ばれ、顔のシワに汚れが溜まりやすいのが特徴です。
この溝に皮脂や食べかすが残ると雑菌が繁殖し、顔の臭いにつながります。
顔周りはこまめに洗うのがポイント
シャンプーの際は目に入らないよう注意しながら、口のまわりやシワの部分をしっかり洗いましょう。
顔全体を毎日ぬるま湯で軽く拭くだけでも、臭いはかなり抑えられます。
口臭ケアも忘れずに
シーズーは歯並びが密集しており、歯石や歯肉炎になりやすい犬種です。
歯磨きや口腔ケアサプリで清潔を保ち、口臭を予防しましょう。
舐めさせない配慮も大切
人懐っこい性格のシーズーですが、口臭や衛生面を考え、他人の顔を舐めさせるのは控えた方が安心です。
犬の清潔を守ることが、周囲へのマナーにもつながります。
耳が臭い

シーズーは垂れ耳のため通気が悪く、湿気がこもりやすい犬種です。
放っておくと耳垢が増え、強い臭いや外耳炎の原因になります。
週に一度は耳掃除をして、臭いや汚れをチェックしましょう。
耳の匂いは健康状態のサインでもあるため、異常を感じたら早めに動物病院で診てもらうことが大切です。
目やに・涙焼けが臭い

シーズーの顔が臭う原因のひとつが、目ヤニや涙焼けです。
短頭種は目が大きく、逆さまつげやホコリ、アレルギーなどで涙が出やすく、汚れがこびりつくと臭いのもとになります。
目ヤニが多い、赤茶色の涙焼けが目立つ場合は、結膜炎などの病気の可能性もあるため動物病院で相談しましょう。
普段のケアは、濡らしたコットンでふやかして優しく拭き取るのが基本。
汚れが落ちにくい時はトリミングでカットしてもらうと清潔を保てます。
目元を清潔にすることで、臭いも見た目の印象もぐっと改善します。
シーズーの体臭を防ぐ日常ケアと環境対策
被毛のお手入れと乾かし方のコツ

シーズーの体臭は、被毛のケア次第で大きく変わります。
シャンプー後にしっかり乾かさないと、湿気が残って皮脂や雑菌が繁殖しやすくなり、特有の「犬臭さ」が出てしまいます。
特に、足の裏やお腹、しっぽの根元など乾きにくい部分はドライヤーで念入りに乾かしましょう。
皮脂汚れを取り除くには、低刺激の犬用シャンプーを使い、すすぎ残しがないようにするのも大切です。
毎日のブラッシングも匂い対策になります。
毛の絡まりを防ぐだけでなく、古い皮脂やほこりを落とし、通気性を保つことができます。
室内環境の清潔を保つ工夫

どれだけ体を清潔にしても、部屋が臭えば意味がありません。
トイレシーツの交換頻度が少ないと、アンモニア臭がこもり、犬自身の体にも臭いが移ってしまいます。
また、布製クッションやベッドは週に1〜2回の洗濯が理想です。
天日干しをすることで雑菌の繁殖を防ぎ、ふんわりとした清潔感を保てます。
床拭きや空気清浄機の設置も有効です。
特に梅雨や夏場は湿度が高く、臭いがこもりやすいため、除湿機の併用もおすすめです。
食事と腸内環境の改善も匂いケアに

シーズーの餌による体の中からのケアも見逃せません。
腸内環境が乱れると、便やガスの匂いが強くなり、皮膚からも体臭が出ることがあります。
高脂質な食事やおやつの与えすぎは避け、良質なたんぱく質と乳酸菌入りフードを選ぶと、腸内バランスが整いやすくなります。
実際、腸内環境の改善で「体臭が減った」という飼い主の声も多いです。
健康的な食生活は、体臭だけでなく被毛の艶や皮膚トラブルの予防にもつながります。

周りの人への配慮も臭い対策になる

シーズーは穏やかで連れ歩きやすい犬ですが、他人の家に行くときは清潔面の配慮が必要です。
トイレ後のお尻や足にはオシッコが残っていることがあるため、外出前に軽く拭いておきましょう。
また、食事のあとも口元を拭いて、唾液や食べカスの臭いが残らないようにします。
訪問先では、ソファやクッションで顔を拭かせるのはNG。
出かける前にシャンプーや耳掃除をしておくなど、細やかな気遣いが「清潔な印象」につながります。
FAQ|シーズーの臭いに関するよくある質問

シーズーの臭い対策【まとめ】
臭いの原因を知り、日々のケアを少し見直すだけで、驚くほど清潔な状態を保てます。
毎日のブラッシング・環境整備・食事改善を続けて、愛犬と快適な時間を過ごしましょう。