血統書とは犬の戸籍?見方がわかれば名前から兄弟捜しもできる!
発行にはJKCへの登録が必要です。
2020年の時点で、JKCには133犬種が登録されています。
「立派な書類だけど、アルファベットばかりで見方がわからない」
「うちの犬の名前が載ってるらしいけどどれだかわからない」
「ところで血統書とはどういう意味があるものなの?」
そんな疑問を持ったあなたのために、今回は「血統書の意味」「血統書の見方」「血統書から兄弟がわかる」について解説します。
あなたの犬には、実は初めから名前が付いているんですよ!
血統書で、より愛犬のことを知ってくださいね。
Contents
血統書とは純血種の保護を目的とした証明書
犬って、ほかの動物とは比べものにならないくらい大きさも顔つきも体型も違う動物ですよね。
長い歴史の中で、犬は人間と一緒に生活するために猟が上手な犬になったり、貴族にかわいがられる小さくて愛らしい姿になったりして変化していったのです。
そんな犬たちは、やがて新しい犬種として定着し、その犬種にとってどんな姿形が正しいかという基準ができました。
これを「スタンダード」と言います。
そして血統書とは、このスタンダードを後世に受け継ぐのに役立つものなのです。
最近はミックス犬や雑種の犬も増えてきました。
生まれた命が純血種か雑種かで良い悪いなんてことはもちろんないのですが、犬種が持つ本当の美しさが損なわれてしまうのは少しもったいない。
だから祖先までたどれる血統書を元にして、犬種ごとのスタンダードが維持できる繁殖をしようと考えられているのです。
血統書を見れば、繁殖を考えている犬の親などで「この子たちは兄弟だから繁殖は難しいかな」とか「チャンピオン犬同士だからスタンダードな子犬が生まれる可能性が高いぞ」とか、むやみに繁殖させる前に考えることができます。
命を大切に考えるからこそ、血統書を十分に活用して、望まれる子犬を残そうとしているのですね。
見方は上から愛犬・父犬・母犬の情報
血統書には表面と裏面があり、それぞれには愛犬に関係したさまざまな情報が書かれています。
血統書の表面は愛犬と祖先の情報
血統書の表面からわかることは、上から次のようになります。
・犬の種類・生年月日などの個体データ
・犬の父方のデータ(父・祖父母・曽祖父母)
・犬の母方のデータ(母・祖父母・曽祖父母)
犬には、生まれた時に繁殖者が付けた名前と犬舎名が組み合わされた正式名があります。
あなたか名付けた呼び名とは別に、血統書が発行される犬には本名があるのです。
そして、祖先からずっと同一犬種で受け継がれていることを証明するために、ひぃおじいちゃんやひぃおばあちゃんの情報まで見ることができます。
血統書の裏面は生まれた時の情報など
血統書の裏面には、その犬が生まれた時の兄弟の情報や、本名とは違う飼い主さん自身が付けた名前(コールネーム=呼び名)などを記載できるようになっています。
・ドックショーでチャンピオンになった時の賞歴
・血統証明書の発行日
・コールネーム
・4代より先の祖先の情報の申込書
あなたの犬が生まれた時、一緒に何匹の兄弟が生まれたか、オス・メスごとに詳しく書かれています。
表面の見方がわかってくると、裏面の兄弟たちの名前も理解できるようになります。
また、あなたの犬がドッグショーでチャンピオンなどの賞を取っていれば、それも載せることができます。
表面は犬の家系図、裏面は犬の履歴書や事務的なことが書かれています。
血統書から兄弟を探す方法は2つある
「血統書で兄弟の情報が載っているから、その子たちの様子も知りたい」
もちろんできます!
兄弟たちを探す方法を2つご紹介します。
ネットで検索もしくは呼びかける
ネットで裏面の兄弟たちの本名を検索してみたり、SNSで呼びかけたりして兄弟の飼い主さんが反応してくれたケースがあります。
SNSで出会えれば、たとえ離れた地域でもコンタクトが取れるかもしれませんね。
「PEDI(ペディ)」を利用して探す
兄弟や親戚の犬を探す専用サイトの「ペディ」を利用すれば、より早く見つけることができる可能性があります。
ペディには約800万頭の血統書登録番号が登録されていて、飼い主さんが画像や情報を入力してくれていれば、兄弟たちの今の様子をその場で見ることができます。
飼い主さん同士だけで連絡を取り合ったり、後から登録した子が親戚だったりするとお知らせしてくれる機能もあるので、登録しておけば誰かとつながることができるかもしれませんね。
まとめ
血統書とは、犬の戸籍や家系図、履歴書など、その犬の情報が詰まったものです。
両親、祖父母、兄弟の名前も書かれているので、SNSで呼び掛けたり、専用サイトで兄弟たちを探したりすることができます。
血統書がないと兄弟や親戚にはなかなか会えないので、血統書があるというのは繁殖の理由だけでなく、飼い主さんにとっては世界が広がるものですね。
血統書には聞いたこともない犬の本名が書かれているので戸惑ってしまうかもしれませんが、見方がわかればとてもわかりやすい仕組みになっています。
愛犬とともに、大切に管理して上手に利用してくださいね。