
ハリネズミは可愛らしい見た目に反して、実は1日の大半を眠って過ごす動物です。
睡眠時間は16〜20時間と人間の倍以上。
この記事では、ハリネズミがなぜ長く眠るのか、その生態と飼育で気をつけるべきポイントを分かりやすく紹介します。
ハリネズミの睡眠時間と飼育の工夫

ハリネズミの平均睡眠時間は16〜20時間と長く、ほとんどの時間を眠って過ごします。
これは彼らが夜行性で、暗くなってから餌を探したり行動する習性を持っているためです。
昼間はエネルギーを消費しないように巣の中でじっと眠っていることが多く、飼育下でも同じ傾向が見られます。
睡眠時間は個体差あり
ただし、睡眠時間には個体差があり、年齢や体調によって変化します。
幼体の頃は成体よりもさらに眠る時間が長くなり、高齢になると活動時間が短くなるため、結果的に睡眠時間が増えることもあります。
逆に、環境に慣れてきた個体は、飼い主の生活リズムに合わせて昼間に少し目を覚まし、一緒に活動することもあるのです。
浅い眠りが多い
また、ハリネズミの睡眠は「浅い眠り」が多いとされ、ちょっとした物音でも目を覚ましてしまう敏感な一面があります。
そのため静かで暗い寝床を用意してあげることが、健康的な睡眠を保つカギになります。
特に温度や湿度の変化に敏感で、環境が合わないと眠りが浅くなり、体調不良の原因につながることもあります。
昼夜逆転と生活リズムの合わせ方
ハリネズミは本来、夜行性で夕方から深夜にかけて活発に動きます。
飼育下では飼い主と生活リズムが合わず、昼間はずっと眠っているように見えることも少なくありません。
しかし完全に生活リズムを無理やり変えるのはストレスにつながります。
部屋の明かりや飼い主の生活音に少しずつ慣れることで、人間と同じ時間に起きる個体も出てきますが、あくまでも「夜型の生き物」であることを忘れずに観察することが大切です。
睡眠環境を整えるポイント
長時間眠るハリネズミにとって、安心して休める環境作りはとても重要です。
巣箱や布製の寝袋を用意して暗く狭い空間を確保してあげましょう。
光や人の出入りが多い場所にケージを置くと、落ち着いて眠れずストレスや体調不良につながる可能性があります。
静かで一定の温度を保てる環境こそが、質の良い睡眠につながります。
睡眠時間が極端に短い・長い場合の注意点
健康なハリネズミは16〜20時間眠りますが、極端に睡眠が短い場合はストレスや病気の兆候、逆に動かず寝てばかりの場合は低体温や不調の可能性があります。
特に寒さで冬眠状態になりかけているときは危険です。
体温が下がり呼吸が浅くなると命に関わるため、温度管理を徹底することが不可欠です。
普段の睡眠リズムを把握しておくと、異変に早く気づけます。
ハリネズミの寝方について

ハリネズミは眠るときにいくつか独特なスタイルを見せます。
丸くなって眠るが一般的
もっとも多いのは「丸くなって眠る」姿です。
これは外敵から身を守るための本能で、針を外側に向けてコンパクトに体を丸めることで安心感を得ています。
飼育下では巣箱や布の中でこの姿勢をとることが多く、顔や足が見えないくらいきゅっと縮こまる様子がよく見られます。
伸びて眠ることも
一方で、安心しきってリラックスしているときは「伸びて眠る」こともあります。
お腹を上にしてゴロンとしたり、手足を投げ出して横たわる姿は、飼い主からするととても愛らしく見えるでしょう。
これは完全に警戒心が解けている証拠で、信頼関係が築けているサインともいえます。
寝袋や布の隙間に潜り込んで眠る
また、寝袋や布の隙間に潜り込んで眠るのも一般的です。
暗くて狭い場所を好むため、何かに包まれて眠ると安心できるのです。
巣材や布を用意すると、好みに合わせて自分で寝床を作る姿も見られます。
ハリネズミの寝相や寝言について
ハリネズミは眠っているときにも個性が出る動物です。
多くは静かに眠りますが、中には寝相が変わりやすい子もいて、丸まった姿勢から少しずつ体を伸ばしたり、寝返りのように位置を変えることがあります。
ケージの中で布や巣材をかき分けて移動しながら眠る子もおり、観察していると可愛らしい寝相の変化を楽しめます。
さらに、眠りが浅いときには小さな「寝言」のような音を立てることもあります。
「プスプス」「ククッ」といった小さな呼吸音や鼻を鳴らす音がそれにあたります。
これは必ずしも体調不良のサインではなく、人間の寝言やいびきに近いものです。
ただし、ゼーゼーと苦しそうな呼吸音が続く場合は呼吸器の病気や環境不良の可能性もあるため注意が必要です。
FAQ|ハリネズミの寝方・寝場所に関するよくある質問

ハリネズミの睡眠時間は長い短い?【まとめ】
ハリネズミは夜行性のため、昼間にしっかり眠れる環境が健康維持に直結します。
生活リズムの違いを理解しつつ、異変があれば早めに対応することが大切です。
睡眠時間は「健康のバロメーター」として日々観察してみましょう。