イタチは泳ぐ?泳ぎ方と狩りの姿|カワウソやラッコとの違いも解説

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イタチといえば野山を駆け回る小動物のイメージですが、実は泳ぐこともできます。

足に水かきがあり、魚やザリガニを捕らえるために水に入ることがあるのです。

本記事ではイタチの泳ぎ方や狩りの仕方、さらにカワウソやラッコとの違いをわかりやすく紹介します。

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目次

イタチが泳ぐって本当なの?

これは本当です。

「イタチ」と呼ばれる、ニホンイタチ、チョウセンイタチ、イイズナ、オコジョには水かきがあります。

イタチの仲間のカワウソやラッコほどではありませんが、普段陸上で暮らしているイタチたちにも水かきはあるのです。

だから彼らは少しの間であれば、潜水して魚を捕まえることがあります。

ただ、イタチはカワウソやラッコのように、水中を自由自在に泳ぎ回るということは難しいので、狙った獲物を仕留める時に短時間水に浸かるという方が正しいかもしれません。

イタチの泳ぎ方と狩りのスタイル

イタチは普段は陸上で生活していますが、必要に応じて水に入る能力を持っています。

ここでは実際にイタチがどのように泳ぎ、どんな場面で水を利用するのかを詳しく見ていきましょう。

泳ぎ方の特徴

イタチは水かきのある足を使って犬かきのように泳ぎます。

体は細長いため水中での姿勢は安定しにくいものの、短距離であれば十分に移動可能です。

長時間泳ぎ続けることは苦手ですが、素早く移動して獲物に近づくには十分なスキルを備えています。

獲物を狙うときの行動

イタチが水に入る主な目的は食料の確保です。

川辺や池の近くでは小魚やザリガニ、カエルを捕らえるために潜水します。

陸上での狩りが得意な一方、餌が少ない時期には水辺での狩りが命をつなぐ手段になるのです。

実際にイタチが魚をくわえて岸に上がる姿は各地で報告されています。

陸と水を使い分ける生活

イタチはカワウソやラッコのように水中で暮らすことはできませんが、環境に応じて陸と水を行き来する柔軟さを持っています。

普段は陸でネズミや小鳥を狙い、必要に応じて水に飛び込んで別の獲物を得るという、多様な生存戦略をとっているのです。

この二刀流の狩りこそ、イタチが広い範囲で生き残ってきた理由のひとつといえるでしょう。

イタチ科の他の仲間は泳ぐの?

イタチと同じイタチ科には、オコジョやフェレットといった小型の動物もいます。

これらの動物たちが泳ぐ姿はあまり想像できませんが、実際にはどうなのでしょうか。

オコジョの泳ぎ

オコジョは山岳地帯や雪原に暮らす小さなイタチ科動物ですが、実は泳ぐこともできます。

川沿いに生息する場合、小魚やカエルを狙って水に入ることもあり、短距離であればスイスイと犬かきのように泳ぎます。

ただし得意ではなく、あくまで狩りのための一時的な行動にとどまります。

フェレットの泳ぎ

ペットとして人気のフェレットも、先祖をたどれば野生のイタチ科動物です。

水かきがあり、犬かきに近い形で泳ぐことができます。

飼育下でも水遊びを好む個体もいれば苦手な個体もいて、無理に泳がせる必要はありませんが、浅いプールなどで遊ばせると楽しそうに水に入ることがあります。

テンの泳ぎ

テンは森にすむイタチ科の仲間で、木登りや走ることに優れていますが、水に入ることもできます。

川沿いに生息する個体は、魚や両生類を捕らえるために短時間泳ぐことがあります。

泳ぎは得意ではないものの、臨機応変に水辺を利用することで食料を確保しています。

オコジョやフェレット・テンは基本的に陸上で生活します。泳ぐことはできますが、カワウソやラッコのように水中で暮らすことはできません。「泳ぐことが可能」という点でイタチと共通しつつ、水辺への依存度は低いのです。

カワウソとラッコは泳ぐために進化した

カワウソやその仲間のラッコは、みなさんもご存知のとおり、水の中にいることが多いイタチ科の動物です。

カワウソ

カワウソの分類は、食肉目イタチ科カワウソ亜科となり、その先で各種のカワウソ属に分かれます。

ラッコは食肉目イタチ科カワウソ亜科ラッコ属となっていて、カワウソとはほんの少し違う動物です。

イタチが進化して水の中を自由に泳ぎ回れるようになったのがカワウソ、そして泳ぐだけでなく水の中で生活できるように進化したのがラッコとなります。

だからカワウソとラッコはよく似ているのですね。

カワウソの泳ぐ速さは、時速にすると2.5〜4.3kmくらいです。

ペンギンが時速6〜20kmくらいだと言われているので、それよりはゆったりした泳ぎ方です。

ペンギンって、空を飛ぶような勢いで水の中を動き回りますよね。

さすがにカワウソの体では、あの泳ぎはムリだろうと思います。

でもフサフサした立派な尻尾の強さで、カワウソが40km以上の距離を泳いだという調査結果も発表されているので、速さはあまりなくても持久力はありそうです。

ラッコ

一方、ラッコは時速9kmほどで泳ぎます。

さすが水の中で生きられるように進化しただけあって、カワウソよりも泳ぎは得意なようですね。

そしてラッコの場合は距離の長さよりも深く潜る方が得意で、最長50m以上潜ったという記録があります。

イソギンチャクに隠れた魚や、岩に貼り付いている貝を食べるために、深く潜る必要もあるのでしょうね。

のんびり海に浮いているイメージとは大きく違う一面を、ラッコは持っています。

ニホンカワウソは絶滅・ラッコは復活

イタチは日本全国に4種7亜種が生息していますが、ニホンカワウソは残念ながら2012年に絶滅が発表されました。

そのため日本では野生のカワウソを見ることはできません。

動物園でしか会えない動物なのは少し寂しいですね。

でもラッコは一時期日本では絶滅したとされていましたが、1980年に北海道の東側の海で野生のラッコが発見されました。


日本の野生生物がどんどん絶滅の危機に陥る中、この明るいニュースは嬉しいですね。

道東の海では、ラッコが仰向けになって海にプカプカ浮いているところが見えるのかな?
ぜひ見てみたいものです。

イタチも泳ぐ?【まとめ】

イタチは陸上だけでなく水中でも生きる力を発揮します。

泳ぎそのものは得意ではありませんが、獲物を捕らえるための短時間の潜水は十分可能です。

カワウソやラッコと比べると進化の違いが見えて面白いですよね。

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