
庭に突然穴が開いていて驚いたことはありませんか?
実はその犯人がイタチである可能性があります。
イタチは土を掘る習性があり、放置すると庭や畑が荒らされ、悪臭被害にまで発展することも。
この記事では、イタチが穴を掘る理由から、庭でできる対策、そして駆除時の注意点までわかりやすく解説します。
イタチってどんな動物なの?

まずは、イタチのこと知っておきましょう。
オスとメスで、大きさは以下のとおりです。
オス
体長:30〜40cmくらい
尻尾:20cmくらい
体重:300〜820gくらい
メス
体長:20〜30cmくらい
尻尾:19cmくらい
体重:110〜430gくらい
ネズミなどと比べると、ずいぶん大きいことがわかりますね。
しかも気性が荒く、うかつに近寄ると強いアゴと鋭い牙で攻撃されることもあります。
危険な病原菌やノミ、ダニなどが付いていることもあるので、接触しないように十分気をつけてください。
見た目はクリクリとした瞳を持つ可愛らしい動物に見えますが、ペット用に繁殖されたフェレットと同じ気持ちで接することはとても危険です。
イタチの穴掘りの特徴とは?

イタチは鋭い爪を使い、驚くほどスピーディーに穴を掘ることができます。
もともと野生下では、ネズミやモグラなどの小動物を捕らえるために巣穴へ潜り込む習性があるため、庭の土もあっという間に掘り返してしまいます。
掘った穴は一時的な通り道になるだけでなく、休憩場所や餌の隠し場所になることもあります。
季節による穴掘り行動の違い
特に冬や繁殖期には、イタチが巣穴を求めて庭や畑に潜り込むことが増えます。
寒さをしのぐために断熱性のある場所を探し、柔らかい土の下に潜り込む傾向があるのです。
そのため、冬に庭の穴掘りが目立つ場合は、単なる餌探しではなく「住処を確保している」可能性が高いと考えられます。
穴掘りを放置するとどうなる?
庭に掘られた穴を放置すると、さらに掘り広げられてトンネルのようになり、最終的には家の基礎や床下にまで侵入されるリスクがあります。
また、穴の周辺は糞尿で汚されるため強烈な悪臭が残り、衛生面でも深刻な問題を招きます。
小さな穴のうちに気づいて対策することが、被害を最小限に抑えるポイントです。
イタチの巣穴とは?庭に作られる可能性もある

イタチが掘る穴には、単なる餌探しの一時的なものと、生活拠点としての「巣穴」があります。
巣穴として利用される場合は、奥行きが深く横に掘り進められており、内部は寝床や子育ての場として使われます。
庭や畑の隅にこうした大きめの穴ができた場合、単なる掘り返しではなく「住み着かれている」可能性が高いのです。
巣穴の見分け方

巣穴化しているかどうかは、いくつかのポイントで判断できます。
- 穴が深く、横に広がっている
- 周囲に糞尿や強い悪臭がある
- 同じ場所を繰り返し出入りしている
- 穴の周辺に毛や食べ残しが見られる
これらが揃っている場合、庭がイタチの棲家になっている可能性が大きいです。
巣穴が作られた場合のリスク

庭に巣穴を作られると、悪臭や害虫の発生だけでなく、繁殖して数が増えるおそれがあります。
また、住宅の基礎や床下にトンネルを延ばしてしまうケースもあり、建物自体の損傷にもつながります。
そのためイタチが掘った穴が巣穴だった場合は事態はより深刻だと言えます。
小さな穴の段階であれば埋め戻すだけで済みますが、巣穴化している場合は専門業者に依頼するのが確実です。
庭に穴があればイタチの仕業かも!

イタチは家の屋根裏まで上がって棲み付いてしまうこともある動物なので、高い所に登ることも簡単にできます。
しかし、庭などに入り込んで穴掘りするのも得意です。
人間がきれいに作った畑は土も柔らかく掘りやすいので、一度気に入られてしまうとあちこち掘り返されてしまうこともあります。
気づくとあたり一面ボコボコにされて、しかもウンチやオシッコで悪臭まみれになってしまうかもしれません。
そうなると人間の生活もつらくなってしまいます。
猫も土を掘ってウンチをしますが、知らずに掘り返してしまうとひどい臭いがしますよね。
うちの犬は小さい頃によく散歩で猫のウンチを掘り返して口にくわえていました。
ビックリして思わず素手で取り上げたら、自分の手が気が狂いそうなほど臭いのなんの……
うちの犬の口もしばらく悪臭が漂っていました。
でもイタチの糞尿の臭いはそれ以上です。
臭腺から出る臭いが混じることもあるので、離れたところからでもプンプン臭います。
これがもし、家の中で起こったらと考えると、ゾッとしますね。
屋根裏などに入り込んでしまうと、断熱材などが掘り返され、そこをトイレにすることもあります。
そうなる前に、庭でイタチの気配を感じたら、即、対策を取りましょう。
イタチの穴掘り被害が起こる理由と習性
イタチはなぜ庭に穴を掘るのか

イタチは獲物を探すときや休む場所を作るときに、柔らかい土を掘る習性があります。
特に畑や花壇は人間が耕しているため土がやわらかく、掘り返しやすい環境です。
イタチにとってはエサを探すのにも快適な場所で、ミミズや昆虫、小動物が多く潜んでいるため、庭が格好のターゲットになってしまいます。
イタチが好む環境とは?

イタチは人家の近くでも生息できる適応力を持っています。
特に雑草が多く茂っていたり、木材や石材などの隙間があったりする庭は、隠れ家や通り道として最適です。
また水辺が近い場所も好まれます。
そのため、庭に小さな池や水槽がある場合は、イタチが水を飲みにやって来ることも少なくありません。
穴掘りから広がる二次被害

単に庭に穴が空くだけでなく、そこをトイレにされることで強烈な悪臭が漂います。
さらに掘り返された土から害虫が発生する場合や、植えた苗が根こそぎ枯れてしまうこともあります。
放置してしまうと庭全体の環境が悪化し、結果的に他の害獣(ネズミやアライグマなど)まで引き寄せてしまう可能性があります。
イタチの穴掘り対策と駆除について

まず確認したいのは、「イタチがどこから庭に入ってくるのか」ということです。
もし出入口が特定できるなら、完全にふさぎましょう。
また、出入口になりそうな場所が他にないかも確認し、侵入される前にふさいでしまいます。
さらに、ふさいだ出入口付近には、イタチが苦手とするキラキラした光を放つものや、ナフタリン(衣類防虫剤)を置くのが効果的です。

ただし、置き場所にはご注意ください。
道路は公共物である場合が多く、私有地でない場所に個人の物を置くことは問題になる場合があります。
また、強い光は車のドライバーの視界を妨げる危険もあります。
近所とのトラブルにならないようにしてくださいね。
でも自宅の庭なら遠慮はいりません。
穴掘りされた場所は埋め戻し、その上にもナフタリンなどを置いて、近づかないように対策をしましょう。
イタチを駆除する際の注意点

「何度対策しても全然効果がないから、いっそのことワナを仕掛けて捕獲したり、毒餌で殺してしまったりする方が確実じゃないの?」
健康被害などを受けて問題が深刻な家庭なら、早く確実にイタチを駆除したいと考えるかもしれません。
生まれたばかりの赤ちゃんや高齢の方がいるご家庭なら、今すぐにでもイタチを撃退したいですよね。
しかし、「鳥獣保護法」により、イタチのメスは殺すことが禁止されています。
また、捕獲についても申請が必要なため、個人がイタチを殺したり捕獲したりすることは簡単にはできないのです。
法に触れてしまうと、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が課せられることがあります。
無茶はしないように気をつけてください。
「じゃあオスだけでも毒餌で何とかできないのか」と思うこともあるかもしれませんが、確実にオスだけに毒餌を食べさせることは困難です。
一見しただけでは、イタチはオスとメスの区別がつきにくく、万が一間違えてしまえば法律違反になります。
専門業者に依頼するのも良い対策

個人でイタチを駆除することに限界を感じた場合は、専門の駆除業者に依頼するのも1つの方法です。
業者に依頼した場合の相場は大体2万円前後になりますが、プロに任せた方が確実な場合も多くあります。
インターネットで検索すれば専門業者はたくさん出てきますので、ご自分の地域に近い業者などを選んで、相談してみるのも良いかもしれませんね。
イタチが穴を庭に掘った?【まとめ】
イタチによる穴掘りは「小さな被害」から始まり、やがて大きな生活トラブルへ発展しかねません。
習性を理解して早めに対策することが重要です。
もし個人での対応に限界を感じたら、専門業者に相談するのが安心。
イタチに悩まされない快適な庭を守るため、今回ご紹介した方法を実践してみてください。