
クロウは「森の賢者」と呼ばれるほど神秘的な存在ですが、実際には何を食べて生きているのでしょうか。
草や木の実を食べるイメージを持つ人もいれば、雑食だと思う人もいるかもしれません。
この記事では、フクロウの食性をわかりやすく整理し、肉食であることの理由や野生・飼育下での食事の違いを解説します。
野生のフクロウは肉食!どうやって狩りをするの?

改めてフクロウは完全に肉食です。
フクロウは基本夜行性で、主に森や林に住んでいるため主に野ネズミを食べて生きています。
そのため、ネズミが移動するときに出す僅かな物音を聞き逃さないように耳の位置や大きさ、向きなどが微妙に違っていたり、首が左右に270度回るようになっているのです。
またフクロウの別名を知っていますか?
「森の賢者」と呼ばれてますが「森の忍者」と呼ばれることもあります。

その理由は狩りをする際、上空から物音を一切立てず襲いかかるからです。
そんなことが可能なのはたくさん理由がありますが一番はフクロウの羽が特殊だからです。
フクロウの羽はとてもふわふわでタカやワシなどに比べると綿羽(めんう)と呼ばれる柔らかい羽が多く、翼と体は表面が柔らかい毛に覆われています。
フクロウが音を立てずに餌を狩る事ができる理由とは?

少し話が逸れるのですが、「音」というのはどのように伝わるか覚えていますか?
「音」というのは空気の振動で伝わります、なので真空や水の中だと聞こえません。
宇宙飛行士は宇宙服を着ている状態で会話をするときヘルメットをぶつけ合わせその中の空気振動で会話をします。
さて話を戻します。フクロウの毛はふわふわだと説明しましたよね?
ふわふわということは羽の振動も空気に伝わりにくく羽が擦れ合う音もしません。
なので一切物音を立てず、襲いかかることが可能なのです。
フクロウはどうやって餌を食べるの?

フクロウは獲物を丸呑みして食べると言われていますが、皆さんが想像している丸呑みとは少し違うと思います。
まずご飯をがっちり足で掴み固定します。
そしてくちばしで咥えそのまま勢いよく真上に向かって引っ張り、自分で食べやすい一口にし、食べます。
そう、丸呑みというよりかついばんで食べるというわけです。
まぁ最終的には皮も骨も羽根も全て食べてしまうので丸呑みでも間違いではないと思います。
飼育しているフクロウの餌はどうするの?

自然界で生きているフクロウは自分でご飯を探して食べますが飼われているフクロウは人間がご飯を持ってくるしか餌を確保し食べることが出来ません。
ではそんな箱入りなフクロウは一体なにを食べさせるのか、それは冷凍されているヒヨコやウズラの雛、ラット(ネズミ)です。
もちろん頭もついている丸々な感じなので少し見た目がグロテスクですがフクロウを飼うならこれは絶対慣れないといけないので覚悟しておきましょう。
フクロウは草食や雑食ではないのか?

フクロウが草や木の実を食べることはある?
フクロウは基本的に完全な肉食で、草や木の実を食べることはほとんどありません。
ところが、野外観察でごくまれに植物の種や果実を口にしている姿が報告されることもあります。
これは栄養を摂るためではなく、獲物に付着していた植物片をついでに飲み込んだり、消化の流れで混ざっただけのケースが多いと考えられています。
つまり、フクロウが意図的に「草食」を選んでいるわけではありません。
雑食と誤解される理由
「フクロウは雑食では?」と誤解されるのは、彼らが昆虫や魚、両生類、小型哺乳類など実に多様な動物を食べるためです。
確かに食性の幅は広いですが、共通点はすべて「動物質の餌」であること。
雑食動物のように植物を積極的に食べるわけではなく、肉食の範囲が幅広いと理解した方が正しいでしょう。
フクロウの消化器官から見える肉食性
フクロウの消化器官は、肉や骨、羽毛を処理するために特化しています。
植物の繊維を消化する酵素や長い腸は持っていません。
その代わり、飲み込んだ毛や骨を「ペリット」として口から吐き出す仕組みを備えています。
こうした特徴は、フクロウが雑食や草食ではなく、あくまでも肉食動物であることを裏付けています。
フクロウは肉食について【まとめ】
フクロウは草食や雑食ではなく、完全な肉食であることがわかりました。
野生ではネズミやカエル、昆虫を静かに狩り、飼育下では冷凍マウスやヒヨコが主食となります。
雑食と誤解されやすいですが、それは捕食対象の幅が広いだけで植物を食べる習性はありません。