
「食が細くてなかなか太らない」
「病後の回復にもっと栄養を摂らせたい」──
そんな悩みを持つ飼い主さんに向けて、猫の高カロリー食を解説します。
市販フードだけでなく、家庭で簡単に作れる安全な手作りレシピも紹介します。
猫に高カロリーフードを与える理由とは?

猫にわざわざ高カロリーなキャットフードを与える必要があるのでしょうか。
もちろん肥満になってしまうまで高カロリー食を続けることはいけません。
肥満が原因の病気は多いです。
しかし、多くのカロリーを必要とする子猫や、やせ気味の成猫などはカロリーを必要量摂れないこともあります。
病気などで食欲が落ちてしまい、回復後も体重が増えないなど悩むこともあります。
しっかり必要な量のカロリーがとれない、低体重を指摘されたなどという場合には効率よくカロリーを摂取したいですね。
高カロリーなフードを与え続けていると体に負担もかかるので、しっかりカロリーをとらせたい期間限定で与えましょう。
ウェットフードは手作りできる?

猫のウェットフードは手作りできるのでしょうか。
手作りは大変ですが、特別感がありますよね。
添加物が不安な方は手作りすることで、添加物を使わずに済みます。
しかし手作りフードのみで必要な栄養をすべて補うのはかなり難しいです。
年齢によっても必要な栄養が変わります。
手作りフードのみで栄養を摂ろうとすると、飼い主側に必要な知識、時間、コストが大きくかかることとなるでしょう。
猫の健康のためにも、メインのごはんは総合栄養食と書かれたキャットフード、週末のみ手作りフードをあげる程度がいいと思います。
猫には食べてはいけない食品(玉ねぎ、ナス、ナッツ類など)や食べすぎると心配な食品などもあります。
もし手作りするのであれば、猫が食べられる食材か、しっかり確認しましょう。
猫の高カロリー食を手作りするなら?安全で効果的な作り方を紹介
高カロリー手作りごはんの基本構成

猫に手作りで高カロリー食を与える際は、「高タンパク・適正脂質・低炭水化物」を意識しましょう。
猫は完全な肉食動物で、エネルギーの多くをタンパク質と脂質から得ます。
具体的には、鶏むね肉やささみ、鶏レバー、ゆで卵の黄身、ツナやサーモンなどがよい食材です。
炭水化物(ごはんやじゃがいも)は少量に留め、あくまで補助として扱います。
オリーブオイルを小さじ1/4ほど加えるだけでもカロリーアップにつながります。
簡単レシピ:高カロリー補助ミール
電子レンジで簡単に作れる手作りウェットフードを紹介します。
材料(1回分)
- 鶏むね肉:30g
- 鶏レバー:10g
- サーモン(刺身用でもOK):10g
- オリーブオイル:小さじ1/4
- ぬるま湯:大さじ2
作り方
- 肉類をすべて細かく刻み、耐熱容器に入れる。
- ふんわりラップをして電子レンジで40〜60秒ほど加熱(完全に火が通る程度)。
- 少量のぬるま湯を加えてペースト状にする。
- 香りが立ったら完成。
普段の総合栄養食ウェットにトッピングして与えると、香りも増して食いつきが良くなります。
与える際の注意点と保存方法

手作りフードは無添加で安心ですが、保存には注意が必要です。
冷蔵なら1日、冷凍なら1週間以内に使い切るようにしましょう。
解凍する際は常温か湯せんで戻し、電子レンジの再加熱は避けましょう(熱ムラや風味低下の原因になります)。
また、腎臓疾患や肝臓疾患を抱える猫には、たんぱく質量を調整する必要があるため、獣医師の指導を受けることが大切です。
あくまで「体重を戻す・食欲を引き出す」ための一時的な補助食として取り入れるのが理想です。
おすすめのウェットフード
おすすめのウェットフードを紹介します。
カナガン チキンWITHサーモン
穀物・添加物不使用で安全なウェットフードです。
ジウィピーク キャット缶 ベニソン
こちらも穀物や人工添加物不使用となっています。
高カロリーを売りにしているキャットフードは少ないです。
食べる量を気持ち多くする、おやつなどの一般食でカロリーを追加するなどで対応できます。
子猫の成長期というときは、子猫用のキャットフードを選べば必要なカロリーは摂取できます。
キャットフードは総合栄養食を選べば栄養がきちんと摂取できるので、やせている子などには一般食をトッピングする、おやつを食間に与えるなどで調整しましょう。
高カロリーを続けるほうが体に負担が大きく、やせることの方が難しいです。
なので低カロリーな商品は多いのでしょう。
やせている、食が細くて心配という時は、病院に相談するのもいいと思います。
標準範囲内であればやせていても安心ですし、アドバイスも聞けるでしょう。
ドライフードですが、ジウィピークのドライフードやスペシフィックFCDが高カロリーです。
年齢が対応していればドライフードも選択肢に入れてみてくださいね。
猫の高カロリーウェットフード【まとめ】
猫の高カロリー食は、痩せすぎの改善や病後の回復に役立ちますが、長期的な与えすぎは肥満の原因にもなります。
総合栄養食をベースに、短期間の補助として手作りやトッピングを上手に取り入れましょう。
猫の体調を見ながら、定期的な体重チェックも忘れずに。