
柴犬の餌の量を間違えると、肥満や栄養不足の原因にもなります。
本記事では「体重から計算できる方法」や「成長期別の量の目安」を解説。
数字で把握できるので、初心者でも安心して調整できます。

柴犬の餌の量は?
体重よりも「見た目の体型」を重視

柴犬の餌の量は、年齢や体重、運動量によって大きく異なります。
成長期の子犬と、落ち着いた成犬では必要なエネルギー量がまったく違うため、「〇〇g」と一概に決めてしまうのは難しいのです。
まず、餌の袋に記載されている「体重ごとの目安量」を確認しましょう。
これは平均的な運動量を前提とした基準なので、そこから生活スタイルに合わせて微調整します。
毎日1時間以上の散歩をしている元気な柴犬であれば、目安量より少し多めに与えても構いません。
逆に、家の中で過ごす時間が長く運動が少ない場合は、10%ほど減らすと肥満防止になります。
餌の量を判断する時は、体重よりも「見た目の体型」を意識するのがコツです。
横から見て腰にくびれがあり、上から見てもお腹のラインがわずかに締まっているのが理想的。
肋骨が浮き出るようなら餌を増やし、全く触れないほどなら少し減らすと良いでしょう。
特に子犬の頃は消化機能が未熟なため、1日3〜5回に分けて与えるのが基本です。
成長とともに消化力が安定してきたら、少しずつ回数を減らして最終的には1日2回へ移行していきます。
柴犬は体調や気分によって食べる量が日ごとに変わることもあります。多少のムラは心配せず、便の状態や被毛のツヤなどを見ながら総合的に判断していくのが理想です。
月齢別|柴犬の餌の量の目安

2〜3ヶ月
餌の袋に記載された目安量を参考に、1日3〜5回に分けて与えます。
消化機能がまだ未発達のため、少量ずつが基本です。
ウンチの状態を見ながら調整しましょう。
2ヶ月は離乳期のため特に注意が必要ですが、3ヶ月頃にはドライフードを無理なく食べられるようになります。
4〜6ヶ月
お散歩デビューを迎え、活動量が増える時期です。
運動量に応じて目安量より10%ほど増やしてもOK。
この頃から1日2〜3回に分けても消化できるようになります。
6ヶ月を過ぎたら、子犬用から成犬用フードへゆっくり切り替えていきましょう。
7〜12ヶ月
最も餌の量が多くなる成長期です。
運動量や体型を観察し、必要に応じて10%前後の増減を。
遊ぶ機会やオヤツの量も考慮して調整し、1日2回の給餌リズムへ移行します。
成犬(1〜6歳)
体の成長が落ち着き、成犬用フードで安定します。
体重や筋肉の付き方を見ながら、1日2回に分けて与えます。
活動量や体格に合わせて±10%を目安に調整すると良いでしょう。
高齢犬(7歳以上)
運動量が減るため、餌の量もやや控えめに。
シニア用フードに切り替えつつ、体調や食欲に合わせて無理なく調整します。
食べる楽しみを奪わず、元気に過ごせる範囲でしっかり食べさせてあげましょう。
柴犬の餌量を決める具体的な計算方法と目安
体重から1日のカロリーを計算する方法

柴犬の餌量を数値で把握するには、まず1日の必要カロリーを求めます。
おおよその基準は以下の通りです。
- 子犬(生後2〜6ヶ月)
体重(kg) × 200〜250kcal - 成犬(1〜6歳)
体重(kg) × 110〜130kcal - シニア犬(7歳以上)
体重(kg) × 90〜110kcal
例として、体重8kgの成犬なら
8 × 120 = 約960kcal/日 が目安です。
餌の袋に記載されている「100gあたりのカロリー」を確認し、960 ÷ その数値 で与えるグラム数を求めましょう。
例えば「100g=360kcal」なら、960 ÷ 360 × 100 = 約270g が1日の総量の目安になります。
体型・運動量による調整の目安

柴犬は個体差が大きいため、体重だけで判断するのは危険です。
実際の体型や運動量で以下のように調整してください。
- 肋骨に軽く触れて感じられる → 適正
- 骨が浮き出ている → 餌を10〜15%増
- 触っても分からない → 餌を10〜15%減
また、毎日の散歩量によっても変わります。
1時間以上の散歩やドッグランなどで遊ぶ子は、必要カロリーを10%増して構いません。
成長ステージ別の給餌量早見表
| 成長期 | 体重の目安 | 1日の餌量(ドライフード換算) | 給餌回数 |
|---|---|---|---|
| 2〜3ヶ月 | 2〜3kg | 約100〜150g | 3〜5回 |
| 4〜6ヶ月 | 4〜6kg | 約180〜230g | 2〜3回 |
| 7〜12ヶ月 | 7〜9kg | 約230〜270g | 2回 |
| 成犬期 | 8〜10kg | 約250〜300g | 2回 |
| シニア期 | 8kg前後 | 約200〜250g | 2回(少なめ) |
※フードの種類やカロリー密度で変動あり。
高カロリーフードの場合は上記より少なめに調整します。
実際の柴犬の飼い主さん達の餌の量

飼い主によって餌の与え方はさまざまです。
アレルギー体質の柴犬には、獣医師推奨の療法食を目安量で与え、公園ではその一部をオヤツ代わりに使う工夫をしている例もあります。
一方で、家族がこっそり野菜をあげていたため太ってしまった、という微笑ましい話も。
子犬の頃は食欲旺盛だったのに、成犬になって急に食が細くなるケースもあります。
目安量を残すことがあっても、健康体なら問題はありません。
シニア犬では食べムラが出やすく、餌にオヤツをトッピングして工夫する飼い主もいます。
極小豆柴では、手作り食とドライフードを合わせて1日100gを目安にしている例もありました。
中には、1日分を正確に記録する飼い主もいれば、感覚的に「このくらい」と調整する人も。
中には「柴犬は自分で体重をコントロールする」という話もあり、太ったと言われると食欲を落とす子もいるとか。
柴犬は繊細で賢く、食べ方にもその個性が表れるようです。

柴犬の【餌の量】の計算方法!【まとめ】
柴犬の餌の量は、体重とカロリーを基準に考えると迷いません。
月齢ごとの目安を参考に、運動量や体型に合わせて微調整しましょう。
毎日のごはんが愛犬の健康を作ります。