
柴犬の耳といえばピンと立った姿が印象的ですが、なかには垂れ耳の子もいます。
「病気なの?」「純血じゃないの?」と不安に感じる飼い主さんもいるかもしれません。
この記事では、柴犬が垂れ耳になる理由と成長過程の違い、そして健康面での注意点をわかりやすく紹介します。

柴犬に垂れ耳の子は本当にいるの?
実は、柴犬にも垂れ耳の子は存在します。
ただし、数としてはごく少なく、全体の中でも珍しいタイプです。
仔犬期は垂れ耳が普通

多くの柴犬の子犬は、生まれた時点では耳の軟骨がまだ柔らかいため、最初はみんな「垂れ耳」状態です。
生後2〜3ヶ月頃から軟骨が発達し始め、4〜6ヶ月頃には自然とピンと立ってくるのが一般的な流れです。
なかには7ヶ月を過ぎてようやく耳が立つ子もおり、成長のスピードには個体差があります。
そのため、子犬の時期に垂れ耳でも心配する必要はありません。
他の犬種とのミックス
比較的可能性が高いのは、柴犬と他の犬種とのミックスで成犬になっても耳がピンと立たない場合があります。
遺伝子が半分ずつ入るので当然と言えば当然ですね。
純血の成犬でも垂れ耳の柴犬も!

稀ではありますが、成犬になっても耳の先が少し前に倒れたままの柴犬もいます。
これは耳の軟骨が柔らかかったり、耳の形がやや大きい系統の遺伝によるもので、決して病気や異常ではありません。
耳の根元はしっかり立っていて、上部だけが軽く折れるように垂れている姿が特徴的です。
垂れ耳の柴犬は、立ち耳に比べてやわらかく優しい印象を与えます。
性格や健康状態に違いはなく、純血の柴犬であっても垂れ耳の子は存在します。
「垂れ耳=ミックス」「病気」という誤解を持たれがちですが、そうではなく、耳の形も柴犬それぞれの個性です。
可愛らしい表情の一部として、そのまま受け入れてあげるのがいちばんです。
柴犬の子犬の垂れ耳はいつ立つの?

前述の通り、柴犬の子犬は生まれたばかりの頃はほとんどが垂れ耳です。
成長とともに耳の軟骨が硬くなり、生後3〜4ヶ月頃には立ち始める子が多いです。
お散歩デビューを迎える4ヶ月頃には、しっかり立っている場合がほとんどでしょう。
ただし成長スピードには個体差があり、7ヶ月頃まで垂れ耳のままの子もいます。
体の発達とともに自然に耳が立つことが多いため、焦らず見守ってあげましょう。
垂れ耳の柴犬はなぜ生まれる?遺伝と成長環境の関係

遺伝による特徴の影響
柴犬の耳が垂れて見えるのは、遺伝的な要素が関係していることがあります。
特に耳介(じかい)の軟骨が柔らかく、厚みが少ない系統の子では、成長しても耳が完全に立ちきらないことがあります。
これは先天的な個性であり、健康上の異常ではありません。
また、耳の角度がやや前傾していたり、頭蓋の形状が丸みを帯びているタイプも垂れ耳になりやすい傾向があります。
成長期の栄養バランスと発達
子犬の時期に十分な栄養が取れていないと、耳の軟骨や筋肉の発達が遅れることがあります。
特にカルシウム・コラーゲン・タンパク質は耳の立ち上がりを支える重要な要素です。
「ふにゃっと垂れたまま耳が立たない」と心配な場合は、食事を見直すことも大切です。
栄養の偏りがあると、筋肉量の少ない子犬ほど耳が上がらない時期が長くなります。
生活環境やストレスの影響
成長期にストレスが強かったり、体調を崩した時期があると、一時的に耳が垂れることもあります。
たとえば発情期やワクチン接種後など、体が変化する時期に一時的に垂れることもあり、数週間で自然に戻ることが多いです。
また、睡眠不足や極端な運動不足も筋肉発達に影響を与えるため、適度な運動と休息をバランスよく取らせてあげましょう。
子犬から成犬にかけての自然な変化
柴犬の子犬は、ほとんどが生後2〜3ヶ月頃までは耳が柔らかく、垂れています。
多くの子が4〜6ヶ月頃に軟骨が硬くなり、自然と立ち耳になりますが、成長のペースには個体差があります。
生後7〜8ヶ月を過ぎても耳が垂れている場合でも、1歳前後でゆっくり立ち上がることもあります。
そのため、早い段階で「垂れ耳=異常」と判断する必要はありません。
垂れ耳の柴犬のケアポイントと注意すべきこと

垂れ耳の柴犬は、立ち耳の子に比べてやや通気性が悪く、耳の中が蒸れやすい傾向があります。
完全に垂れ下がっているわけではないものの、湿気がこもることで外耳炎などのトラブルを起こしやすくなるため、定期的なケアが欠かせません。
まずは週に1回ほど、耳の中をそっと覗いて汚れや臭い、赤みがないかチェックしましょう。
汚れが見える場合は、動物用のイヤークリーナーをコットンに染み込ませ、耳の入口を軽く拭き取るだけで十分です。
綿棒を奥まで入れるのは危険なので避けましょう。
また、耳の毛が長く生えている場合は通気性を悪くすることもあります。
トリミングの際に耳の内側を少し整えるだけでも、蒸れ防止になります。
とくに夏場や梅雨の時期は湿度が高く、細菌が繁殖しやすいため、こまめな確認を心がけてください。
垂れ耳だからといって特別な治療や矯正をする必要はありません。
定期的な耳チェックと清潔な生活環境を保つことで、健康を維持できます。
耳の形にこだわるよりも、愛犬が快適に過ごせているかを大切にしてあげましょう。

柴犬の成犬が垂れ耳病気?【まとめ】
垂れ耳の柴犬は、見た目の違いこそあれど、健康面ではまったく問題ありません。
耳の形はその子の個性であり、飼い主が受け入れてあげることが一番の愛情です。
定期的な耳掃除と健康チェックを心がけながら、世界でひとつだけの「うちの柴犬」の魅力を大切にしましょう。