
左は純血の柴犬。右側は柴犬×コーギーの(シバーギー)
柴犬と雑種の見分け方は、実は意外と難しいですよね。
柴犬らしい顔立ちでも、他犬種の血が入っていることもあります。
この記事では、顔・毛・体格・性格・DNA検査まで、見分けるための具体的なコツを分かりやすく紹介します。
柴犬の雑種(ミックス)で主な組み合わせは?
柴犬の雑種には、意外と多くのバリエーションがあります。
柴犬の特徴である「忠誠心」「警戒心」「立ち耳」「巻き尾」などを引き継ぎつつ、他犬種の性格や毛質を取り入れた個性的な子たちが多いです。
ここでは、代表的な組み合わせを紹介します。
柴犬×ポメラニアン(ポメ柴)

ふわふわとした被毛に柴犬の顔立ちを残した人気のミックスです。
柴犬のしっかりとした骨格に、ポメラニアンの愛らしさが加わり、小型で人懐っこい性格になります。
毛量が多く、ブラッシングはやや手間がかかります。
柴犬×コーギー(シバーギー)

短い脚に柴犬の顔を持つユニークな見た目が特徴です。
活発で社交的な性格の子が多く、柴犬の警戒心をコーギーの明るさがやわらげます。
体型がずんぐりとしていて筋肉質なため、運動量は多めです。
柴犬×トイプードル(柴プー)

トイプードルのカールした毛と、柴犬のきりっとした目元をあわせ持つミックスです。抜け毛が少なく、アレルギーのある家庭にも向いています。性格は穏やかで、しつけがしやすい傾向があります。
柴犬×チワワ(チワ柴)

小柄で可愛らしい見た目に仕上がることが多く、表情豊かで人懐っこいタイプです。
チワワ由来の気の強さを持つ個体もいるため、社会化トレーニングをしっかり行うことが大切です。
体重は5kg前後の小型サイズに収まります。
柴犬×レトリバー(柴リバー)

あまり見かけませんが、穏やかでフレンドリーな性格になることが多く、家族向けのミックスとして人気が高まっています。
中型〜大型寄りになり、柴犬よりも体格が大きくなるのが一般的です。
雑種(ミックス)の特徴
同じ組み合わせでも見た目は一匹ずつ異なる

同じ「柴犬×コーギー」や「柴犬×ポメラニアン」などのミックスでも、どちらの犬種の特徴が強く出るかは個体によって大きく違います。
顔つき、耳や尻尾の形、毛色、体格、性格のどれを取っても共通点は少なく、「まったく違う犬種のように見える」ことも珍しくありません。
これは遺伝の出方が毎回異なるためで、両親だけでなく祖父母世代の血も影響します。
そのため、同じ組み合わせのミックス犬でも世界に一匹だけの姿・性格になるのが大きな魅力です。
3種類以上の組み合わせはさらに判別困難

前の項では代表的な2種類(柴犬×ポメラニアン、柴犬×トイプードル)を紹介しましたが、実際には3種類以上の犬種が混ざったミックスも存在します。
そうした多犬種ミックスになると、見た目や性格の特徴がさらに複雑に混ざり合い、外見からの判別はほとんど不可能に近くなります。
親犬の系統を知らない場合は、DNA検査などでルーツを調べる以外に確実な方法はありません。
柴犬と雑種の見分け方は?

柴犬は日本の代表的な犬種ですが、近年は他犬種とのミックス(雑種)も増えています。
外見が似ている場合、見分けがつきにくいこともありますが、いくつかの特徴を押さえれば判断の手がかりになります。
毛色・毛質で見分ける
柴犬の毛色は「赤・黒褐色・胡麻・黒胡麻・赤胡麻」の5種類のみ。
これ以外の色(白やクリーム、茶色など)が混じっている場合は雑種の可能性が高いです。
また、柴犬はダブルコート(直毛の上毛と柔らかい下毛)で抜け毛が非常に多いのが特徴です。
毛量が少ない、または柔らかくクセのある毛並みの場合は、他犬種の血が入っていることもあります。

見た目で見分ける
柴犬は筋肉質で骨格がしっかりしており、立ち耳と巻き尾、マロ眉が特徴です。

雄で体高約40cm・体重9〜11kg、雌で36cm・7〜9kgが目安。
顔つきは「キツネ顔(マズルが長い)」「タヌキ顔(丸みがある)」の2タイプがあります。これらのバランスが崩れている場合や、耳や尻尾の形が異なる場合は雑種の可能性があります。
耳としっぽで見分ける
純粋な柴犬は小さな三角の立ち耳で、尻尾はきっちり巻かれています。
柴犬なのに垂れ耳だったり、しっぽがまっすぐ・ゆるく巻いている場合は、他犬種とのミックスの可能性があります。

毛の密度と換毛期の有無
柴犬は春と秋にごっそり毛が抜ける換毛期があります。
季節を問わず抜け毛が少ない場合、片親がシングルコート犬である可能性が高いです。
毛の下にふわふわの綿毛(アンダーコート)があるかを確認すると違いがわかります。
体格と歩き方で見分ける
柴犬は体の重心がやや前にあり、引き締まった後ろ脚が特徴です。
雑種は脚が長い、胸が広いなどバランスにばらつきが出やすく、歩き方も軽やかで跳ねるような子が多い傾向があります。
性格で見分ける
柴犬は忠実で勇敢、自立心が強い反面、頑固な性格です。
雑種は掛け合わせた犬種の性格が混ざるため、より社交的でしつけやすい場合もあります。
ただし、性格だけで判断するのは難しいでしょう。
寿命・病気の傾向
柴犬の平均寿命は12〜15歳。皮膚疾患が多く見られますが、日本の気候に強い犬種です。
雑種は親犬によって体質が異なり、「雑種強勢」で健康な場合もあれば、遺伝的な疾患を持つこともあります。
確実に知るにはDNA検査
外見では判断が難しい場合、犬種鑑定のDNA検査を行うのが最も確実です。
ネットでキットを購入でき、自宅で簡単に検査が可能です。

柴犬と雑種の見分け方【まとめ】
柴犬と雑種の見分け方を理解しておくと、飼育やしつけ、健康管理の方針が立てやすくなります。
特に被毛や耳、体格などの特徴を総合的に見て判断すると精度が上がります。
どうしても迷う場合はDNA検査も検討してみましょう。