
猫がゴロゴロ鳴く姿は癒されますよね。
しかし、「最近ずっと鳴いてる気がする」「寝ても覚めてもゴロゴロ…」というときは、もしかすると体調や心のサインかもしれません。
この記事では、猫がゴロゴロ言い過ぎるときに考えられる原因と、飼い主ができる対処法をまとめました。
猫がゴロゴロ鳴く
猫がゴロゴロ鳴く理由は?

猫はうれしいときにゴロゴロと鳴きますが、ほかにものどを鳴らすタイミングがあります。
どのような理由でゴロゴロいうのでしょう。
安心している、リラックスしている
猫がリラックスして満足しているときにゴロゴロ鳴くことがよくあります。
例えば飼い主に撫でてもらった、飼い主が外出から帰ってきたうれしさから低めの声でゴロゴロといいます。
お気に入りの場所でくつろいでいるときにもこの音を聞くことができます。
人で例えるなら、笑顔や笑い声などと同じ意味になりますね。
なにか要求している
猫は他の猫や人間とのコミュニケーション手段で何かを要求しているときにゴロゴロ音を使うことがあります。
これにより、親しみや安心感を伝えます。
あそんでほしい、おなかがすいているという時には高めの声でゴロゴロといいます。
母猫との絆
子猫が母猫と一緒にいるときには、母猫がゴロゴロ言うことで子猫との絆を強めることがあります。
そのため、成長した後もこの行動を保持することがあります。
不安なことがある
けがや病気、見知らぬ人や環境への不安からも猫はゴロゴロ鳴くことがあります。
この音には骨や筋肉の回復を促す低周波が含まれ、自己治癒やストレス緩和の役割も。
うれしい時だけでなく、不安や痛みのサインでもあるため、状況に応じて理由を探ってあげましょう。
震えながらは「シバリング」
子猫が震えながらゴロゴロ鳴くのは、体温調節のための「シバリング」という生理現象の場合もあります。
ただし、病気やけがによる痛みや不調のサインのことも。
長く続く、元気がないなど異変があれば早めに受診を。早期治療が子猫の回復を左右します。
不調のサイン
子猫がゴロゴロ言いすぎるのは、けがや病気による不調時で、自己治癒のサインかもしれません。
ゴロゴロ音には骨や筋肉の回復を促す低周波が含まれ、痛みを和らげる働きがあります。
元気がない、食欲がない、足を引きずるなどの様子があれば受診を。
また、要求が満たされず甘えたいときにも鳴き続けることがあります。
ご飯・水・トイレを確認し、問題なければ少し構ってあげる時間を作りましょう。
メガニズム

猫がゴロゴロと喉を鳴らすメカニズムにはいくつかの要素があります。
以下にそのメカニズムを説明します。
筋肉の収縮と弛緩
猫がゴロゴロと喉を鳴らすとき、喉の声帯周辺の筋肉が高速で収縮と弛緩を繰り返します。
この動きが声帯を振動させ、独特の音を生み出します。
神経信号
猫の脳から横隔神経と呼ばれる神経が、声帯周辺の筋肉に信号を送ります。
この信号が筋肉を収縮させ、ゴロゴロ音を作り出します。
呼吸
ゴロゴロ音は吸気と呼気の両方で発生します。
猫は息を吸ったり吐いたりする際に、喉の筋肉の動きと声帯の振動が相まってゴロゴロ音が出ます。
このメカニズムにより、猫はリラックスしているときや安心しているとき、さらには痛みを和らげるためなど、さまざまな状況でゴロゴロと喉を鳴らすことができます。
猫のゴロゴロ音の聞き分け方
猫のゴロゴロ音は、彼らの気持ちや体調の状態を理解するのに貴重な手がかりとなります。
それぞれの鳴き方や周波数には、猫の様々な状況や感情が反映されます。
リラックスした時

音の特徴: 中低音で、くぐもったような低いトーンが特徴です。
意味: 猫がリラックスしており、安心感や満足感を感じている時に発する音です。
飼い主との触れ合いや撫でられることでより顕著になります。
元気な子猫のゴロゴロ音

音の特徴: 生まれたばかりの子猫でも、同様に中低音のゴロゴロ音を発します。
意味: ミルクを飲んでいる時や、飼い主に撫でられる時など、安心している時に発する音です。特に心配する必要はありません。
おねだりや甘えている時

音の特徴: より高い音域で、中高音になります。
意味: 食べ物を要求したり、飼い主に甘えたりする時に発する音です。
高い周波数の音は、人の子どもの泣き声に似ており、飼い主の注意を引く効果があります。
苦しみや怯えを感じている時

音の特徴: 通常よりもさらに低い音域で、低いトーンに変化します。
意味: 疼痛を感じたり、不安や恐怖を感じたりする時に発する音です。
このような音が聞こえた場合は、獣医師の診察を受けることが重要です。
これらの特徴を注意深く観察することで、猫の気持ちや健康状態をより深く理解することができます。
ただし、ゴロゴロ音の音の高さだけで判断せず、総合的な観察が重要です。
猫がゴロゴロが言い過ぎのときの対処法
猫がずっとゴロゴロ鳴いているとき、可愛い反面「なにか異常があるのでは?」と不安になる飼い主さんも多いでしょう。
ここでは、長時間ゴロゴロが続く場合の確認ポイントと対処法を詳しく紹介します。
まずは体調チェックを

猫が体調不良や怪我をしているときにもゴロゴロ音を出すことがあります。
自己治癒を促す低周波を含んでいるため、痛みを抱えているときにあえて喉を鳴らすのです。
特に以下のような様子が見られる場合は、注意が必要です。
- 食欲が落ちている
- いつもより動かない
- 触ると嫌がる場所がある
こうしたサインがあるときは、自己治癒では追いつかないケースも多く、早めの動物病院受診が安心です。
環境の見直しも大切

子猫や神経質な猫は、環境の変化でもストレスを感じ、落ち着かせるためにゴロゴロを続けることがあります。
以下のポイントを見直してみましょう。
- 部屋の温度・湿度が快適か(25℃前後、湿度50〜60%が理想)
- 騒音や来客など、ストレス源がないか
- 安心できる寝場所があるか
静かで落ち着けるスペースを作るだけで、鳴き方が落ち着くこともあります。
かまいすぎにも注意

飼い主が過剰に反応してしまうと、「ゴロゴロすれば構ってもらえる」と学習してしまうこともあります。
甘え鳴きが長引いている場合は、いったん距離を取って静かに見守る時間を作るのも有効です。
ただし、完全に無視するのではなく、「落ち着いたら撫でる」などのメリハリをつけることで、猫の安心感を保ちながら依存を防ぐことができます。
FAQ|猫がゴロゴロ言うに関するよくある質問
猫がゴロゴロ言い過ぎる理由【まとめ】
猫のゴロゴロには、喜び・安心・要求・不調など複数の意味があります。
「言い過ぎかも?」と感じたときは、まず健康状態と生活環境を確認してあげましょう。
早期対応ができれば、猫のストレスや体調不良を防げます。
日々の観察を通じて、あなたの愛猫の“ゴロゴロのサイン”を見極めてあげてくださいね。