
子猫がトイレの砂を食べてしまう姿を見て驚いたことはありませんか?
実は、これは珍しい行動ではなく、成長途中の子猫に多く見られるものです。
しかし、砂の種類によっては命に関わる危険も。
この記事では、原因から安全な砂の選び方、効果的なやめさせ方まで詳しく解説します。
子猫がトイレの砂を食べる理由
子猫がトイレの砂を食べる理由を解説します。
栄養不足

猫が栄養不足や特定のミネラル不足を感じた場合、それを補うために異常な行動を取ることがあります。
特に塩分やミネラルを求めることがあるため、砂を舐めることがその一例です。
猫は肉食動物であり、肉から多くの栄養素を摂取します。
市販のキャットフードは栄養素が加工されていますが、食事によって全ての栄養素を摂取するのは難しい場合があります。
塩分やミネラルなどの特定の栄養素が不足している場合、猫は代替の方法でこれを補おうとします。
その一つがトイレの砂を舐めることです。
トイレの砂に含まれるミネラルや微量元素を摂取しようとするのです。
猫がストレスを感じてる

ストレスを感じた猫は、そのストレスを軽減するために異常な行動をとることがあります。
その一例として、トイレの砂を食べる行動が挙げられます。
ストレスがトイレの砂を食べる行動を引き起こす可能性があるいくつかの理由があります。
緊張や不安
猫が環境の変化や新しい要素に対して緊張や不安を感じている場合、そのストレスを緩和するために奇妙な行動をとることがあります。
トイレの砂を食べることは、猫にとって安心感をもたらすと感じるかもしれません。
環境の変化
猫の環境の変化やストレス要因(新しいペット、新しい家族の一員、引っ越し、家のレイアウトの変更など)は、彼らのストレスレベルを高める可能性があります。
その結果、異常な行動が発生する可能性があります。
社会的ストレス
複数の猫が同じ家庭で暮らしている場合、社会的な問題がストレスを引き起こすことがあります。
猫同士の関係が悪化したり、トイレの使用に関する競争が起こったりすると、猫がストレスを感じ、奇妙な行動をとる可能性があります。
体調不良
猫が身体的な不快感や痛みを感じている場合、それがストレスを引き起こし、異常な行動をとる可能性があります。
この場合、トイレの砂を食べることがその一例です。
遊びの中で食べてしまう

トイレであそんでいるうちに、トイレの砂をかじったり、口に入れたりすることがあります。
そして食感が好みということもあるようです。
いくつか原因はあるので、ひとつずつ見直してみるといいでしょう。
子猫がトイレの砂を食べるのは危険?

トイレの砂は食べても大丈夫なの?と心配になりますね。
子猫がトイレの砂を食べることは、一般的には望ましくありません。
消化器系の問題
トイレの砂は通常、消化器系に有害であり、食べると消化器系に問題を引き起こす可能性があります。
砂が消化器官に詰まり、便秘や消化不良を引き起こす場合があります。
感染症のリスク
トイレの砂は猫の排泄物と接触しているため、砂を食べることで細菌や寄生虫を摂取するリスクがあります。
これにより、消化器系の感染症やその他の健康問題が引き起こされる可能性があります。
栄養不良
砂を食べることで子猫が本来摂取すべき栄養素が十分に摂取できなくなる可能性があります。
また、砂を食べることで食欲が減退し、成長や発達に必要な栄養素が不足する可能性があります。
窒息の危険
砂が子猫ののどや気管に詰まると、窒息の危険があります。
たくさんトイレの砂を食べる場合には、素早い対策が必要です。
トイレの砂を食べさせないための対策

直ちに阻止する
子猫が砂を食べようとしている場合、それを阻止しましょう。
可能であれば、子猫をトイレの近くから離し、安全な場所に移動させます。
安全なトイレ砂を使用する
子猫がトイレの砂を食べるリスクを最小限に抑えるために、無味無臭で食べても安全なトイレ砂を使用します。
ただトイレの砂を食べても大丈夫な素材のものに変えるのもいいですが、根本的な解決にはなりません。
おからでできたトイレの砂は食べても安心とされていますが、トイレの砂は本来食べるものではないことを分からせる必要があります。
猫用トイレの配置
子猫がトイレの砂を食べるのを防ぐために、トイレの配置を工夫します。
トイレの場所を子猫の届かない場所に配置するか、トイレにアクセスできるが砂が食べられないようなカバーを使用します。
代替品の提供
子猫が砂を舐めることを好む場合、獣医師に相談して子猫に安全な代替品を提供することを検討します。獣医師は子猫の栄養バランスを考慮し、安全な代替品を勧めてくれるでしょう。
子猫がトイレの砂を食べることが続いているなら、まずはトイレをペットシートへ変えましょう。
トイレの環境が変わることで、トイレを我慢する、トイレ以外の場所でしてしまうということもあり得ます。
心配になりますが、トイレの砂を食べることをやめさせる間の短期間のみなので大丈夫です。
もともとのトイレの中身をシートに変えるだけにすれば、ここがトイレということは理解しています。
すぐに子猫も慣れるでしょう。
食べられないペットシートに変えるのが一番子猫にもわかりやすいでしょう。
なぜ子猫はトイレの砂を食べるのか、原因を探っていくことは大切です。
キャットフードの見直し、量や回数を変えてもトイレの砂を食べるのであれば、ペットシートを活用してみましょう。
トイレ砂の種類別にみるリスクと安全性

鉱物系(ベントナイト系)は最も危険
市販の猫砂で最も多いのが「鉱物系(ベントナイト)」です。
これはおしっこを吸うと固まる便利なタイプですが、食べると腸の中で固まる危険があります。
特に子猫の消化器官は未発達なため、少量でも腸閉塞を起こす可能性があります。
また、ベントナイト系は微量な粉塵を吸い込むことで呼吸器への悪影響も心配されます。
「固まる砂=食べたら危険」と覚えておきましょう。
木やおから素材の砂は比較的安全
木やおからを原料にしたタイプは、万一食べても体内で溶けやすく、健康被害が少ないとされています。
特に「おから砂」は食べ物由来なので安全性が高く、子猫期におすすめです。
ただし、「安全=食べていい」ではありません。
お腹にガスがたまったり、吐き戻すケースもあるため、異食行動をやめさせる努力は必要です。
紙・シリカゲル系も注意が必要
紙タイプは軽くて掃除しやすいですが、食感がサクサクしていて遊びの延長で食べやすい素材です。
また、シリカゲル(乾燥剤に似た成分)は吸湿性が強く、体内の水分を奪う危険があります。
これらも「誤食防止」が第一です。
子猫がトイレの砂を食べるのは大丈夫?【まとめ】
トイレの砂を食べる行動は、子猫にとって危険を伴います。
素材の見直しやペットシートへの切り替えなど、できる対策から始めてみましょう。
栄養バランスの見直しと、愛猫の安心できる環境づくりが何よりの予防です。