
ハムスターが体をかく姿は可愛らしいものですが、頻繁に繰り返す場合は体調不良のサインかもしれません。
本記事では、正常な毛づくろいと病気を見分けるポイント、かゆみの原因、家庭でできる対処法を詳しく紹介します。
大切なハムスターの健康を守るために役立つ内容です。
ハムスターが体をかくときに見られるサイン

ハムスターが体をかく理由を理解するには、実際の仕草や行動の変化を見逃さないことが大切です。
ここでは「ただのグルーミング」と「病気や不調のサイン」とを区別できるよう、よく見られるサインを詳しく解説します。
毛が抜けて地肌が見えている
通常の毛づくろいでは毛がごっそり抜けることはありません。
もしも背中や顔、耳の周りなどで地肌が露出するほど毛が抜けている場合、皮膚炎やダニ感染の可能性が高まります。
とくに痒みを伴って繰り返し同じ部分をかいているなら早めに受診しましょう。
夜間にかきむしる音が続く
ハムスターは夜行性なので夜間に活発に動きますが、「カリカリ」「ガサガサ」とかきむしる音が長時間続く場合は注意が必要です。
痒みやストレスで落ち着かない状態になっている可能性があり、放置すると皮膚の炎症や自傷行為につながることがあります。
体臭や皮膚の状態が変化している
いつもより体臭が強く感じる、皮膚が赤くただれている、フケのような白い粉が増えているなどの変化も病気のサインです。
カビや細菌性皮膚炎では独特のにおいが出ることがあり、早期の治療が必要になります。
ハムスターが体をかくのはなぜ!痒がる原因

ハムスターは本来、体をかく仕草をすることで心と体を癒す生き物です。
また、体温を調節するための動作でもあります。
ですが、一部だけをいつもかいている場合はなにか原因があるかもしれません。
感染性皮膚炎
カビや細菌などによって起こります。
環境やストレスによって免疫が下がっていると感染しやすくなります。
傷口から感染することもあるので注意が必要です。
アレルギー性皮膚炎
床材や食べ物等によって起こります。
スギやマツなどの針葉樹から作られたものは他のものより少し引き起こす可能性が高いと言われています。
“快適な環境で育てているのにな~”って方は疑ってみるのもいいかもしれませんね!
ストレス
臆病な性格を持っているため、落ち着ける場所を作ってあげる必要があります。
環境や日頃のお世話を客観的に見るのもいいかもしれません。
ダニによるもの
犬や猫などを飼われている場合、注意が必要です。
ハムスターが体をかく時の対処法

ここでは対処法について紹介します。
手順形式で書いているので、一つ一つ確認しながらやってみてください!
飼育環境を整える
汚れた部分は交換、清掃をする。
一週間に一度など定期的に床材やトイレ砂を全部交換するのが効果的です。
ここで注意なのですが、ハムスターは縄張り意識が強いため、古いものを少し混ぜてあげるとが重要です。
トイレ砂とは別に砂風呂を入れてあげるのもいいかもしれません。
ハムスターもお風呂に入ってすっきりしたいと思っているかもしれませんね!
温度、湿度調整をしてあげる
温湿度計を設置するとわかりやすいのでおすすめです。
調整してあげることでカビが生えるのを防いだり、体調不良になるのを防ぎます。
ハムスターも操作できるエアコンを作ってほしいものですね!

アレルギー源を取り除く
床材は紙素材のものや広葉樹を使って作られたものに変えるといいかもしれません。
比較的アレルギーが発症しにくいと言われています。
食べ物についてはハムスター用のペレットのみをあげるようにするのが効果的です。
商品の中にはひまわりの種などをペレットと一緒に入れて販売しているものがあります。
その場合は、なるべくペレットのみ与えるようにしてください。
清潔で良い環境をつくっても体をかくのをやめない場合、アレルギーによるものかもしれません。
すぐに特定することは難しいため、アレルギー検査を受けてみるのをおすすめします。
ストレスを減らしてあげる
大きな音がする場所(テレビの近くなど)やキツイ香りがする場所(キッチンや香水など)においていないか確認してみてください。
ゲージの中に落ち着いて隠れる場所があるか確かめるのも重要です。
ハムスターにとって落ち着けるというのが大切なので配置を変えてみたり新しく作ってあげるのもいいかもしれません。
いつも身近にいる飼い主さんだからこそ気づくこともあるかもしれないですね!
獣医に診てもらう

ハムスターが体をかく際、かゆみの原因はさまざまで、皮膚の乾燥、寄生虫、アレルギー、ストレスなどが考えられます。
かゆみの原因を特定するために、ハムスターを獣医に診察してもらうことも選択肢の一つになります。
獣医がかゆみの原因を特定し、薬を処方してくれる場合があります。
ハムスターに投与される薬は通常、皮膚状態や痒みの原因に応じて処方されます。一般的に使用される治療法には、以下のようなものがあります。
抗ヒスタミン薬:
アレルギーや皮膚炎によるかゆみを軽減するために処方されます。
抗炎症薬:
皮膚の炎症を抑え、かゆみを和らげる効果があります。
ステロイドクリーム:
強いかゆみや皮膚の炎症に対して処方されることがありますが、注意が必要です。
ステロイドクリームの誤った使用は、皮膚の問題を悪化させる可能性がありますので、獣医の指示に従ってください。
ハムスターに薬を投与する場合は、必ず獣医の指示に従ってください。
自己判断や自己処方は、ハムスターの健康を損なう可能性があります。
知っておくべきこと

これから飼育する上で知っておいた方がいいことを紹介します。
知っておくだけでこれから役に立つこと間違いなしなのでぜひ頭の片隅にでも入れておいてください!
爪の切り方を知っておく
爪が長いと体をかく時にケガをしてしまう恐れがあります。
傷からの感染を防ぐことにも繋がるので知っておきたいですね。
あらかじめ動物病院を探しておく
ハムスターに詳しい獣医さんかどうか調べることが重要です。
健康チェックも兼ねて一度行ってみるのもいいですね。
その病院の雰囲気なども知れて今後行きやすくなりますので!
病気について知っておく
書籍なども販売されてますので読んでみるのもいいですね!
病気については見極めが難しいため、なにかあればすぐ病院に連れて行ってあげましょう!
体をかく仕草については同じ場所をずっとかいている、体毛が抜けている、毛のツヤがなくパサパサしているなどの症状がある時は病気を疑ってみてください。
アレルギーの場合、くしゃみや鼻水がでる時があるので観察してみてください!
花粉症のような症状が続くのはとてもキツイですね。
人と同じ症状が出るのはやっぱり同じ“生き物”なんだなと思います。
ハムスターが体をかくのはなぜ?【まとめ】
ハムスターの体をかく仕草は自然な行動ですが、毛の抜けや赤み、しつこい痒みが見られる場合は早めの対処が必要です。
飼育環境を整え、異常があれば獣医に相談することで健康寿命を延ばせます。