
ハムスターは体温調節が苦手で、30℃を超えると命の危険があります。
この記事ではエアコンなしでもできる暑さ対策に加え、夜間や停電時の工夫まで解説。
飼い主が不在でも安心できる環境づくりのヒントになります。
ハムスターが過ごしやすい環境

まず、ハムスターの暑さ対策をする上で知っておいた方がいいのは、どんな環境が過ごしやすいかです。
一般的に気温は20~26℃、湿度は40~60%と言われています。

人が過ごしやすい環境がハムスターにとっても過ごしやすいんです!
30℃以上になると熱中症になる危険があるので注意が必要です。
ハムスターは体温調節が発達していない生き物なので、暑さは苦手なんです。
野生のハムスターは地中に穴を掘って暑さをしのいでいます。
もともと乾燥地帯の生き物ということもあり多湿も苦手です。
ハムスターにとっては高温多湿はとてもストレスになるので暑さ対策はちゃんとしてあげてください。
ハムスターの暑さ対策はエアコンが基本

まず大前提として、ハムスターの暑さ対策の主力はエアコンです。
近年の日本の夏は室温が簡単に30℃を超えてしまい、ハムスターにとっては命に関わる危険な環境になります。
エアコンを使用して安定した温度(20〜26℃)を維持することが、最も確実で安全な方法です。
ただし、故障や停電、外出中など「どうしてもエアコンを使えない場面」も出てくるため、そのときのために代替策を知っておくことが重要です。
本記事ではそうしたエアコン以外の方法を中心に解説していきます。
ハムスターの暑さ対策!エアコンなしでできる方法

場所を変える
直射日光や隙間風があたらない、風通しの良い場所に置いてあげてください。
窓際、西日が当たる場所、キッチンは室温が上昇しやすいため避けてください。
意外と部屋の中でも場所によって暑さは結構違いますよね。
また意図的にハムスターのケージ内に適度な陰を作ることが重要です。
冷暗所に逃げることができる場所を提供することで、ハムスターが自分自身で快適な温度を調整できます。
床材の工夫で暑さをやわらげる
夏は床材の種類や量がハムスターの快適さに影響します。
厚く敷きすぎると熱がこもりやすくなるため、冬よりもやや薄めに敷くのがポイントです。
ただし薄くしすぎると潜って安心できないので、バランスが大切です。
木製チップや紙素材の床材を基本に、通気性と吸湿性のあるものを選びましょう。
汚れやすく臭いもこもりやすいため、夏は特にこまめな交換が必要です。
夏向きのケージ選び
ケージの素材や形状によっても暑さの影響は変わります。
プラスチックや水槽型のケージは保温性が高い反面、熱がこもりやすいため、夏は注意が必要です。
金網タイプのケージは通気性が良く熱を逃がしやすいため、暑さ対策には向いています。
ただし冷房の風や直射日光が直接当たらないように配置することが重要です。
ケージ内の配置の工夫
夏はケージ内のレイアウトを見直すことで、ハムスター自身が快適な場所を選びやすくなります。
陶器製のハウスや冷感タイルを床材の上に置くと、体温を下げるための休憩スポットになります。
また、巣箱やトンネルなどを一部日陰になる位置に設置すれば、ハムスターが「涼しい隠れ家」を見つけられます。
飼い主が意図的に「涼しいエリア」と「通常のエリア」を作ってあげることが理想的です。
保冷剤、凍らせたペットボトルを置く
ハムスターケージの近くに氷や冷却材を置くことで、周囲の温度を下げることができます。
ただし、直接触れられないようにし、ハムスターが安全に近づけないようにします。
ケージの側面にくっつける、ケージの上に置く、ケージ内に置くなどの方法があります。
こまめに凍らせたものに交換するのが効果的です。
設置するときにタオルなどを巻いて、置き皿の上に置くと結露で床材や床が濡れないですむので綺麗に使うことができます。
100均グッズを活かす
ガラスのビン、珪藻土のコースター、タイル、大理石など熱を逃がすものになります。
ハムスターが触れることで体温を下げる効果があるんですよ。
意外と身近なものも役に立つことがあるんです!
ハムスター用保冷グッズを使う
ハムスターや小動物のための専用保冷グッズは、彼らが暑さを和らげるために利用できるさまざまなアイテムがあります。
楽天市場やアマゾンなどでも簡単に購入できますのでご検討ください。
冷却マット
ハムスターのケージの床に敷くことで、体温を下げるのに役立ちます。
冷却ジェルや水を含んだタイプや、冷たい素材を使ったものがあります。
氷を入れた容器
ハムスターのケージに氷を入れた小さな容器を置くことで、周囲の温度を下げることができます
ただし、直接触れられないようにし、ハムスターが安全に近づけないようにします。
冷却ストーン
冷たい表面を持つストーンやタイルをケージ内に置くことで、ハムスターが寝るときや休息を取るときに利用できます。
冷凍ボトル
冷凍されたペットボトルやプラスチック容器をケージ内に置くことで、ハムスターが涼しい場所を見つけることができます。
ただし、直接触れられないようにし、結露や水滴に注意してください。
ハムスターによっては興味がなかったり、警戒して使わない場合があります。
配置を変えて様子を観てあげてください。
ハムスターの暑さ対策で注意したい夜間や停電時の3つの工夫

夜間の温度管理
昼間はある程度見てあげられても、夜間は飼い主が寝ているため対策が手薄になりがちです。
夜中でも気温が30℃近くになる地域では、保冷剤を2〜3本用意して交互に交換し、深夜まで効果が続くように工夫しましょう。
特にマンションの高層階や風通しの悪い部屋では熱がこもりやすいため、日没前にしっかりと準備することが大切です。
停電時の緊急対応
夏の台風や雷による停電でエアコンが使えなくなると、ハムスターの命に直結します。
この場合は、冷凍庫に常備しておいた凍ったペットボトルやアイスノンをタオルで包み、ケージの横に配置してください。
移動可能なら、日の当たらない玄関や浴室など、比較的涼しい部屋に一時的にケージごと移動するのも効果的です。
外出中の対策
日中に家を空けるときは、帰宅まで温度が上がりすぎないように準備が必要です。
冷感タイルや陶器製のハウスをケージに設置しておけば、ハムスター自身が好きな場所を選んで体温を下げられます。
また、凍らせたペットボトルを数本まとめて発泡スチロール箱に入れ、ケージ近くに置くと冷気が長時間持続します。
外出前に「複数の涼しい選択肢」を残してあげることが重要です。
ハムスターの暑さ対策で知っておきたいこと
ここでは暑さ対策するにあたって、注意することやハムスターが暑いときに見せる行動を載せています。
思い返しながら見てみてください。
注意すること

ハムスターは汗をかかないため、扇風機やうちわで風を当てても効果がありません。
また、お風呂や水浴びをする習性がないため、水につけるのはストレスどころか非常に危険な行為です。
そのためもちろんケージ内にプールを置くこともNGです。
ハムスターのためを思ってとった行動が逆に苦しめるのは避けたいですね。

暑いときにする行動

- 床材や巣箱の中ではなく、涼しい場所に行って寝る
- ケージの壁面にくっついて寝る
- 体を伸ばして寝そべる、仰向けで寝る=溶けるという表現をされることもあります。
- 水を飲む量、尿量が増える
このような行動が見えたら暑がっている証拠なので何か対策をしてあげてください。

危険な行動

- 口を開けてハアハアと荒い息をしている
- 食欲がない
- 夜になっても活動をしない
このような場合、熱中症など危険な状態になっている場合があるので病院に連れていくなどの処置をしてあげたほうがいいかもしれません。
ハムスターの暑さ対策はエアコンなしでも大丈夫?【まとめ】
ハムスターの暑さ対策は「複数の選択肢を残すこと」がポイントです。
エアコンが使えないときも、保冷グッズや陶器ハウスなどを組み合わせれば安全性はぐっと高まります。
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