イタリアングレーハウンドは見た目の繊細さから「寿命が短そう」と思われがちですが、実はとても長生きな犬種です。
この記事では平均寿命・最高齢記録に加え、健康維持のコツや注意点をわかりやすく解説します。
イタグレをこれから迎える方も、すでに一緒に暮らしている方も必読です。
イタリアングレーハウンドの寿命の平均は?

イタリアングレーハウンドは小型犬なので短命にも思えますが、実は全犬種の中で最も長生きする犬種として有名です。
イタリアングレーハウンドの寿命は12~15歳と言われ、平均寿命は15.1歳と言われています。
一般的に小型犬・中型犬の平均寿命は12~15歳と言われているため、イタリアングレーハウンドの平均15.1歳と比べると、イタリアングレーハウンドはとっても長寿な犬種であることが分かりますよね。
ちなみに、イタリアングレーハウンドの次に平均寿命が長い犬種はこちらになります。
・ミニチュアダックスフンド・トイプードル:14.7歳
・柴犬:14.5歳
我が家にはミニチュアダックスフンドとイタリアングレーハウンドが2匹、ブリタニースパニエルが1匹いますが、現在ミニチュアダックスは16歳、イタリアングレーハウンドは7歳と5歳で、まだまだ元気で過ごしています。
イタグレの最高齢は?

日本にいる犬種の中でも最も平均寿命が長いといわれるイタリアングレーハウンドですが、中にはなんと18歳まで生きたという記録もあります。
18歳といえば、人間の年齢に換算するとおよそ88歳前後。
小型犬の中でも特に体が細く、寒さや骨折に弱いとされる犬種であることを考えると、これは驚異的な長寿です。
SNSでも「うちのイタグレが17歳を迎えました!」という投稿が見られ、15歳を超えても元気に走り回っている子も少なくありません。
共通しているのは、体調変化を見逃さない飼い主の細やかなケアと、適度な運動・食事管理・ストレスの少ない生活環境を整えていることです。
また、イタグレはシニア期に入っても気品のある姿勢を保ち、食欲や遊びへの意欲が続く子も多い犬種です。
年齢を重ねてもそのスレンダーなシルエットと穏やかな表情を保てるのは、「無理をさせず、でもしっかり動かす」生活を続けているからこそ。
つまり、イタリアングレーハウンドは飼い主の愛情と日々の積み重ね次第で18歳を超える長寿も夢ではないと言えるでしょう。
イタリアングレーハウンドの長寿の秘訣は?
平均寿命が長いと言われているイタリアングレーハウンドですが、出来れば可能な限り長く一緒にいたいですよね。
では、イタリアングレーハウンドの長寿の秘訣について、ご説明していきます。
骨折には最新の注意を払う

イタリアングレーハウンドは体が細く、特に脚が華奢なため骨折しやすい犬種です。
骨の形成がゆっくりなため、一度折れると治療が難しく、重症の場合は壊死や切断に至ることもあります。
原因の多くは高い場所からの飛び降りや段差の着地ミス。
そのため、ソファーやベッド、ケージの上からの飛び降りに注意し、階段の使用も控えましょう。
ドッグランではできるだけ平らな場所を選ぶのがおすすめです。
ただし、運動好きなイタグレに完全な制限は難しいため、犬用のステップを設置して安全に上り下りできる環境を整えると安心です。
筆者もお迎え当初、獣医師から「とにかく骨折に注意を」と強く言われたほどで、イタグレ飼育では最も気をつけたいポイントです。
防寒・日光対策を万全にする

イタリアングレーハウンドなどの短毛種は寒さに非常に弱く、防寒を怠ると体調を崩すことがあります。
室温は20〜26℃を目安に、エアコンやペット用ヒーターで快適に保ちましょう。
人間用のホットカーペットは熱すぎて低温やけどの原因になるためNGです。

また、夏は直射日光や地面の照り返しで肌を痛めやすいので、日陰を選んで散歩し、クール素材の服で保護してあげましょう。
我が家のイタグレも季節ごとに素材を変えて一年中服を着ています。
服は防寒・日焼け対策だけでなく、抜け毛やダニの予防にも効果的です。
ストレスに注意する

イタリアングレーハウンドは視覚に優れたサイトハウンド系で、感受性が強く繊細な性格をしています。
飼い主の感情に敏感で、イライラした空気を察すると委縮してしまうこともあり、寂しがり屋な一面もあります。
そのため、叱るよりも褒めてしつけることが大切です。
どうしても注意が必要なときは、大声を出さず落ち着いて伝えましょう。
また、長時間の留守番はストレスになるため、少しずつ慣らしていくのが理想です。
適度な運動と栄養バランスの整った食事

骨を強くさせるためにも、散歩以外にもドッグランに連れていくなどの適度な運動をしてあげるようにしましょう。

また、食事の栄養バランスも大切です。
ドッグフードを選ぶ際には、良質なたんぱく質を含んでおり、たんぱく質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルなどの栄養素が、しっかりと摂取できる栄養バランスの良いものを与えるようにしましょう。
栄養バランスは、その子の月齢によって変わります。
パピーのときには体を大きくするために良質なたんぱく質を豊富に含んだフードを選ぶ必要がありますが、そのままのフードをシニア期にあげてしまうと肥満の原因になります。
そのため愛犬の月齢によって適切なフードを選んであげるようにしましょう。
定期的な健康診断を受ける

イタリアングレーハウンドは細身で代謝が良いため、体調変化に気づきにくいことがあります。
シニア期に限らず、若いころから年1回は健康診断を受けておくと安心です。
特に注意したいのは、歯の健康と関節の状態。
歯石や歯周病は内臓疾患につながることがあり、骨格のゆがみや関節炎も早期発見で悪化を防げます。
レントゲン検査や血液検査など、少し踏み込んだ検査を定期的に行うことで、長生きの確率をぐっと高められます。
適切な体重をキープする

細身のイタグレは、少し太っただけでも関節や骨への負担が大きくなります。
イタグレの理想体重はオスで4〜6kg、メスで3〜5kgが目安です。
「肋骨がうっすら触れるくらい」が理想的なボディライン。
太りすぎると心臓への負担が増え、逆に痩せすぎると筋肉量が落ちて寒さに弱くなります。
定期的に体重を計り、季節や年齢に合わせて食事量を微調整してあげましょう。

シニア期のケアを早めに始める

イタグレは7歳を過ぎるとシニア期に入るといわれます。
「まだ元気だから大丈夫」と思っているうちに、関節や内臓の老化が進むことも。
散歩時間を少し短くしたり、フードをシニア用に切り替えるなど、早めの対応が大切です。
また、体が冷えやすくなるため、冬場は保温グッズを増やす・寝床を見直すなどして快適な環境を整えてあげてください。
イタリアングレーハウンドの寿命の平均、最高齢は?【まとめ】
イタリアングレーハウンドが長生きするためには、骨折防止や防寒対策に加えて、体重管理や定期健診も欠かせません。
毎日の小さなケアが健康寿命を延ばします。
あわせて「イタグレの寒さ対策」や「シニア期の食事管理」の記事もチェックしてみてくださいね。