
イタグレは細身で被毛が短く、寒さに非常に弱い犬種です。
人が快適に感じる気温でも震えることがあるため、季節に合わせた温度・湿度管理が欠かせません。
この記事では、冬場の室内環境の整え方や安全な暖房の使い方を詳しく紹介します。

イタリアングレーハウンドは寒がり?

イタリアングレーハウンドはイタリア原産ですが、ルーツは古代エジプトの宮廷で飼われていた小型グレーハウンドの子孫といわれています。
そのため被毛が短く皮下脂肪も少ないため、とても寒がりな犬種です。
風邪をひいたりお腹を壊したりしやすく、基本的に室内飼いが前提になります。
筆者の家にもイタグレが2匹いますが、どちらも寒さが苦手。
冬は暖房をつけていても灯油ストーブの前に陣取り、秋や春でも毛布にくるまって過ごします。
留守番中はミニチュアダックスと一緒にベッドに入り、ぴったり寄り添って寝ています。
4月のドッグランでも風が冷たい日はブルブル震えるほどで、他の犬がいない日でも走り回らず膝の上でじっとしています。
同じルーツを持つウィペットも同様に寒さに弱いことで知られており、イタグレも温かい環境づくりが欠かせません。
イタグレの室温管理

イタグレに最適な室温と湿度の目安
イタリアングレーハウンドにとって快適な室温は20〜26℃とされていますが、湿度にも注意が必要です。
乾燥が続くと皮膚がかゆくなったり、静電気で毛が傷むこともあります。
特にエアコン暖房を長時間使う冬場は、湿度40〜60%を保てるよう加湿器を併用しましょう。
また、夜間の急激な温度低下にも注意が必要です。
就寝中に暖房を切る場合は、ペットヒーターや毛布で保温できる環境を整えてください。
暖房機器を使うときの注意点
イタグレはストーブの前が大好きですが、あまり近づきすぎると低温やけどを起こすことがあります。
特に石油ストーブやヒーターを使う際は、ペットガードを設置し、距離を取れるようにしておきましょう。
また、床暖房は温度が高すぎると逆に負担になります。
足裏が熱を持つようなら設定を見直し、室温とのバランスを調整してください。
ペット用の遠赤外線ヒーターや電気マットなど、温度制御ができるタイプが安心です。
外出時・留守番時の温度管理
外出時に暖房を切ると、気温が一気に下がることがあります。
短時間の外出なら問題ありませんが、長時間家を空ける場合は、
・設定温度20〜22℃のエアコンを自動運転にしておく
・毛布の下に低温ヒーターを設置しておく
などの工夫が必要です。
また、停電や機器トラブルに備えて、厚手の毛布や保温性のあるドームベッドを用意しておくと安心です。
冬だけでなく、夏の冷房による冷えすぎにも注意してください。
冷風が直接当たる位置にベッドを置かないなど、配置の工夫も大切です。
イタリアングレーハウンドの寒がり対策
室内

暖房をつけてあげる
イタリアングレーハウンドの室温の適温は20℃~26℃と言われています。
この温度の範囲になるように、寒くなり始める秋の終わり~冬には暖房をつけてあげるようにしましょう。
毛布やストーブを用意
エアコンを20〜26℃に設定していても、床近くで過ごすイタグレには十分暖かくないことがあります。
人の足元が冷えるのと同じ原理です。
そのため、体をすっぽり包める毛布を用意してあげましょう。
飼い主が在宅中はストーブを併用するとより快適です。
筆者の家では、リビングにも犬用ベッドと毛布を設置しており、2匹のイタグレが寄り添ってくつろいでいます。
見ているだけで癒されるほど気持ちよさそうです。
日向ぼっこ
イタリアングレーハウンドは寒がりですが、日向ぼっこが大好きです。
そのため、窓際にベッドや毛布を敷いてあげ、日向ぼっこスペースを作ってあげると良いでしょう。
犬用のコタツ
筆者の家は冬場、暖房+ミニストーブ×2+毛布で生活しているので購入したことはありませんが、最近は犬用のコタツが話題になっているようですね。
SNSで調べてみると、寒さに弱い犬種を飼っている人には、とても人気なようです。
お値段もそこまでものすごく高いというわけではなさそうなので、こちらも用意してみると良いかもしれません。
屋外

室内での寒がり対策をご紹介いたしましたので、次は屋外での対策をご紹介していきます。
イタグレ用の服を着せる
イタリアングレーハウンドは細身で体型が特殊なため、一般的な小型犬用の服はサイズが合いにくい犬種です。
最近はイタグレ専用の防寒服が販売されており、ハイネックで首を守り、足元まで覆う裏起毛タイプが人気です。
通称「イタグレ最強スーツ」と呼ばれるほど保温性に優れています。
筆者の家では母が手作りした服を着せています。冬はもちろん、夏も冷房対策で着用。暖かく過ごす姿は見ているだけで癒されます。
ブランケットを準備
夏以外でもイタリアングレーハウンドとお出かけする機会は多いもの。
しかし、カフェなどでは人が快適でも床近くの空気は冷たく、イタグレには寒すぎることがあります。
長時間の外出時は、持ち運びしやすい薄手の犬用ブランケットを用意してあげましょう。
冷え防止にもなり、外出先でも安心して過ごせます。

イタリアングレーハウンドの冬の散歩対策

イタリアングレーハウンドは寒さに非常に弱いため、冬の散歩にはしっかりとした防寒が必要です。
朝晩の冷え込みが強い時間帯は避け、できるだけ日中の暖かい時間帯に出かけましょう。
散歩の前には、室内で少し体を動かして体温を上げておくと安心です。
服は厚手の防寒着を着せ、耳や首元を冷やさないようにハイネックタイプがおすすめ。風が強い日は帽子付きのデザインも効果的です。
また、地面からの冷気が伝わりやすいので、短時間でも靴や足先カバーを使うと凍傷予防になります。
雪道や雨上がりの散歩では、濡れた体をすぐに拭き取り、帰宅後は暖かい部屋で体をしっかり乾かしてあげましょう。
散歩は気分転換や筋力維持に欠かせませんが、イタグレにとって冬は体調を崩しやすい季節です。
無理に毎日出るよりも、天候や体調を見ながら短時間×回数を増やす方法がおすすめです。
イタグレにおすすめの冬服

イタリアングレーハウンドは被毛が短く脂肪も少ないため、冬は防寒服が必須です。
おすすめは裏起毛素材やフリース生地の伸縮性があるタイプ。
動きやすく体にフィットする形状を選びましょう。
首の長いイタグレにはハイネックやタートルタイプがぴったりで、冷たい風から首元を守ってくれます。
さらに、足付きのオールインワン型なら体全体を温められるため、散歩時にも安心です。
外出用には撥水素材の防風ウェア、室内では軽いニットやロンパースのような部屋着を使い分けるのもおすすめ。
寒がりな子なら、服の上からブランケットを掛けてあげるとより快適に過ごせます。
イタグレは見た目のスマートさからもおしゃれな服がよく似合う犬種。
機能性とデザイン性を両立した冬服で、寒い季節も楽しく快適に過ごしましょう。
冬には室内でも服を着せてあげて

前述のようにイタリアングレーハウンドは被毛が短く、脂肪も少ないため、体温を保つのが苦手です。
暖房が効いた部屋でも、床付近の温度は人が感じるより低く、イタグレには冷えやすい環境になります。
特に寝ているときや動きが少ない時間帯は体が冷えやすいので、冬には室内でも服を着せてあげるのがおすすめです。
ただし、厚すぎる服は体温のこもりやすさや蒸れの原因になるため、室内では薄手のロンパースや柔らかいニット素材が理想的。
暖房+薄手の服+毛布やベッドの三点で温度調整してあげると安心です。
寒がりな子なら、部屋着として軽い服を着せるのが健康維持にもつながります。
イタリアングレーハウンドの寒がり問題!【まとめ】
イタグレは体温調節が苦手で、特に冬の室温管理が健康維持のカギになります。
温度・湿度のバランスを整え、ストーブやヒーターを安全に使う工夫をしましょう。
寒い季節も快適に過ごせる環境を整えることが、愛犬の幸福につながります。