
「猫にウェットフードだけを毎日あげても大丈夫?」
そんな疑問を持つ飼い主さんに向けて、ウェットフードのメリットと注意点、そしてドライとの理想的なバランスを解説します。
猫の健康を守りながらおいしく食べてもらうポイントが分かります。
キャットフードの種類
キャットフードには大まかに2つの種類があります。
ドライフードは固い粒状で、カリカリとしたタイプで離乳後の多くの猫が食べています。
キャットフードといえばドライフードをイメージする方が多いのではないでしょうか。
もう1種類はウェットフードです。
パウチや缶詰に1食分ずつ入っており、見た目はシーチキンにそっくりです。
ウェットフードの中にも種類があります。
シチュー、スープタイプ
水分がかなり多めで水分補給もできます。
パテ、ペーストタイプ
肉や魚などの具材がすりつぶされ、いちばん固形物が少ないです。
離乳したての子猫や、食べることがしんどくなってしまう老猫におすすめです。
フレークタイプ
具材の形が残っており、食べ応えがあるウェットフードです。
いちばんシーチキン缶に似ています。
形状に限らず、総合栄養食と一般食という種類があります。
総合栄養食とは、そのキャットフードを食べることで、猫に必要な栄養がすべて摂ることがフードのことです。
一般食は、いわゆるおやつです。
総合栄養食にトッピングすることもあります。
代表的なものであれば、ちゅーるなどです。
一般食では必要な栄養が摂りきれないので、毎日のメインのごはんは必ず総合栄養食にしましょう。
猫にウェットフードを毎日与えて大丈夫?
成猫で健康に問題がなければドライフードを与えている方が多いです。
しかしウェットフードだけではだめということもありません。
総合栄養食のウェットフードであれば栄養価も問題ないので毎日毎食ウェットフードでも大丈夫です。
猫は味覚よりも嗅覚が優れているので、香りがつよいウェットフードの方を好む傾向があります。
小食な子やキャットフードにこだわりがある、グルメな猫にはウェットフードであれば食欲が刺激され食いつきも良くなるでしょう。
水分も一緒にとれるので、水分補給が苦手な子は、むしろウェットフードの方がいいかもしれません。
水分も多く、消化吸収に優れているのもウェットフードを食べるメリットです。
動物性タンパク質も豊富で、丈夫な体を作るにはぴったりですね。
ウェットフードを与えるメリットはたくさんあります。
総合栄養食のウェットフードもあるので、そちらを選べば毎日ウェットフードだけでも問題ありませんよ。
猫にウェットフードだけを毎日与える注意点

毎日ウェットフードのみを与えることに問題はありませんが、注意点がいくつかあります。
ウェットフードはやわらかく、全く噛むことなく飲み込むことができます。
噛む習慣がなくなるので、あごの力が弱くなります。
また、やわらかいので口腔内に食べかすが残りやすく、歯垢が付きやすいです。
口内トラブルにつながりやすいので、こまめに口の中をチェックしましょう。
よごれているときにはそうじしてあげてくださいね。
ウェットフードはにおいも強く、猫が好む傾向がありますが、ドライフードを食べなくなる可能性があります。
今後何らかの理由でドライフードにかえたいと思っても、猫が食べないとなるとウェットフードしか選択肢がなくなります。
ウェットフードとドライフードを併用するベストバランスとは?
理想的な割合と与え方
毎日ウェットフードだけを与えても問題はありませんが、歯や消化のバランスを考えると「ウェット7:ドライ3」ほどの割合で併用するのが理想的です。
朝や夜の食事をウェットフード、昼に軽くドライフードを出すなど、時間帯で使い分けるのもおすすめです。
ドライフードを完全にやめてしまうと噛む力や歯の健康維持が難しくなるため、少量でも残しておくとよいでしょう。
ドライフードを嫌がる猫への慣らし方
すでにウェットフード中心の食生活に慣れてしまった猫には、急にドライフードへ切り替えると食べなくなることがあります。
その場合は、ウェットフードにドライフードを「ほんの少し」混ぜてみましょう。
香りがウェットフードに隠れて気づかれにくく、徐々に慣れてくれます。
ドライフードの割合を1週間ごとに少しずつ増やすとスムーズに移行できます。
年齢や健康状態で選び方を変える
子猫や老猫、歯の弱い猫にはウェットフード中心でOKです。
一方で成猫期の健康な猫は、歯の維持や満腹感を考えるとドライフードも取り入れたほうが良いです。
腎臓病や尿路疾患の猫には、獣医師の指導のもと「水分多めのウェット中心+療法食」を選びましょう。
猫の年齢・体調・好みに合わせて、無理のない食事スタイルを見つけてあげることが大切です。
猫のウェットフードを毎日与えても大丈夫?【まとめ】
猫にウェットフードを毎日与えることは問題ありませんが、口腔ケアや食習慣の面ではドライとの併用が理想的です。
ウェット中心で進める場合も「総合栄養食」を選び、水分補給や食いつきの良さを上手に活かしましょう。