
「うさぎに服を着せたいけどかわいそうかな?」と悩む飼い主さんもいるでしょう。
この記事では、うさぎに服が必要ない理由や着せる際のリスク、安全に楽しめる工夫についてわかりやすく解説します。
うさぎに服は必要ない!?着せる場合には注意が必要!
通常、うさぎには服を着せる必要性はありません。

うさぎは、モコモコの毛皮で覆われており、寒さには強く暑さに弱い生き物です。
犬に洋服を着せている場合は、寒さに弱い犬種に防寒対策として着せている場合や夏場の紫外線対策など必要があって着せている場合が多いのではないでしょうか。
その点、うさぎには服を着せる必要性はありません。
服を着せると嫌がるうさぎがほとんどではないでしょうか。
筆者は今まで2羽のうさぎを飼育してきましたが、服を着せた事はありません。
そもそも抱っこも嫌がるうさぎ達でしたので、服を着せるなんて至難の業です。
おとなしいうさぎですと、服を着せることもできると思うのですが、うさぎにとっては不快に感じている可能性が高いです。
記念日などに写真を撮るために少しだけ着せるという程度であれば問題ないかと思うのですが、日常的に服を着せる事はしない方が良いでしょう。
服を着ると、毛繕いができないですし、うさぎにとっては暑くなりすぎてしまいます。
服はうさぎにとってストレスになる

毛繕いができない事はうさぎにとってストレスとなります。
服を着せる場合も、初めて着せる際には注意が必要です。
突然何かに覆われることになるので、パニックになって暴れるうさぎもいます。
服に爪が引っかかったりして怪我をする恐れがあります。
慎重にうさぎの様子を見ながら着せてあげましょう。
筆者は、うさぎはそのままで十分可愛いので、服を着せる必要はないと思います。
うさぎに服を着せる行為は飼い主の自己満足に他ならない

うさぎは毛皮に覆われており、寒さにも比較的強い生き物です。
そのため服を必要とする理由はほとんどありませんし、嫌がることが多いので無理やりならば「かわいそう」と言う言葉が当てはまります。
では、なぜ服を着せるのでしょうか。
それは多くの場合、飼い主が「可愛い姿を見たい」「記念に残したい」という気持ちからであり、うさぎ自身のためではないのです。
自己満足のために服を着せることが悪いわけではありませんが、うさぎの負担にならないよう配慮することが大切です。
うさぎに服が役立つケースもある?

基本的にうさぎに服を着せる必要はありませんが、例外的に役立つシチュエーションもあります。
うさんぽをする場合に服を着せる理由
日本ではうさぎを毎日散歩させる習慣はありませんが、庭や公園で「うさんぽ」を楽しむ飼い主さんもいます。
こうした場合には服を着せる理由がいくつか考えられます。
- 体の保護
草や小枝で毛が引っかかったり、虫に刺されたりするのを防ぐため、薄手の服やベストタイプのハーネスが役立つことがあります。 - 汚れ防止
外の地面に直接触れると毛が汚れやすいため、服を着せることで帰宅後のお手入れが楽になるケースがあります。 - 見た目の楽しみ
「せっかくのうさんぽだから記念撮影したい」という飼い主さんも少なくありません。短時間であれば衣装感覚で楽しむのも一つの方法です。
ただし、屋外は危険やストレス要因も多いため、うさんぽ自体が少数派です。
服を着せる場合も「安全性と快適さ」を最優先にしましょう。
寒い中での移動時
冬の動物病院への通院や、外気にさらされる移動が必要な時に、一時的な防寒として服を着せることがあります。
ただし、キャリーケースに毛布をかける方が安全で、うさぎのストレスも少ないため一般的です。
術後や怪我の保護
病院で処置を受けた後、傷口を舐めないように布製の服を使う場合があります。
通常はエリザベスカラーが処方されますが、服が代わりになるケースもあるため、獣医師の指示に従うことが大切です。
記念撮影やイベントの衣装
うさぎに服を着せるシーンで一番多いのが、記念撮影やイベントでの短時間利用です。
この場合も、長時間の着用は避け、うさぎの様子を見ながら無理のない範囲で楽しむことが重要です。
うさぎに服を着せる時に考えるべきポイント

うさぎに服を着せることは基本的に不要ですが、「どうしても着せたい」と考える飼い主さんもいます。
その場合には、事前に知っておきたい注意点があります。
ここでは服を着せる際のリスクと、安全に楽しむための工夫を解説します。
うさぎの体温調節を妨げないか
うさぎは毛皮で十分に体温調整ができる動物です。
服を着せると体内に熱がこもりやすく、特に夏場は熱中症のリスクが高まります。
冬場でも室内飼育であれば必要ありません。服を着せる場合は、短時間かつ涼しい環境で行いましょう。
動きを制限しないか
服のサイズが合っていないと、毛繕いやジャンプ、方向転換など自然な動きを妨げます。
動きにくさはストレスや怪我の原因にもなります。
試す場合は必ずサイズを確認し、軽く柔らかい生地を選びましょう。
服の代わりにうさんぽ用のハーネスを可愛くしよう!
うさぎに服を着せる事の必要性について前述しましたが、実際に、うさぎに服を着せている飼い主さんはあまりいないのではないでしょうか。
うさんぽ用のハーネスは服のようになっている物がたくさん売られているので、服の代わりにこれらを使用している飼い主さんが多いのではないでしょうか。
うさんぽ用のハーネスが、ベストのようになっているタイプですと、うさぎに装着もしやすいですし、うさんぽをする際の皮膚の保護にも繋がります。
筆者の飼育しているうさぎは、抱っこも嫌いですし、外に出すと怖がってしまうので、うさんぽもした事がないのですが、以前ペット用品の会社で働いていた際に、うさんぽ会を主催した事があります。
その際には、とても可愛いハーネスを付けているうさぎがたくさんいました。
うさぎに服を着せるのは少しかわいそうかなと思うので、うさんぽ用のハーネスで可愛い物を探してみてはいかがでしょうか。
ただ、うさんぽ用のハーネスを装着する際も、最初はうさぎは怖がってしまうので、何度か練習が必要です。
慣れてきてからも、長時間の装着は避けましょう。
うさぎ用の帽子や靴、靴下は必要?

うさぎ用の帽子や靴、靴下といったアイテムも販売されていますが、基本的にはファッション目的のものです。
うさぎにとって必要不可欠な装備ではありません。
うさぎ用の帽子
帽子は見た目の可愛らしさを演出する小物として人気ですが、うさぎにとっては頭に何かが乗るのは大きなストレスです。
視界が遮られることもあるため、長時間の使用は避けましょう。
記念撮影などで短時間楽しむ程度であれば問題ありません。
うさぎ用の靴
うさぎは足裏に肉球がなく、被毛で地面との接地を調整しています。
そのため靴を履かせると自然な動きが妨げられ、転倒やけがのリスクが高まります。
屋外のお散歩でも靴は必要ありません。
むしろ地面の感触を失うことで強いストレスになる可能性があります。
うさぎ用の靴下
靴下も基本的には不要です。
うさぎの爪や足裏の通気性を妨げ、蒸れによる皮膚トラブルの原因になることがあります。
カーペットでの滑り防止を目的に靴下を使いたい場合でも、滑り止めマットを敷く方が安全で快適です。
なおうさぎの足ダンの防音対策として靴下を履かせるという考え方もあるようですがこちらも注意が必要です。

靴下で足ダン対策はできるのか?
- 一時的に音を軽減する可能性はある
うさぎの足裏に布があることで、床を叩く音が少し柔らかく聞こえることは考えられます。 - しかし実用性は低い
うさぎは足裏で体重を支えており、靴下を履かせると滑りやすくなったり、歩行が不自然になってしまいます。
転倒や関節への負担につながるリスクの方が大きいです。 - 根本解決にならない
足ダンは「不安・驚き・警戒」などうさぎの感情表現なので、靴下を履かせて音を消してもストレスの原因は残ったままです。
むしろ靴下自体が新たなストレスになることもあります。
おすすめの対策
- ケージ下や床に防音マットや厚めのラグを敷く
- 足ダンの原因(物音・環境変化・寂しさなど)を探してストレス要因を減らす
うさぎ用のオムツは必要?

うさぎ用のオムツも市販されていますが、基本的には日常的に使うものではありません。
うさぎはトイレ以外で粗相をするようになった等の理由でおむつを履かせることがあります。

健康なうさぎには不要
うさぎは本来とてもきれい好きで、トイレのしつけもしやすい動物です。
ケージやサークル内にトイレを設置すれば、ほとんどのうさぎはそこに排泄するようになります。
健康なうさぎにオムツを使う必要はありません。
オムツが役立つケース
- 高齢や病気でトイレまで行けない場合
- 排泄コントロールができない障害を持っている場合
- 介護が必要な状態で一時的に清潔を保つ目的
このような特殊な状況ではオムツが役立つこともあります。
ただし長時間つけっぱなしにすると蒸れや皮膚炎の原因になるため、こまめな交換と通気性の確保が不可欠です。
飼い主側の「便利さ」だけで選ばない
「部屋を汚されたくないから」という理由でオムツを使うのは、うさぎにとって強いストレスとなる場合があります。
あくまで健康や介護のサポートとして、必要に応じて獣医師と相談のうえで使用するのが望ましいでしょう。
うさぎに服はかいそう?【まとめ】
うさぎに服を着せる必要は基本的にありません。
体温調節や毛繕いを妨げるため、日常的に着せるのはかわいそうです。
写真撮影やイベントで一時的に試す程度なら、うさんぽ用のハーネスや小物で工夫するのがおすすめです。
大切なのは、うさぎの負担を最小限にしながら飼い主も楽しむことです。