
うさぎが膝や背中に乗ってくる姿はとても愛らしく、飼い主にとって大きな喜びです。
しかしその行動には複数の意味があり、時には注意すべきサインでもあります。
本記事では、うさぎが飼い主に乗ってくる理由や気持ち、そして安全に接するための対処法を解説します。
うさぎが膝やお腹に乗ってくる理由とは?

遊んで欲しいから
うさぎを部屋で離していると、膝やお腹にぴょんと飛び乗ってくる事があります。
うさぎは警戒している相手には近付いてこないので、そんなうさぎが乗っかってくるなんて、飼い主としてはとても嬉しいですよね。
うさぎが乗っかってきた時は、構って欲しい撫でて欲しい場合が多いので、優しく撫でてあげましょう。
ただ、顔などに乗られると、うさぎの爪をちゃんと切っていたとしても、痛いですよね。
筆者の家のうさぎは、寝転がっている子供の顔に飛び乗り子供が痛がって泣いてしまった事がありました。
うさぎを放している際に乗られたくない場合は、隙を見せないようにしましょう。
後述するようにうさぎが飼い主や家族より立場が上だと思って行動している場合もありますので、注意が必要です。
マウント
うさぎは野生では集団で生活している動物です。
そして、集団の中で順位付けをしています。
自分より格下と見ている相手に対しては優位性をアピールするためにマウンティングします。
前述したように子供の顔に飛び乗ってくる、サークル内などうさぎのテリトリー内で飛び乗ってくる場合は、もしかしたらマウンティングをしている可能性があります。
うさぎの様子を見て、興奮している様子だったり、上に乗ってくるだけでなく、服や身体を噛んでくるような攻撃的な態度が見られた場合は、まずうさぎをケージやサークル内に戻しましょう。
飼い主より、うさぎが優位になってしまうと、うさぎと飼い主にとって良い関係を築く事が難しくなってしまいます。
そのような行動が見られたら、すぐにケージに戻し、飼い主のペースでうさぎを飼育できるようにしましょう。
ここで注意しなければならない事は、飼い主の方が立場が上だという事を分からせるために、うさぎを怒ってはいけません。
うさぎにとっては恐怖でしかなく、ストレスから体調を壊してしまう恐れがあります。
飼い主や家族に対してマウンティング行動が見られたら、うさぎと距離を取るという事を意識してみてください。
高い場所に飛び乗りたいから
筆者が屈んで作業している時に、うさぎが背中に飛び乗ってくることがあります。
様子を見ていると、背中からさらに高い場所に飛び乗るために周りを伺っていました。
うさぎは、本能として高い場所に登る事が好きです。
しかし、転落の危険があるので、うさぎが背中や肩に飛び乗ってきた場合は静かに下に下ろすようにしましょう。
うさぎが膝や身体に乗ってくる時の注意点と対処法

爪や体重による思わぬケガに注意
うさぎの爪は小さくても鋭く、膝や胸に飛び乗ってきた時に皮膚をひっかいてしまうことがあります。
特に小さな子供の顔や首回りに飛び乗ると、思わぬケガにつながることもあるため注意が必要です。
普段から爪切りをこまめに行い、必要に応じて膝掛けやブランケットをかけて防ぐようにすると安心です。
ストレスや恐怖心を与えない距離感
うさぎが乗ってきたからといって、すぐに抱っこしようとしたり強引に撫でたりすると、嫌がって離れてしまう場合があります。
うさぎは自分の意思で近づいてきた時に安心感を得やすいため、そっと受け入れる姿勢が大切です。
乗ってきた後は数秒だけ撫でて、嫌がったらすぐに解放してあげるなど、適度な距離感を意識すると良いでしょう。
乗ってほしくない時の工夫
食事中や作業中など「今は膝に乗ってきてほしくない」という場面もあります。
その場合は、クッションや低い台を置いて“代わりの居場所”を作ってあげましょう。
飼い主の身体に直接乗るよりも、近くの安心できる場所に座るようになります。
また、乗ってきた時に無理に払いのけるのではなく、抱き上げて静かに床へ戻すことで、うさぎに不信感を与えずに済みます。
うさぎが他のうさぎに乗る理由とは?

うさぎ同士で乗り合う行動は、必ずしも繁殖目的だけではありません。
マウンティング
最も一般的な理由は「マウンティング」と呼ばれる順位付けの行動です。
野生のうさぎは群れで生活しており、上下関係を明確にすることで集団の秩序を保っています。
飼育下でもその本能は残っているため、オス同士やメス同士であっても、乗ることで「自分の方が優位だ」と示すのです。
交尾
もちろん、繁殖可能なオスとメスを一緒にしている場合は、発情期の行動として実際に交尾を目的に乗ることもあります。
特にオスは発情期になると頻繁にマウンティングを試みるため、望まない繁殖を避けたい場合は必ずオスメスを分けて飼育しましょう。
ストレス
また、ストレスや退屈が原因で乗る場合もあります。
遊びや刺激が不足していると、同居うさぎに対して過度にマウンティングを行い、時にはケンカに発展してしまうこともあります。
おもちゃを与えたり、部屋んぽの時間を増やしてストレスを発散させることが有効です。
うさぎが他のうさぎに乗る行動は自然なものですが、相手が嫌がっているのにしつこく繰り返す場合は、ケージを分けたり様子を見ながら接触時間を調整することが大切です。
そうすることで、お互いにストレスの少ない関係を築けます。
うさぎが乗ってくるのはなぜ?【まとめ】
うさぎが膝や身体に乗ってくる行動は、多くの場合スキンシップや信頼の証ですが、優位性の主張や高所への移動目的であることもあります。
状況を観察し、うさぎにとっても飼い主にとっても安心できる接し方を心がけましょう。
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