
セキセイインコの胸がふくらんで見えると「病気では?」と心配になりますよね。
羽毛の膨らみとの違いや、呼吸・体重の変化から見分ける方法、そして代表的な病気や応急の対処法を紹介します。
この記事を読むことで、愛鳥の体調変化に早めに気づき、適切に対応できるようになります。
セキセイインコの胸が膨らむ時に考えられる2つの病気

脂肪腫
セキセイインコは1日の必要な食事量を1日かけて少しずつ食べていますが、あくまでも「量」であって「カロリー」ではありません。
エサに脂質の多いものが多く含まれていると、人と同じように太りすぎとなってしまい、脂肪の塊が腫瘍となってしまいます。
カナリアシードやひまわりの種には多くの脂質が含まれていますので、与えすぎには気を付けてください。
脂質の多いものはセキセイインコの好物でもあることが多いので、私は通常のエサにはこれらのものを与えずにおやつとしてエサとは別に与えていました。

適切なエサを食べていても、運動不足により脂肪種が出来ることもあります。
放鳥の時間を長くするか、ゲージを広くしてあげて対策をすると良いでしょう。
また、甲状腺の病気や肝臓の病気が隠れている場合もあります。
目に見て胸が膨らむのを確認出来ることもありますが、見て気づきにくいこともあります。
手乗りのセキセイインコでしたら触ってわかりますが、そうではない場合日頃からよく観察してあげてください。
食滞(しょくたい)、そのう炎
セキセイインコの体は人と違っていて、食べたものを消化する前に食物を貯めておく袋のようなものがあります。
ヒナのうちから育てている人でしたら、さし餌をした後に胸の当たりが膨らみ、エサのプチプチしたものが透けて見えるのがわかると思います。
その食べ物を貯めておく場所を「そのう」と言いますが、なんらかの理由でそのうの機能が下がると、食べたものがそのうにたまりカビや細菌が発生し、そのう炎を起こしてしまいます。
食滞の場合飼い主の出来る対処法に、スポイトでぬるま湯を少量飲ませて人の指でマッサージをしてあげるというものがあります。
ですが、経験の少ない方はやらない方がいいです。
力加減によってそのうを強く押し付けてしまう可能性があります。
反対に何の効果もなくセキセイインコにストレスと負担をかけるだけになってしまうことにもなりかねません。
セキセイインコの胸が膨らむのを発見した時真っ先にやること

保温
何を置いてもまずは保温してください。
プラケースに移してプラケース内の温度を30℃程に保ってください。
胸の膨らみだけではなく、体調不良の時全てに出来ることですので、普段からプラケースと保温器具を用意しておくと良いですね。
鳥専門の病院へ行く
セキセイインコは体調を崩してから短時間で落鳥してしまうこともあります。
なるべく早く保温状態を保ちながら、獣医師にかかってくださいね。
緊急時のためにセキセイインコを診察してくれる病院を探しておくことを強くオススメします。
セキセイインコの胸の膨らみを見分ける観察ポイント

羽毛のふくらみとの違いを知る
セキセイインコは寒さや眠気、リラックス時に羽毛を膨らませることがあります。
これは胸そのものが大きくなっているわけではなく、羽根の空気を含んだふくらみです。
胸骨のあたりにしっかり触れるかどうかを確認すると、羽毛の膨らみか胸の異常かを見分けやすくなります。
呼吸の様子を観察する
胸の膨らみと同時に、呼吸が荒い、口を開けて息をしている、しきりに首を上下させているといった行動が見られる場合は要注意です。
呼吸器やそのうのトラブルである可能性が高く、早急な対応が必要となります。
体重と食欲のチェック
胸のふくらみが病気によるものか判断するには、体重の増減や食欲の有無を確認することが重要です。
食欲が落ちている、糞の状態がおかしい、急に体重が減っているといったサインがあれば、胸の膨らみと合わせて病気を疑う材料となります。
異常のない膨らみ

私の家のセキセイインコの話ですが、突然胸が膨らむのを確認したことがあります。
他のセキセイインコが家にいたため、すでに色々な情報を持っていたので、大変慌てました。
すぐに膨らみはなくなったのですが、3回目に確認した時に病院へ連れて行きました。
診察の結果「異常なし」だったのですが、体が倍ほどにも膨らむのを不思議に思っていました。
よくよく観察すると、大きな声でお喋りする時に膨らむのです。
人と同じように大声を出す時に息を大きく吸い込むのか?真実はわからないのですが、7羽飼っているうちその子だけが見せる行動でした。
と、そんなこともあるので、普段の様子をよく観察しておくことはとても大切ですね。
セキセイインコの胸が膨らむのは病気?【まとめ】
セキセイインコの胸の膨らみは、羽毛のふくらみなのか病気のサインなのかを観察で見極めることが大切です。
少しでも異常が疑われたら、自己判断せず保温をしてすぐに病院へ。
普段から体重測定や行動観察を習慣にすることで、愛鳥の健康を守りやすくなります。