
トイプードルは「頭がいい」と評判の犬種です。
芸や言葉を覚えるのが早く、飼い主の表情もよく読み取ります。
しかし、賢いからこそ自己判断が多く、しつけを間違えると“わがまま”になってしまうことも。
この記事では、トイプードルの知能の高さを活かしながら、楽しくしつけを進めるポイントをわかりやすく紹介します。
トイプードルは頭いい?

トイプードルは知能指数が高く、犬種の中でもボーダーコリーに次ぐ賢さを持ち、人間の言葉を250語以上覚えられるといわれています。
もともとは水猟犬として活躍していた歴史があり、人間の指示を理解して行動する能力が求められていたため、その名残で高い知性を持つようになったと考えられています。
我が家のトイプードルも、繰り返し教えるとすぐ言葉を覚え、芸も楽しそうにこなします。
ただし、頭がいい分、主従関係が曖昧だと「自分が上」と勘違いすることもあるため、しつけは一貫して行うことが大切です。
トイプードルの中でも特にブラックは知能が高いといわれています。
記憶力がよく、芸やルールを覚えるのが早い傾向があります。
見た目は全身真っ黒で、目や鼻、爪まで黒色。加齢で少し退色しますが、落ち着いた印象が魅力です。
初めてトイプードルを飼う方にもおすすめのカラーです。
トイプードルの頭の良さを活かす育て方
トイプードルが頭いいことは間違いありませんが、その賢さをどう活かすかで、性格やしつけの仕上がりに大きな差が出ます。
ここでは、賢い犬種だからこそ意識したい育て方のコツを紹介します。
トイプードルは学習スピードが早い

トイプードルは記憶力・観察力ともに優れているため、一度見た行動をすぐ真似したり、飼い主の反応を観察して「これをしたら褒められる」と理解します。
ただし、その学習スピードの速さが“悪い習慣”にも働くことがあります。
たとえば、吠えるとおやつをもらえた経験があると、「吠えればもらえる」と覚えてしまうのです。
そのため、しつけでは一貫性が大切。家族全員が同じルールで接することで、混乱せずに良い行動を覚えてくれます。
コミュニケーションで賢さを伸ばす

トイプードルは飼い主との信頼関係が深まるほど言葉を理解します。
「おすわり」「待て」といった基本指示だけでなく、「お散歩行く?」「お風呂入ろうね」などの会話も、感情や語調から理解していることが多いです。
日常の中でたくさん話しかけ、褒めるときのトーンを統一することが、トイプードルの知能をより引き出すポイントになります。
また、知育トイ(中におやつを隠すおもちゃ)を使うと、集中力を高めながら遊べるのでおすすめです。
賢いからこそ“退屈”がストレスに

トイプードルは頭がいい反面、刺激が少ない生活を続けるとストレスが溜まりやすい犬種です。
お留守番が長すぎると、噛み癖・吠え癖・いたずらなどの行動に出ることもあります。
知能の高い犬には「退屈しない環境」が必要。
- 散歩ルートを定期的に変える
- 週に数回、短時間でもトリック練習をする
- 新しいおもちゃをローテーションする
こうした小さな変化がトイプードルの頭脳を刺激し、問題行動の予防にもつながります。
トイプードルの毛色と性格

トイプードルはどの色も頭が良いですが、毛色によって少しずつ性格の傾向が異なります。
人気カラーランキングは、1位レッド、2位アプリコット、3位シルバー、4位ブラック、5位ホワイトです。
レッド
明るく活発で人懐っこい性格。やんちゃな面もありますが、甘え上手で表情豊か。
テディベアカットがよく似合います。
アプリコット
柔らかなオレンジ色が特徴で、明るく穏やか。
ただし臆病な面もあり、優しく接することで安心します。
シルバー
子犬の頃は黒く、成長とともにシルバーに変化。
繊細で神経質な性格ですが、独立心が強く落ち着いた印象です。
ホワイト
穏やかで愛情深く、飼い主への忠誠心が高いタイプ。
おっとりしていて甘えん坊、家族向きの性格です。
トイプードルの賢さを活かすしつけのコツ
トイプードルは頭が良い分、正しいしつけをすれば驚くほど早く学習します。
反対に、間違った対応を繰り返すと「この人は甘い」と見抜いて行動をコントロールしようとすることも。
ここでは、賢いトイプードルの知能を上手に伸ばすポイントを紹介します。
覚えが早いからこそ一貫性が大事
トイプードルは人間の言葉や動作をよく観察し、褒められた経験をすぐに覚えます。だからこそ、家族で指示や態度を統一することが大切です。
たとえば、ある人は「ダメ」と叱り、別の人は許してしまうと、犬は混乱し、何が正しい行動なのかを理解できなくなります。
ルールを一貫して守ることで、トイプードルは安心して行動し、良い習慣を早く身につけられます。
褒めるタイミングが知能を伸ばす
賢い犬ほど、褒められるタイミングを学習しています。
「できた瞬間」に短く褒めると、「この行動が正しい」と正確に覚えます。
反対に、時間を置いてから褒めると何を評価されたのか分からず、効果が薄れます。
特にトイプードルは飼い主の表情や声のトーンに敏感なので、笑顔で褒めることが何よりのごほうびになります。
退屈がストレスに変わることも
トイプードルは知的好奇心が強いため、刺激の少ない環境ではストレスが溜まりやすくなります。
留守番が長く続くと、噛み癖や吠え癖などの問題行動につながることもあるので注意しましょう。
散歩コースを変えたり、知育トイで遊ばせたり、芸の練習を取り入れることで頭の刺激になり、心身ともに満たされます。
トイプードルのしつけ方法
トイプードルは知能が高く学習能力に優れた犬種です。
正しい方法でしつけを行えば、覚えが早く失敗も少ないでしょう。
ここでは日常生活で特に重要なしつけポイントを紹介します。
トイレ

トイプードルは清潔好きな犬が多く、トイレの場所さえ覚えれば失敗はほとんどありません。
成功したときはすぐに褒めてあげることがコツ。
叱るのではなく、正しい行動を取った瞬間に褒めて「ここがトイレ」と理解させます。
最初の数日はサークル内にトイレシートを敷き、範囲を限定して教えると覚えが早いです。
噛み癖

トイプードルは知的好奇心が強いため、退屈すると噛んでしまうことがあります。
家具やスリッパを噛むようなら、噛んで良いおもちゃを与え、正しい対象を覚えさせましょう。
興奮して噛む場合は、静かに距離を置き、落ち着いたら褒める。強く叱るよりも、無視するほうが効果的です。
無駄吠え

音や人の動きに敏感な性格から、無駄吠えをしやすい面もあります。
吠えたときに構うと「吠えれば反応してくれる」と覚えるため、まずは無視を徹底。
静かにできた瞬間に褒めることで、「静かにしている=良いこと」と理解させます。
外の刺激に慣らす社会化トレーニングも有効です。
甘噛み

子犬期は歯の生え変わりで口を使いたがる時期。痛くない程度の甘噛みは自然な行動ですが、放置すると本気噛みに発展します。
噛まれたら「痛い」と短く言って手を引き、遊びを中断します。
繰り返すことで「噛むと楽しい時間が終わる」と学び、徐々に噛まなくなります。
飛びつき

嬉しいとジャンプして飛びつくのは愛情表現ですが、習慣化すると危険です。
帰宅時に興奮しても目を合わせず、落ち着いたタイミングで撫でて褒めます。
「待て」を組み合わせるとより効果的です。
おすわり

「おすわり」はすべてのしつけの基本。
トイプードルは指示の意味を理解するのが早いので、手の合図と声を同時に使って教えましょう。
腰を軽く押さえながら「おすわり」と言い、できたらすぐにおやつを与える。これを繰り返すことで自然に覚えます。
トイプードルが頭いいのは本当?【まとめ】
トイプードルは学習能力が高く、正しいしつけをすれば理想のパートナーに育ちます。
「頭がいい=しつけが楽」ではなく、「賢さを伸ばす接し方」が大切。
褒めて育てる習慣を続けることで、信頼関係が深まり、より賢く穏やかなトイプードルに成長してくれます。