
アロワナは、その優雅な泳ぎと龍のような姿から「龍魚」と呼ばれる高級観賞魚です。
種類や個体によって価格差が大きく、中にはプラチナアロワナのように数千万円で取引されるものも存在します。
中でも最高額4,000万円という記録は、アクアリウム界でも伝説的な数字です。
今回は、アロワナの種類別相場から、プラチナアロワナの価格が高騰する理由、プラチナタイプとの違いまで詳しく解説します。
アロワナの値段最高価格は4,000万円
アロワナには世界各地に複数の種類が存在し、それぞれ外見や価格帯が大きく異なります。
代表的なのは次の3種類です。
アジアアロワナ(Asian Arowana)

マレーシアやインドネシアなど東南アジア原産。
紅龍や過背金龍など色彩豊かなバリエーションがあり、CITES附属書Iに登録された絶滅危惧種です。
価格は数万円から数百万円以上にのぼります。

シルバーアロワナ(Silver Arowana)

南米アマゾン原産。細長い銀色の体が特徴で、最も入手しやすい種類です。
価格は数千円〜数万円と手頃で、初心者にも人気です。
ブラックアロワナ(Black Arowana)
幼魚は黒い体色に白いバンド模様が入り、成長とともに銀色へと変化します。
シルバーよりやや高額で、幼魚は5千円前後から、成魚は数万円以上です。
プラチナアロワナとは?
プラチナアロワナは、固定された品種ではなく、アジアアロワナやシルバーアロワナなどから突然変異で誕生する色彩異常個体です。
体色は真っ白で、赤い目を持つアルビノとは異なり、目の色は通常通り。
プラチナ同士を交配してもほとんどの子は通常色になるため、安定繁殖ができない超希少個体として世界中のコレクターが注目しています。
最高額4,000万円のプラチナアロワナ
過去には、マレーシアの公認ファームで誕生したアジアアロワナ由来のプラチナ個体が、国際オークションで取引され、約4,000万円という最高価格を記録しました。
この高額取引の背景には、
- CITES規制下で合法的な証明書付き個体であること
- 自然発生率が数万匹に1匹と極めて低いこと
- 幼魚期の生存率が著しく低く、成魚まで育つケースがほぼ皆無なこと
- 世界の富裕層によるコレクション需要
といった要因が重なっています。
プラチナアロワナは流通すること自体が稀で、市場に出れば入札合戦となり、高額化しやすい特性を持っています。
プラチナアロワナ価格の決まり方
プラチナアロワナのような超高額個体は、通常の熱帯魚のように店頭価格が決まっているわけではありません。
多くの場合、オークション形式(競り)で価格が決定します。
特にマレーシアやシンガポールのCITES認可ファームで誕生した個体は、世界中の富裕層コレクターやショップバイヤーが入札に参加する公開オークション、または招待制のクローズドオークションに出品されます。
最高価格4,000万円を記録したプラチナアロワナも、この入札形式で複数のバイヤーが競い合った結果です。
こうした希少個体は、市場に出るたびに入札によって価格が跳ね上がる傾向があります。
プラチナとプラチナタイプの違いとは?

調べてみると、本物のプラチナアロワナとは別に、「プラチナタイプ」と呼ばれる白っぽい個体が存在します。
プラチナタイプは遺伝的な突然変異ではなく、飼育環境の影響で白く見える個体のことを指します。
特に幼魚期から4面が白い水槽など明るい環境で長期間育てると、周囲に体色が順応し、全体的に白っぽくなります。これは魚類が持つ保護色反応(環境適応による色変化)であり、擬態ではありません。
ただし、この白さは成長しても維持される場合もあれば、環境や成長によって元の色(シルバーや金色、緑色など)が再び現れる場合も多いです。
そのため、プラチナアロワナだと思って購入した個体が、成長とともに色が変わってしまうことも珍しくありません。
特に高額で取引される本物のプラチナアロワナと混同されやすいため、悪質な販売者がプラチナタイプをプラチナと偽って販売するケースも報告されています。
購入する際は、信頼できるショップや繁殖証明書付きの個体であることを確認することが重要です。
アロワナの平均相場や種類

アロワナは幼魚だと値段が安く、成魚になると値段もあがります。
平均相場を調べましたが、種類も多く種類ごとによって違い、販売元も様々で具体的な数字は見つけることが出来ませんでした。
一般的に入手できるアロワナを金額と一緒に紹介します。
いきなり高価なアロワナを飼育するのが怖い方、まずは1番安価な「シルバーアロワナ」で練習してみてはいかがでしょうか。
幼魚ならば2,000円前後、成魚でも5,000円前後で販売されています。
次に高額なのは「ブラックアロワナ」
体型はシルバーアロワナに似ていますが、最大サイズは60センチ程度でシルバーアロワナよりは小さめです。
幼魚の価格は5,000円前後で安価な方がですが、飼育はシルバーアロワナよりも難しいです。
成魚の場合は飼育は楽になりますが、価格が2万円前後します。
アロワナの飼育に慣れて、かっこいいこだわりのアロワナを育てたい方は「アジアアロワナ」です。
アジアアロワナは種類、体色やヒレ、鱗の付き方によって値段が跳ね上がります。
幼魚でも2万円前後、20センチを超えた個体だと5万円以上。
成魚は様々な値段で販売されています。
アジアアロワナの種類を値段の安い順から紹介します。
【グリーンアロワナ(青龍)】
体色はシルバーからグリーン、流通量が多く比較的安価。
価格は2万円前後。
【バンジャール(黄龍)】
シルバーからイエロー、価格は青龍の次に安価で、2万円から3万円程度。
【スマトラゴールデン(紅尾金龍)】
体色が金色ですが、全て金色になるわけではなく、ヒレの先が赤く背中が黒くなることが特徴。
こちらも値段は安価で、25,000円~35,000円程度。
【紅龍】
全身が真っ赤に成長するアジアアロワナの一種。とても人気が高いのですが、生息地が限られていて、流通量の少なさから数十万で取引されています。
【マレーシアゴールデン(過背金龍)】
全身が金色になるアロワナ。よくドラマなどで金持ちが飼育していることが多いのもこの種類ですね。
流通量が少なくこちらは数百万円するものも存在します。
値段は希少性で決まります。
最初に紹介したプラチナアロワナは出生率がものすごく低い上に、幼魚の生存率も低いという驚異の確率の低さから超高額になりました。
他にもワイルド(自然のもの)、アルビノなど珍しい個体だと値段が高くなります。
アロワナはなぜ高い?

他の魚と違いアロワナがとびぬけて高額な理由は「縁起が良い魚」と言われ、コレクション要素も高い為、と言われています。
昔からアロワナは高級なイメージで金持ちの象徴と言う印象がありますよね。
その位お金をかけても惜しくないというのがアロワナなのでしょう。
もちろん安価なアロワナもいます。アロワナも種類で金額が違うのは流通量の多さで変わります。
先ほど紹介した紅龍・過背金龍などは生息地が限られていて、流通が少ないです。
加えてアジアアロワナ自体が絶滅危惧種に指定されています。つまり数が少ないです。
そのことから高額になっていくのです。

アロワナの値段最高はいくら?【まとめ】
アロワナは種類や個体によって価格が大きく変わり、特にプラチナアロワナは希少性から数千万円で取引されることもあります。
最高額4,000万円の事例は、アジアアロワナ由来の突然変異個体という特別な条件が重なった結果でした。
プラチナタイプのように見た目が白くても本物とは異なるケースもあるため、購入時は信頼できるショップや証明書の確認が欠かせません。
アロワナの魅力は価格だけでなく、その優美な姿や希少性にもあります。
しっかり知識を持って、自分に合った一匹を選びましょう。