体長1メートル以上にもなる大型の観賞魚アロワナ。
大掛かりな設備と費用が掛かりますが、多くのアクアリストは一度アロワナを飼育してみたいと思ったことも多いと思います。

そんなアロワナを飼育している、これから飼育を考えている方は多くの観賞魚の病気も経験していますよね。
もちろんアロワナも怪我や病気をします。
今回はアロワナの塩浴について、期間や餌、怪我や病気の時の治療について紹介します。
アロワナの塩浴とは
塩浴とは水槽に塩を入れ、塩水でアロワナを飼育するとアロワナの体力回復や免疫力アップ、軽度の病気の場合治療にもなります。
なぜ塩を入れると良いのかというと、人間にも魚にも生き物には塩分があります。
水は塩分の高い方に移動する性質があり、通常の飼育環境ではアロワナの体に常に水が移動。
アロワナの体内に入った不要な水分は尿などとして排出されます。
アロワナを含む魚は常に体内の水分調整を行っているようです。
この塩分に対して水が移動する現象は「浸透圧」と呼ばれます。
塩浴は魚の体内と同じ塩分濃度の水を用意することでこの浸透圧を下げ、魚の水分調整に使う体力を温存、体力回復などに効果があると言われています。
この他にも塩に含まれるミネラル補給にもなり、アロワナの調子を整える効果があるようです。
アロワナの塩浴方法
用意するもの
・ヒーター
・エアレーション
ヒーターは33℃程度に設定、フィルターは使用しません。
塩浴時には外しておきましょう。
アロワナの水槽に1リットルに対し5グラムの塩を溶かし入れます。
水槽サイズから水量を計算して入れます。
その時に一気に塩を入れてしまうとアロワナが弱る原因になりますので、アロワナの様子を見ながら5時間程度かけてゆっくり塩水にしていきましょう。
アロワナの塩浴期間はおよそ1週間、回復が見られないようならばもう1週間延長しましょう。
その後回復しなければ薬浴に切り替える、回復後は2日程度、時間をかけてゆっくりと水を戻します。
この時にもいきなり真水に戻すと急激な水質変化に耐えられずアロワナが死んでしまいます。
アロワナの塩浴時の餌は不要、2週間程度ならば食べなくても生きていけます。
もし与える場合は毎日ではなく、水換えのタイミングで与えると水が汚れなくて良いかな、と思います。
塩浴中はフィルターが使用できませんので、水質悪化を防ぐために断食させ、3日に一度程度水を換えてあげましょう。
アロワナの塩浴に怪我や病気は有効?
アロワナの塩浴は体力回復のみならず、怪我や病気にも有効です。
怪我や病気が軽度ならば充分塩浴で治療することが出来ます。
そうでない場合は手術や薬浴などで治療ですが、そうならないように日々アロワナを観察しましょう。
特にアロワナは薬に弱い魚と言われ、治療の為の薬も規定量の半分で死んでしまうようです。
その為安易な薬浴はおすすめされていません。(薬の使用が悪いわけではありません。もちろん塩浴で治療できない場合は薬浴で治療している方が多いです。)
常に塩浴させた方が良いの?
体調不良の場合は塩浴が効果的ですが、日々の飼育ではお勧めできません。
体内の水分調節機能が塩水に慣れて、機能しなくなります。
フィルターによるろ過機能も期待できませんので、水換えも大変になります。
常時アロワナを塩浴させるのはあまり良くないようですね。
アロワナの塩浴について【まとめ】
アロワナの塩浴について、期間や餌、病気や怪我について紹介しました。
アロワナの塩浴は時間がかかりますが、方法は簡単です。
アロワナの調子が悪いな、と感じたら是非塩浴してみてください。
体調不良に一番効果的なことが早期発見・早期治療と言われています。
アロワナも同じで、早く治療してあげれば治りも早く、元気になりますよ。