
水槽に張りついてコケを食べる姿が人気のオトシンクルス。
「オトシンクルスは餌がいらない」と聞くことがありますが、実はこの情報を鵜呑みにして失敗する飼育者も少なくありません。
この記事では、餌が本当に不要な条件や与えるべき場合の判断方法、餌の種類や頻度、餌不足によるトラブル回避のコツまで詳しく紹介します。
オトシンクルスの餌はいらないって本当?

オトシンクルスの餌はいらないって本当でしょうか。
実はこれは、水槽のコケの状態により異なります。
水槽内にコケや植物性バクテリアが豊富にあればオトシンクルスに餌はいらないです。
オトシンクルスは雑食性で何でも食べますが、植物性を主食としているようで、水槽内にある茶ゴケや藻などを好んで食べます。
逆に水槽が安定しコケなどが十分に生えていなければ、オトシンクルスに餌を与えなければいけません。
オトシンクルスは雑食性で人口餌もなんでも食べますが、餌に気づかないことが多いです。
餌付けは難しくオトシンクルスの餓死が多い理由は、餌に気づかなくて食べられない、ということでした。
水槽内にコケが生えているが量が足りているのかわからない、そんな時はガラス面に貼りついているオトシンクルスのお腹を見てみましょう。
餌が不足しているオトシンクルスのお腹はへこんでいます。
日々オトシンクルスのお腹を見て、へこんでいないのか確認をしましょう。
オトシンクルスを餓死させてしまうリスクあり

実際に「餌はいらない」と聞いて、何も与えずに放置してしまい、数週間で痩せたり餓死してしまうケースは少なくありません。
特に新しく立ち上げたばかりの水槽や、こまめに掃除をしている水槽では、コケや微生物の量が安定していない場合が多いです。
また、混泳している魚がいる場合は餌の取り合いが起き、オトシンクルスだけが餌を取れずに弱ってしまうこともあります。
このため「餌はいらない」という言葉をそのまま信じず、定期的にお腹のふくらみや体色、動きの活発さを観察することが大切です。
お腹がへこんでいる、動きが鈍くなっているなどの変化があれば、人工餌や野菜などを補助的に与えて、健康を維持しましょう。
オトシンクルスの餌の与え方

オトシンクルスは口が下についているので、浮遊性の餌は避け沈下性の餌を与えます。
オトシンクルス用の練り餌でも良いですし、プレコやコリドラス用のタブレットでも良いです。
やわらかく茹でたほうれん草なども良く食べると言われています。
頻度は朝と夜の2回、量は5分で食べきれる量を目安に与えます。
食べ残しは水質の悪化につながりますので、5分経ったら食べ残しを取り除きましょう。
餌の種類によって与え方は違います。
オトシンクルス用の練り餌はガラス面や流木など、オトシンクルスが好きな場所に塗っておくと食べてくれます。
タブレット状の餌を与える場合は割って与えましょう。
タブレット状の餌の場合、最初はオトシンクルスが気づいてくれません。
そのまま気づかず死んでしまうことも多いので、最初は水質悪化を気にせず数時間おいておきましょう。
オトシンクルスは夜に活発になるので、寝る前にタブレットを入れておくといつの間にか食べてくれるようになります。
なるべくオトシンクルスに餌を気づいてもらうには朝と夜決まった時間に決まった場所に置いておくということが大切です。
どうしても食べない場合は餓死を回避するために、茹でたほうれん草や餌を変えてみましょう。
野菜を与える場合は魚用に作られた餌と違い、かなり水を汚します。
食べても食べなくても食べ残しは1時間後には取り除きましょう。
人口餌は混泳している魚がいる場合は、餌の取り合いになることもあります。
きちんとオトシンクルスに餌が回っていることを確認して餌を与えましょう。
オトシンクルスの餌のおすすめ

苔の生えた水槽に張り付くオトシンクルス
オトシンクルスにはコケや微生物を発生させることがおすすめです。
人口餌のようにコストがかからず、見た目は悪くなりますが植物性でオトシンクルスが大好物なのでコケが一番かなと思います。
水槽内に水草を入れて、照明をつけておくとコケが発生しやすいですね。
流木を入れるのもおすすめです。流木には微生物が発生しますので、オトシンクルスの餌になります。
あまり水槽に水草を入れていない、照明も流木も用意していない方に簡単にコケを作る方法があったので紹介します。
用意するもの
- 水をはれる入れ物(バケツ・プラケースなんでも良い)
- 板状のもの(下敷き・アクリル板何でも良い)数枚
方法は水をはった入れ物に板を入れて日の当たる場所に放置。
それだけで板にコケが発生します。
その板を毎日1枚水槽に入れておくとオトシンクルスの餌になりますし、数枚用意すればコケを絶やす心配がありません。
オトシンクルスに餌はいらないって本当?【まとめ】
オトシンクルスの餌がいらないというのは、水槽内に十分なコケや微生物が常にある場合だけです。
新しい水槽や掃除をこまめにする環境、混泳水槽では餌不足になりやすく、餓死する失敗例も少なくありません。
日々お腹の状態や行動を観察し、必要に応じて人工餌や野菜で補助してあげましょう。
餌不要神話を過信せず、健康的に長生きできる環境を整えることが大切です。