オトシンクルスの水合わせ方法と時間目安|失敗を防ぐ安全な手順を解説

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オトシンクルスを新しく迎える際、最も重要な作業のひとつが「水合わせ」です。

導入後すぐに動かなくなったり、数日以内に突然死してしまうケースの多くは、水合わせに失敗して水質ショックを起こすことが原因です。

この記事では、オトシンクルスに適した水合わせの方法や時間の目安、失敗を防ぐためのコツを解説します。

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目次

オトシンクルスの水合わせ失敗による突然死が多い理由

オトシンクルスが、導入直後に突然死んでしまう場合、暴れるように泳ぎ回ってからぐったりして死んでしまった、というケースがほとんどです。

導入直後にこのような動きを見せた個体は、その場では落ち着いたように見えても数日後に死んでいることが多くあります。

どんな場合でも、水槽に入れた直後は落ち着かず暴れまわることはあるのですが、その直後に死んでしまう場合はかなり激しく動きます。

これは、水質の急変に耐えきれない場合に見られる症状です。

よく、pHショックなどと呼ばれる症状もこのひとつと考えることができます。

この場合、残念ですが助ける術はありません。

水質の急変によるショックを受けた個体に、後から何かケアをしても、手遅れになってしまう場合はほとんどです。

そのため、水質の急変によるショックを受けないように導入することが大切になります。

そこで重要なのが、水合わせです。

水合わせに失敗すると前述のような症状で死んでしまうケースもありますので、慎重に行いましょう。

オトシンクルスの水合わせの方法

カルキ抜きは必須

水合わせで使う飼育水槽の水は、必ずカルキ(塩素)が中和されている状態のものを使いましょう。

水道水を直接使用する場合は、カルキ抜きが必要です。

カルキを中和する方法には大きく2つあります。

  1. カルキ抜き剤を使う方法
    市販のカルキ抜き剤(液体や顆粒タイプ)を使えば、数分で塩素を中和できます。

    即効性があり、急いで水を用意したい場合や安定した水質を保ちたい場合に向いています。

  2. 時間放置による自然蒸散
    バケツや水槽に水道水を入れ、直射日光や室内に24時間以上放置することで塩素が自然に抜けます。

    ただし、地域や水質によっては完全に抜けきらない場合や時間がかかる場合があるため、確実性を求めるならカルキ抜き剤の併用が安心です。

どちらの方法でも、塩素が残っていないことが大前提です。特にオトシンクルスは粘膜が弱く、少量の塩素でも体調を崩すため、カルキ抜きは丁寧に行いましょう。

水合わせと水温合わせは別物

熱帯魚を水槽に入れる際に使われる、「水合わせ」という技術をご存じでしょうか。

よく、買ってきた魚を袋ごと水槽に浮かべる方法が紹介されますが、これは袋の中と水槽の水の温度を合わせる「水温合わせ」です。

水温を合わせることももちろん大切なのですが、それと同じくらい大切なのが水質を合わせることです。

買ってきた魚を自分の水槽の水に慣れさせる作業のことを、水合わせといいます。

水合わせの方法は人それぞれで、魚の種類によってやり方を変えるケースもあるのですが、ここでは私が自分でやっているやり方をご紹介します。

オトシンクルスを袋ごと小さなプラケースに移す

まず、買ってきたオトシンクルスを袋ごと小さなプラケースに移します。

私の家には100円ショップで売られている小さな透明プラスチックの虫かごがたくさんあるのでそれを使っていますが、バケツでも何でもいいでしょう。

ただし、飛び出すことがあるのでフタのようなものは乗せておいた方が安心できます。

プラケース中の水を少し捨てて飼育水槽の水を入れる

次に、計量カップを用意してプラケースの水を少し捨てます。

目安としては、最初の水量の1/5程度の水を捨てます

このとき、捨てる水は飼育水槽には入れません

そして、捨てたのと同じ量の水を飼育水槽からくみ取ってプラケースに移します。

5~10分ごとに同じ作業を繰り返す

5~10分後おきに同じ作業を繰り返し、プラケースの水がすべて飼育水槽の水と置き換わるころに、魚だけを網ですくって飼育水槽に移します。

オトシンクルスの水合わせの適切な時間は一律ではない

オトシンクルスの水合わせにかける時間は、一般的には30分〜1時間程度が目安とされています。

しかし実際には、輸送時の水質や購入先の水槽環境、そして導入先の水槽の安定度によって適切な時間が変わります。

もし購入先と自宅水槽のpH差が大きい場合(例:0.5以上の差がある場合)は、60〜90分ほどかけて少しずつ水を置き換えると安心です。

逆に、水質や温度がほぼ近い場合は30分程度でも問題ないケースが多いです。

注意点として、長時間の水合わせは酸欠や水温低下のリスクがあるため、エアレーションや室温維持にも気を配る必要があります。

水合わせは「できるだけ短く安全に」が基本ですが、急がず水質変化を最小限に抑えることがオトシンクルスの生存率を高めるポイントです。

オトシンクルスが水合わせ直後に動かないのはなぜ?

水合わせが終わって水槽に移した直後、オトシンクルスがほとんど動かず、じっとしていることがあります。

これは必ずしも異常とは限りません。

オトシンクルスは環境変化にとても敏感で、新しい環境に入った直後は警戒心から動きを止めることがあります。

数時間〜半日ほどで慣れ、ガラス面や流木に張りつきながら動き始めるケースが多いです。

しかし、呼吸が荒い・体色が極端に白くなる・横たわるような姿勢が見られる場合は、水合わせ中に水質ショックを受けている可能性があります。

この場合は残念ながら回復が難しいケースも多いため、導入前の水合わせをより慎重に行うことが重要です。

オトシンクルスの水合わせ【まとめ】

オトシンクルスは環境変化にとても敏感な魚です。導入時は水温合わせだけでなく、水質をしっかり合わせる水合わせを丁寧に行いましょう。

特にカルキ(塩素)が残っている水を使うと一気に体調を崩すため、必ずカルキ抜きされた水を使用することが基本です。

また、水合わせ後に水槽へ移した直後は、警戒心からじっと動かないこともありますが、多くは数時間〜半日ほどで落ち着きます。

呼吸が荒くなったり横たわるような異常がない限り、静かに見守ることが大切です。

正しい水合わせを行えば、健康な状態で水槽に馴染み、その後も長くコケ取りとして活躍してくれるでしょう。

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