
恐竜時代の姿を色濃く残す古代魚ポリプテルス。その中でも特に人気が高いのが「ポリプテルス・デルヘッジ」です。
灰色や緑がかった体に黒いバンド模様が入る独特の見た目は、水槽の中でも圧倒的な存在感を放ちます。
最大で30~35cmほどに成長し、迫力と飼いやすさのバランスが取れているため、ポリプテルスの中でも中級者におすすめされる種類です。
本記事では、ポリプテルス・デルヘッジの特徴や最大サイズ、セネガルスやエンドリケリーとの違い、飼育に必要な水槽環境について詳しく解説します。
ポリプテルス・デルヘッジとは?

ポリプテルス・デルヘッジ(Polypterus delhezi)は、アフリカのコンゴ川流域に生息するポリプテルス属の一種です。
灰色や緑がかった体色に、黒いバンド模様が規則的に入るのが最大の特徴で、その模様から「バンドポリプ」と呼ばれることもあります。
硬い鱗に覆われた姿は古代魚らしさを強く感じさせ、アクアリウムの中でも存在感は抜群です。
性格は比較的温和で、同種や同サイズの魚との混泳も可能ですが、口に入るサイズの小魚は捕食してしまいます。
そのため混泳を考える場合は、同じくらいの大きさ以上の魚を選ぶのが安心です。
古代魚ならではの迫力と、独特の模様の美しさを併せ持つことから、中級者を中心に高い人気を集めています。
ポリプテルス・デルヘッジの最大サイズ
ポリプテルス・デルヘッジは、ポリプテルス属の中では中型に分類される種類で、最大で30〜35cmほどに成長します。
アクアリウムで飼育した場合でもおおむねこのサイズが上限となり、エンドリケリーのように50〜60cmを超える超大型種に比べると、取り扱いやすい大きさといえます。
成長速度は比較的ゆるやかで、幼魚期は数センチから始まり、1年で15〜20cm程度、2〜3年かけて最大全長に近づくことが多いです。
水槽の大きさや餌の種類、飼育環境によって多少の差はありますが「セネガルス(小型)より大きく、エンドリケリー(大型)よりは小さい」という中間的な位置づけになります。
水槽内では30cm前後のサイズ感でも十分迫力があり、古代魚らしい重厚さを楽しめるのがデルヘッジの魅力です。
セネガルスやエンドリケリーとの違い
熱帯魚デビューです🐟
— nana (@kitani_814) January 26, 2025
ポリプテルスデルヘッジ!!
帰宅してから片目が小さい?のに気付いた😳
これも個性ってことで名前はモノクルさん🤓 pic.twitter.com/Qspkk161qR
ポリプテルスの仲間には多くの種類がありますが、デルヘッジを選ぶ際に比較対象になるのが「セネガルス」と「エンドリケリー」です。
ポリプテルスセネガルス

まず、セネガルスはポリプテルスの中でも最小クラスで、最大でも25cm前後にしかなりません。
全体的に体色は単色でシンプルな印象が強く、古代魚入門として最も人気がある種類です。
一方でデルヘッジはセネガルスよりも一回り大きく成長し、特徴的なバンド模様が入るため、水槽内での見栄えがまったく異なります。
ポリプテルスエンドリケリー

一方、エンドリケリーはポリプテルス最大級の種類で、60cm近くまで成長することもあります。
迫力では群を抜いていますが、水槽や設備の面で大掛かりな準備が必要になるため、飼育難易度は高めです。
これに対し、デルヘッジは中型サイズに収まるため、エンドリケリーほどの大きな負担がなく、それでいてセネガルス以上の迫力を楽しめる「中間的な立ち位置」にあります。
ポリプテルス・デルヘッジの飼育方法
水槽サイズとレイアウト

ポリプテルス・デルヘッジは最大で30〜35cmほどに成長するため、飼育には最低でも90cm水槽が推奨されます。
幼魚期であれば60cm水槽でも一時的には飼育可能ですが、成長に合わせて水槽を大きくする必要があり、長期飼育を考えるなら最初から90cm水槽を準備した方が安心です。
レイアウトのポイントとしては、底床は細かい砂利や大磯砂などを敷き、流木や岩で隠れ家を作ると落ち着いて生活できます。
デルヘッジは夜行性の傾向があるため、昼間は隠れ場所でじっとしていることが多く、レイアウトによってストレスを軽減できます。
また、ポリプテルスは肺呼吸とエラ呼吸の両方を行うため、強い水流は苦手です。
外部フィルターなどでろ過能力を確保しつつ、水流を和らげる工夫をしましょう。
酸素供給のためのエアレーションも加えると安心です。
水質に敏感ではないものの、アンモニアや亜硝酸の蓄積には弱いため、ろ過と定期的な水換えを徹底することが長期飼育の鍵になります。
餌と与え方のポイント
昨日からやたらお腹がぼっこりしてるしまじろう🥺
— めぐみおさむ (@megumiosamusi) August 9, 2025
なんか変なもん食べちゃった??
昨日よりも位置が下がった気もするけど…なんだろなあ🥺
#ポリプテルス #デルヘッジ
#ポリプテルスデルヘッジ pic.twitter.com/5Jl0PkHBt0
ポリプテルス・デルヘッジは肉食性が強い魚で、幼魚期から成魚までさまざまな餌を食べます。
人工飼料にも比較的慣れやすく、市販の肉食魚用ペレットを主食にできる点は飼育しやすさの大きな魅力です。
ただし、最初から人工飼料を食べない個体もいるため、導入時は冷凍赤虫やクリル、ドジョウなどの生き餌を与えて慣らすとスムーズです。
与える量は「お腹が軽く膨れる程度」を目安にし、食べ残しが水槽に残らないように注意します。
ポリプテルスは水底で餌を探す習性があるため、沈下性の餌を中心にすると食べやすくなります。
また、夜行性の傾向があるため、消灯後に餌を与えると食いつきが良くなることもあります。
偏食を防ぐためには、人工飼料・冷凍餌・生餌をバランスよくローテーションすることが大切です。食欲が落ちたときには好物の赤虫などを与えて刺激してあげると回復しやすいです。
FAQ|ポリプテルス・デルヘッジに関するよくある質問

まとめ
ポリプテルス・デルヘッジは、古代魚の魅力を存分に楽しめる人気種です。
最大で30〜35cmと中型に収まるため、セネガルスより迫力がありながら、エンドリケリーほど大きくなりすぎない点が魅力です。
灰色の体に映える黒いバンド模様は水槽内でもひときわ目立ち、観賞価値も高いといえるでしょう。
飼育には最低でも90cm水槽と安定したろ過環境が必要ですが、人工飼料にも慣れやすく、餌付けや管理のしやすさは古代魚の中でも比較的容易です。
混泳を考える場合は、口に入らないサイズの魚を選ぶことでトラブルを避けられます。
これから古代魚に挑戦したい方や、セネガルス以上の迫力を求めたい方にとって、デルヘッジはまさに最適な選択肢といえるでしょう。