
ポメラニアンのふわふわな被毛は魅力的ですが、「なんだか臭う」と感じたことはありませんか?
本記事では、ポメラニアンの臭いの原因を体・口・耳の3方向から解説し、家庭でできる簡単なケア方法を紹介します。
臭いの少ない子に育てるためのポイントを知っておきましょう。

ポメラニアンは臭い理由と対策
ポメラニアンに限らず、犬には独特の臭いがあります。
体臭

被毛の密度
ポメラニアンの体臭は、皮脂の分泌量や被毛の密度に大きく関係しています。
特にダブルコートのポメラニアンは、外側の硬い毛(オーバーコート)と内側の柔らかい毛(アンダーコート)の間に湿気や汚れがこもりやすく、放っておくと独特の体臭が強くなることがあります。
皮膚コンディションの悪化
また、体臭が強くなる原因として多いのが「皮膚のコンディションの悪化」です。
皮脂の酸化や、雑菌・マラセチア(皮膚常在菌)の繁殖によって、酸っぱいような臭いが出ることがあります。
これは皮膚炎やアレルギーの初期サインである場合もあるため、かゆみや赤みが見られるときは早めに動物病院を受診しましょう。
ケア方法
日常ケアとしては、週3〜4回のブラッシングと月1〜2回のシャンプーを目安に行うと良いです。
ブラッシングによって古い毛や皮脂を取り除き、皮膚の通気性を保つことで体臭の予防になります。
シャンプー後は必ずドライヤーで根元まで乾かすことも大切です。湿ったままの状態は雑菌の温床になりやすく、臭いの原因となります。
食生活の見直し
また、ポメラニアンの食生活も体臭に影響します。
脂質が多く酸化しやすいフードや添加物の多いおやつを与え続けると、皮脂の質が悪化して臭いやすくなる傾向があります。
良質なたんぱく質を含んだフードを選び、水分をしっかり摂れるようにしてあげましょう。

口臭

口腔内の乾燥
1つ目は「口腔内の乾燥」です。
犬の口の中は常に潤っていますが、口内の水分が不足すると唾液が粘っこくなって口臭の原因になります。
飲水の量が足りているか、室温は適切かどうか確認しましょう。
歯周病、口腔内疾患
ポメに限らず犬の口臭の原因として一番多いのがこの歯周病です。
3歳以上の犬の8割が歯周病を患っているといわれています。
歯周病では、歯垢や歯石から発生するにおいや炎症により生じる膿が腐敗臭のような口臭の原因になります。
内臓疾患
胃や腸などの消化器官、肝臓や腎臓の不調も口臭の原因になります。
酸っぱいにおいやアンモニアのようなにおい、便のにおいがある場合はかかりつけの病院に相談しましょう。
ドックフードの劣化
ドッグフードは開封すると酸化していきます。
腐敗したフードや酸化したフードを食べるといつもと違った口臭になります。
ドッグフードの管理には気を付けましょう。
口臭の対策
ポメラニアンの口臭対策には、歯垢をためない日常ケアが欠かせません。
歯石になる前に汚れを落とすことが一番の予防です。歯石ができてしまうと全身麻酔による処置が必要になるため、普段から自宅でケアを続けましょう。
歯ブラシが苦手な子には、歯磨きシート・ガム・デンタルおもちゃを活用するのがおすすめです。
また、ウェットタイプよりもドライフードのほうが歯垢がつきにくいため、粒の形状や硬さを意識して選ぶと効果的です。
我が家のポメラニアンも歯ブラシが苦手なので、指にはめるシートとガム、おもちゃを組み合わせてデンタルケアを続けています。
耳が臭い

ポメラニアンの耳が臭う場合、細菌やカビ(マラセチア)による炎症や感染が原因のことが多いです。
耳の毛が多く通気性が悪いため、湿気がこもりやすく雑菌が繁殖しやすい環境になります。
耳垢の量が増えたり、黒っぽい耳垢が出たり、耳を掻く・頭を振るなどの行動が見られたら、外耳炎や中耳炎の可能性があります。
放置すると炎症が進み、痛みや腫れを伴うこともあるため注意が必要です。
耳掃除は月1〜2回までを目安に、コットンやガーゼで見える範囲を優しく拭くだけにしましょう。
臭いが強い、耳が赤いといった症状があるときは、早めに動物病院で診てもらうのが安心です。
おならが臭い

ポメラニアンのおならが臭いと感じるときは、食事内容や消化不良、腸内環境の乱れが主な原因です。
特に脂質や添加物の多いドッグフードを与えている場合、腸での分解がうまくいかずガスが発生しやすくなります。
また、早食いや飲み込み癖のある子は空気も一緒に飲み込むため、おならの回数が増える傾向があります。
改善には、消化の良いフードに切り替えることが効果的です。
穀物や脂質の多いフードよりも、良質なたんぱく質と食物繊維をバランスよく含むものを選びましょう。
フードをお湯でふやかすことで消化を助ける方法もあります。
また、運動不足でも腸の動きが鈍り、ガスがたまりやすくなります。
短い散歩でも良いので、毎日軽く体を動かす習慣をつけましょう。
それでもおならが極端に臭い、または便がゆるい・食欲がないなどの症状がある場合は、腸内感染やフードアレルギーの可能性もあります。
長引く場合は早めに動物病院で相談し、原因を特定することが大切です。
ポメラニアンの体臭を防ぐ日常ケア
ブラッシングとシャンプーの頻度を見直そう

ポメラニアンは「ダブルコート」で、柔らかい下毛が湿気を含みやすい犬種です。
そのため、ブラッシング不足やシャンプーの間隔が長すぎると、皮脂や汚れが毛に残り体臭の原因になります。
ブラッシングは最低でも週3〜4回、換毛期には毎日行いましょう。
また、シャンプーは月1〜2回を目安にし、洗いすぎて皮脂を落としすぎないよう注意が必要です。
皮脂が過剰に除去されると、逆に皮膚が乾燥してフケや雑菌繁殖の原因になります。
蒸れを防ぐためにドライヤーで完全乾燥を

シャンプー後に乾かしきれていない被毛は、湿気を含んだまま雑菌が繁殖しやすくなります。
ポメラニアンの豊富な下毛は外から見るよりも乾きにくいので、ドライヤーを使って根元まで完全に乾かすことが大切です。
生乾きのまま放置すると、カビ臭や酸っぱい臭いが残ることがあります。
乾かすときは、熱風を直接当てずに温風と冷風を交互に使うことで、被毛をふんわり仕上げながら皮膚の負担を減らせます。
ケージや寝具も臭いの原因になる

「体が臭う」と思っていても、実はケージやベッドの臭いが移っている場合もあります。
特にポメラニアンは毛量が多いため、寝具にこもった臭いを吸いやすい犬種です。
ベッドカバーやマットは週1回を目安に洗濯し、天日干しでしっかり乾かしましょう。
ケージの床はおしっこやフードの食べこぼしが臭いの元になりやすいので、毎日簡単に拭き掃除する習慣をつけると清潔に保てます。

ポメラニアンの臭いは強い?【まとめ】
ポメラニアンの臭いは、毛量や皮脂、口腔ケアの不足など日常のちょっとした原因から生まれます。
毎日のブラッシングや乾かし方を工夫するだけでも、体臭は大きく変わります。
清潔な環境と定期的なケアで、愛犬との生活をより快適にしていきましょう。