
熱帯魚は昼間に泳ぎ回る姿が印象的ですが、夜になるとどう過ごしているか気になりませんか?
実は熱帯魚も「眠る」時間を持っています。
本記事では、熱帯魚の睡眠習性と夜間の照明管理についてわかりやすく解説します。
熱帯魚も寝る!照明を消した水槽を見てみると?

もし、今熱帯魚を飼っている方は、照明を消して1時間ほど経過したあとの水槽をこっそり覗いてみましょう。
できれば、部屋も薄暗くしておきたいところです。
飼っている魚の種類にもよりますが、ポピュラー種のほとんどは意外と普通に泳いでいます。
多くの魚に言えることですが、暗いからといって即座に寝ることはありません。
むしろ、昼夜関係なく活動している種のほうが多いのです。
また、眠っていてもゆっくりと泳いでいることが多く、あからさまに寝ていることはありません。
観賞魚として水槽で飼われていても、基本的には野生の魚です。
自然界ではいつ敵に襲われるかわかりません。
そのため、人間のようにはっきりしたスケジュールで何時間も眠ることはないのです。
いきなり照明を点灯すると寝ていた熱帯魚が活発に動き出す!

ちょっとかわいそうですが、普段と違うタイミングで照明を点灯してみましょう。
テトラなど遊泳力の強い種なら、普段よりも激しく泳ぐ姿が見られると思います。
急に明るくなったので驚いているのですが、よくみると色が飛んだように薄くなっている個体がいると思います。
その個体はおそらく、眠っていたはずです。
夜間に眠っているとき、体色を薄く、コントラストを下げる傾向にあるのです。
そのため、照明を点灯して数分~小一時間ほど経過すると、普段通りの色に戻っているはずです。
あまり色が変わるイメージのない種でも、かなりわかりやすく体色を変えることがあるので、一度は観察してみてください。
ただし、魚にとっては迷惑ですしストレスですから何度もやらないようにしましょう。
夜行性の熱帯魚の種もいる

ポピュラー種でも、種類によっては夜行性のものもいます。
コリドラスやプレコはその代表といえるでしょう。
飼っていると明るい水槽でも出てきて活動しますが、照明を消すとより活発に活動する姿が見られます。
特に、ワイルドのコリドラスやプレコはこの傾向が強く、明るいと全く出てこないこともあります。
最近は見かけなくなりましたが、サカサナマズも徹底した夜行性種で、どんなに長く飼っていても明るいうちは出てきません。
徐々にならせば薄明かりでも出てくるようになりますが、それ以上明るいと隠れてしまいます。
中には「眠る」魚も
どちらかといえばマイナー種かもしれませんが、ブラックゴーストという魚をご存じですか?
アクアリウムあるある✨✨✨
— ねぎちゃん@アクアリウムあるある (@Integra__dc5__) September 5, 2025
どんなに騒がしいエアーポンプもアクアリストは心地よく感じ心の癒しとなる🤣
ちなみにこのブラックゴーストは可愛すぎる〜 pic.twitter.com/7sMEasZRsn
体の下半分がぜんぶひれのような魚で、ひれの部分を波打たせて泳ぐ真っ黒の奇妙な魚です。
普通の魚のような泳ぎ方はせず、バックすることもできます。
縦に平べったい魚なのですが、眠るときは横倒しになって眠ります。
一応、物陰に隠れて眠るのですが、完全に隠れきったり、床材に潜り込むようなことはしません。
そんなことを自然界でやったら捕食されてしまうのではないかと心配になりますが、なんとも不思議な魚です。
また、熱帯魚として飼育されることは少ないのですが、タウナギという魚は眠るときにおなかを上にして、つまり仰向けになって眠ります。
【見ごろの生き物】
— 都立石神井公園 (@ParksSyakujii) September 11, 2025
サービスセンターロビーで展示しているタウナギが、大胆な寝相で昼寝していました…🐟💤❣#石神井公園 #石神井公園自然図鑑 pic.twitter.com/gupGjiIAr5
私は自分で飼うまでこの習性を知らなかったので、初めて見たときは死んでしまったのかとヒヤヒヤしたものです。
聞いたことはありませんが、南米タウナギの異名を持つシンブランクスも同じような習性があるかもしれません。
熱帯魚の睡眠と照明管理のポイント

熱帯魚が「寝る」という行動を理解するうえで大切なのが、照明の使い方です。
人間が眠るときに部屋を暗くするように、魚にとっても明暗のリズムが重要になります。
水槽の照明は消すべき?
熱帯魚にとって、常に明るい環境はストレスの原因になります。
夜間は必ず照明を消して休息時間を作りましょう。
タイマーを使えば毎日一定のリズムで照明が切り替わるため、魚にとっても自然に近いサイクルを保てます。
睡眠時間の目安
魚は人間のように数時間まとめて眠るのではなく、暗い間に短い睡眠を繰り返します。
一般的に12時間程度の明暗サイクルが理想で、昼間は活動、夜間は静かに過ごすようになります。
種類によって差はありますが、8~12時間ほど暗くしてあげれば十分です。
睡眠環境を整える工夫
魚の睡眠を妨げないためには、夜間に水槽の近くで強い光を当てたり、物音を立てたりしないことも大切です。
また、照明を急に点けたり消したりすると魚が驚いて体調を崩すことがあるため、徐々に暗くなるライトや常夜灯を利用すると安心です。
熱帯魚も寝るって本当?【まとめ】
熱帯魚は人間のように長時間眠るわけではありませんが、暗い時間を与えることで休息をとります。
飼育下でも自然に近い生活リズムを整えてあげることが大切です。
夜の照明管理を工夫して、魚にとって快適な環境をつくってあげましょう。