
メインクーンといえば、猫の中でも“世界最大級”の大きさを誇る猫種です。
ふわふわの長毛に包まれた堂々とした姿は、まさに「穏やかな巨人」と呼ばれるにふさわしい存在。
せっかく飼うなら「うちの子も大きく育ってほしい」と思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、メインクーンが大きくなる子の特徴や、体長の平均値・測り方・成長過程をわかりやすく解説します。
さらに、ギネス級の巨大猫として話題になったロシアのメインクーン「ケフィア」の実例も紹介。
どんな要素が体の大きさを左右するのか、飼育のヒントが見つかるはずです。
メインクーンの大きさとは?

大型の長毛種という印象が強いメインクーン。
「穏やかな巨人(ジェントルジャイアント)」といわれるほど、温厚でやさしい性格です。

かしこく学習能力も高いといわれています。
また、鳴き声も非常に愛らしいので一度動画などを検索して聞いてみてはいかがでしょうか。
メインクーン最大の特徴といえば、大きな体です。
成猫のメスは4~6㎏、オスは6~8㎏が平均ですが、10㎏を超えるほど大きく成長する子もいます。
体長も1mを超えることもあるようで、ギネスに登録されているメインクーンは1.23m!
ふわふわした毛並みも相まって、とても大きく感じるでしょう。
体長と平均サイズ

メインクーンは“世界最大級の猫”といわれるほど、体の長さが際立つ猫種です。
体重と並び、体長も成長のバロメーターになります。
メインクーンの平均体長と全長の違い
一般的な猫の体長(胸からお尻まで)は30〜50cmほどですが、メインクーンの体長は平均50〜80cmにも達します。
全長(鼻先からしっぽの先まで)で見ると、1mを超える個体も多く、ギネス記録のメインクーンは123cmといわれています。
しっぽも非常に長く、40cm以上ある子も珍しくありません。
長毛も相まって、実際よりもさらに大きく見えるのが特徴です。
体長の正しい測り方

猫の体長は「どこからどこまで測るか」を正しく理解しておくことが大切です。
メインクーンの場合、以下の3つの測定方法があります。
- 体長:胸の前からお尻まで
- 全長:鼻先からしっぽの先まで(伸ばした状態)
- 体高:地面から背中まで(立った状態)
家庭で測る場合は、猫がリラックスしているときに柔らかいメジャーを使用します。
しっぽまで測ると1mを超えることもあるため、2人で行うと安全です。
成長とともに変化する体長
メインクーンの体長は、生後4か月ごろから急速に伸び始めます。
1歳を過ぎるころには50cmを超える子が多く、2〜3歳を迎える頃には最長で80cm近くに達する場合もあります。
体重だけでなく、体長も「ゆっくり育つ」傾向があるため、小さく見えても焦らず見守りましょう。
成長期の体長を定期的に測ることで、健康状態や発育の目安にもなります。
体重の成長推移

メインクーンは大型猫として知られていますが、子猫のうちは他の猫とほとんど変わりません。
生後3か月までは体重・体長ともに一般的な子猫と同程度です。
本格的に差が出るのは生後4か月頃からで、この頃から急速に成長し始めます。
1歳までは特に成長スピードが速く、体格や毛並みにメインクーンらしさが出てきます。
成猫になるまでには2〜3年かかり、ゆっくりとした成長が続くのもこの猫種の特徴です。
月齢 | 体重の目安 |
---|---|
1ヶ月 | 0.5〜1kg |
2ヶ月 | 1〜1.5kg |
3ヶ月 | 1〜2kg |
4ヶ月 | 2.5〜3kg |
5ヶ月 | 3〜3.5kg |
6ヶ月 | 3.5〜4.5kg |
7ヶ月 | 4.5〜5kg |
8ヶ月 | 4.5〜5.5kg |
9ヶ月 | 5〜6kg |
10ヶ月 | 5〜6.5kg |
11ヶ月 | 5〜7kg |
12ヶ月 | 5〜7.5kg |
1年目以降〜3年 | 約8kg前後 |
- 生後3か月までは一般的な子猫と同じ大きさ。
- 4か月以降は急激に成長が進み、8か月頃には一般的な成猫サイズを超える。
- メスは6か月頃から体重増加がゆるやかに。
- 長毛は7か月頃に生えそろい、毛並みが華やかになる。
1歳を過ぎると成長スピードは落ちますが、2〜3歳ごろまでは緩やかに体格が大きくなります。
中には5歳ごろまで成長を続ける個体もおり、個体差は大きいです。
成長が平均より遅くても、健康で元気なら問題ありません。
あくまでこの表は目安としてとらえ、焦らず見守ることが大切です。
メインクーンの大きくなる子の特徴とは?

メインクーンの大きくなる子には以下のような特徴があります。
両親が大きい
体格は遺伝の影響が大きく、親猫が大きければ子猫も大きく育ちやすい傾向にあります。
ただし、遺伝の組み合わせによっては小柄に育つこともあります。
性別のちがい
オスはメスよりも骨や筋肉が発達しやすく、平均的に体格が大きくなります。
大きめの個体を希望するなら、オスの方が可能性が高いです。
前足が大きい
子猫のうちから前足が太くしっかりしている子は、将来的に大きくなる傾向があります。
骨格や筋肉が発達している証拠です。運動できる環境を整えれば、より健康的に成長します。
食欲が旺盛
よく食べる子ほど骨や筋肉が発達しやすく、大きく育ちます。
フードの栄養バランスや量を見直し、食事にムラがある子は食事時間を調整してあげましょう。
ただし、食べ過ぎによる肥満には注意が必要です。

ストレスの少ない環境
安心できる環境と十分な愛情は、健康的な成長に欠かせません。
不安やストレスが多いと食欲や発育に影響するため、静かで安定した生活を心がけましょう。
適切な運動
運動は筋肉を育て、体を大きくするうえで重要な要素です。
キャットタワーやおもちゃを活用して、日常的に体を動かせるようにしてあげましょう。

メインクーンなのに大きくならない理由

メインクーンでも小柄なまま成長する子はいます。
その原因は主に遺伝・栄養・環境・健康状態の4つに分けられます。
遺伝的要因
親猫の体格が小さいと、子猫も小さく育つ傾向があります。
性別でも差があり、一般的にメスはオスよりもやや小柄です。
栄養不足
成長期に必要なタンパク質やミネラルが不足すると、体格が伸びにくくなります。
年齢に合った高栄養のキャットフードを選び、適切な量を与えることが大切です。
やせ気味のときは、フードのカロリーや量を見直しましょう。
環境要因
ストレスは成長を妨げる大きな原因です。
静かで安心できる環境を整え、愛情をかけて育てることが重要です。
生活環境の変化が多い場合は、子猫が慣れる時間を十分に取りましょう。
疾患や健康問題
甲状腺や消化器の異常など、成長ホルモンのバランスが崩れる病気が原因の場合もあります。
「食べているのに小さい」「体重が増えない」と感じたら、早めに獣医に相談を。
ギネス級のメインクーン「ケフィア」とは?

世界中で話題になったロシアの巨大メインクーン「ケフィア」をご存じでしょうか。
飼い主のユリヤさんがSNSに投稿した写真が拡散され、“ギネス級の白い巨猫”として一躍有名になりました。
⇒参考記事
ケフィアは生後1歳9か月で体重12kgを超え、今なお成長を続けているといわれています。
白くふさふさの長毛に金色の瞳を持ち、その存在感は圧倒的です。
食事は肉や高タンパク質を中心としたナチュラルフード。
良質な食事と十分な運動、そして愛情ある環境が、健康で大きく育った要因と考えられています。
ちなみに、メインクーンのギネス記録として知られているのは体長123cmの「ストゥーイー」や、120cmの「バリベル」など。
ケフィアも将来的にその記録を超える可能性があると注目されています。
メインクーンを大きく育てる方法

メインクーンはもともと大型の猫種ですが、育て方によって体格の伸び方や筋肉のつき方に差が出ます。
ここでは、健康的に大きく育てるためのポイントを紹介します。
栄養バランスの良いフードを選ぶ

メインクーンの体を大きくするためには、高タンパク・高カロリーのフードが基本です。
特に成長期(生後4か月〜1歳半)には、筋肉や骨を作る動物性タンパク質をしっかり摂ることが重要です。
おすすめは「大型猫用」または「子猫用プレミアムフード」。
これらにはカルシウム・リン・オメガ3脂肪酸など、骨格形成を助ける成分が豊富に含まれています。
また、毎日の食事量はフード裏面の目安を基準に、体型を見ながら微調整しましょう。
急に太らせるのではなく、筋肉をつけながらゆっくり育てる意識が大切です。
適度な運動で筋肉を発達させる

食事だけでなく、運動による筋肉づくりも欠かせません。
メインクーンはもともと活発で、走ったり登ったりするのが大好きです。
広いスペースがなくても、大型のキャットタワーやおもちゃでの遊びで十分に運動できます。
遊びながら自然に筋肉がつくことで、体重に見合った引き締まった体になります。
ジャンプや登り降りを楽しめる環境を整えることで、成長期の骨や関節の発達もサポートできます。

ストレスを減らし、よく眠らせる

成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されます。
静かで安心できる環境を整え、十分な休息時間を確保することも大きく育てる秘訣です。
環境の変化が激しかったり、ストレスが多いと食欲が落ち、成長にも影響が出ます。
部屋の温度や湿度を一定に保ち、飼い主とのスキンシップを増やすことで、安心して眠れる時間を作ってあげましょう。
定期的な健康チェックで成長をサポート

食事も運動も十分にしているのに体が小さい場合、内臓やホルモンの働きに問題があることもあります。
特にメインクーンは成長期が2〜3年と長いため、年に1〜2回は獣医の健康診断を受け、体重・筋肉・骨格の発達を確認してもらいましょう。
早期に体調の変化に気づければ、成長の遅れも改善しやすくなります。
メインクーンの大きくなる子の特徴【まとめ】
メインクーンで大きくなる子と小さいままの子の特徴を紹介しました。
ふわふわとした大きな体をもったメインクーン。
穏やかな性格ではじめて猫を飼うけど活発な子は不安という方にもおすすめです。
せっかく大きくなる種類なので、ぜひ大きくなる子の特徴をもった子を探してみてはいかがでしょうか。