
子犬が朝になるとキュンキュン鳴いてしまう時期は、多くの飼い主さんが通る悩みです。
「いつまで続くの?」「これって放置していいの?」と不安になりますよね。
実は、子犬の朝泣きは 成長に伴って自然に落ち着いていく行動 であり、理由を知って正しく対応すれば早い段階で改善できます。
この記事では、朝泣きが続く期間の目安、やめない理由、今日からできる対策まで分かりやすく解説します。

子犬の朝泣きはいつまで続く?一般的な目安

子犬の朝泣きは、ずっと続くわけではありません。
多くの場合、生後2〜4ヶ月頃がピークで、生活環境や飼い主とのリズムに慣れ始めると徐々に落ち着いていきます。
迎えたばかりの子犬は、母犬や兄弟から離れたばかりで不安定になりやすく、ちょっとした物音でも目を覚まし、寂しさや不安から声を出してしまいます。これは成長過程として自然な反応です。
ただし、いつ落ち着くかには個体差があります。
環境に順応しやすい子は数週間で泣かなくなる一方、慎重な性格の子は少し長くかかり、生後6ヶ月頃まで朝泣きが残るケースも珍しくありません。
成長とともに睡眠リズムが安定し、「朝になったらこう過ごす」という習慣が身につくことで、自然と泣かなくなることが多いです。
なぜ子犬は朝に泣くの?主な理由

子犬が朝になると泣いてしまうのは、単に「甘えている」だけではありません。
朝という時間帯には、子犬が不安定になりやすい理由がいくつか重なっています。
寂しさや不安
まず大きいのは 寂しさや不安 です。
夜のあいだ一人で過ごした子犬は、明るくなって人の気配を感じると「早く来てほしい」という気持ちが強くなります。
特にお迎え直後の時期は、母犬と離れた寂しさが残っていて、声を出して飼い主を呼びやすくなります。
生理的な理由
次に多いのが 生理的な理由 です。
朝はお腹が空きやすく、トイレも近くなります。
ケージ内で落ち着かない気持ちが泣き声につながることがあるため、朝だけ特別にテンションが上がるように見える子もいます。
睡眠リズムが整ってない
さらに、子犬はまだ 睡眠リズムが整っていません。
大人の犬より浅い睡眠が多く、夜明け前のちょっとした物音でも目を覚ましやすいのが特徴です。
環境に慣れてくると深く眠れる時間が増え、この問題は自然に改善します。
子犬の朝泣きを減らすためにできる対策

朝泣きを少しずつ減らすには、子犬が「朝は安心して待てる時間だ」と学べる環境を整えてあげることが大切です。
特別なトレーニングをしなくても、日々の過ごし方を少し変えるだけで落ち着いてくる子も多いです。
就寝前の落ち着くルーティンを作る
寝る前に軽く遊んで発散させたり、トイレを済ませてあげることで、夜中に目が覚めてソワソワする時間を減らせます。
短いスキンシップだけでも気持ちが安定し、ぐっすり眠りやすくなります。
ケージ・ベッド環境を見直す
寝床が明るすぎたり、外の音が入り込みやすい場所にあると、朝の物音で目が覚めてしまうことがあります。
暗めにして落ち着ける空間をつくると、目覚めの不安が減って泣く時間も短くなります。
すぐに反応しすぎないことも大事
子犬が鳴くたびにすぐ駆け寄ってしまうと、「鳴けば来てくれる」と学習してしまい、泣き声が長引く原因になります。
もちろん放置ではなく、危険がないか確認したうえで、少し待ってから構うようにすると、子犬の自立心が育ちます。
朝泣きを悪化させるNG対応
・急に怒る
・叩く・強く制止する
・大きな声で「ダメ」と叫ぶ
これらは不安を増やすだけで逆効果です。
安心できる習慣づくりを優先したほうが、結果として朝泣きの改善につながります。
朝泣きが長引く場合に考えること(病気や環境要因)

ほとんどの子犬は環境に慣れるにつれて朝泣きが落ち着きますが、なかには数ヶ月たっても続くケースがあります。
そんな時は、単なる「甘え」ではなく、別の要因が隠れていないかを確認してみましょう。
分離不安の可能性
飼い主と離れることに強いストレスを感じてしまう状態で、朝だけでなく日中の留守番でも鳴き続けることがあります。
普段から後追いが激しい、飼い主が見えなくなるとパニック気味になるなどの傾向が見られる場合は、分離不安の初期段階の可能性があります。
生活リズムが合っていない
寝る時間が遅すぎたり、夜に興奮する遊びをしていると、子犬の睡眠が浅くなり、朝方の泣き声が増えることがあります。
毎日同じ流れで就寝・起床することで、泣くタイミングが安定していくことが多いです。
体調面のサイン
お腹の不調、尿意、ケガによる痛みなど、体の不快感を訴えるために泣く子もいます。
とくに普段より落ち着きがない、食欲がない、嘔吐・下痢がある場合は、朝泣きと合わせて注意が必要です。
動物病院に相談すべきポイント
- 泣き方が突然激しくなった
- 呼吸が荒い、震えるなどの症状がある
- 朝泣きが半年以上ほぼ改善しない
これらに当てはまる場合は、専門家に相談することで原因を明確にし、安心して対応できます。
子犬の朝泣きは成長の一段階。上手に乗り切るための考え方

子犬の朝泣きは、ほとんどの場合「性格が悪い」「わがままになった」というような後ろ向きな理由ではありません。
しろ、安心できる相手を求めたり、新しい生活に馴染もうとしたりする中で生まれる、ごく自然な成長過程のひとつです。
朝に泣くことで、子犬は「ここは安全な場所なのか」「誰かがちゃんとそばにいてくれるのか」を確認しています。
その不安が少しずつ小さくなり、決まった流れで朝を迎えられるようになると、泣かなくても落ち着いて過ごせるようになります。
大切なのは、飼い主がその変化を焦らず見守ることです。
一度うまくいっても翌日にまた泣くこともあり、波があるのが普通です。
完璧を目指す必要はなく、「昨日より少し落ち着いていればOK」 というくらいの気持ちで向き合う方が、子犬も安心しやすくなります。
成長に合わせて、泣く理由も徐々に変化していきます。
生活リズムが整い、飼い主の存在に自信が持てるようになり、環境にも慣れてくると、朝泣きは自然と減っていきます。
ほとんどの場合、努力した分だけ確実に変化があらわれる行動なので、過度に心配しなくても大丈夫です。

まとめ
子犬の朝泣きは、ほとんどの子が通る成長のステップです。生後2〜4ヶ月頃に起こりやすく、環境に慣れるにつれて自然に落ち着いていきます。
泣いてしまう理由の多くは、不安や寂しさ、生活リズムが整っていないことなど、子犬側の状況によるものです。
就寝前の過ごし方を整えたり、寝床を安心できる環境に整えたりするだけでも、朝の不安が減りやすくなります。必要以上に慌てて駆けつけると泣き癖が強くなることもあるため、様子を見ながら適度な距離で接することも大切です。
もし朝泣きが長く続く場合は、分離不安や体調面のサインが隠れていないかを確認してみましょう。異変を感じた時は、早めに動物病院へ相談するのが安心です。
泣くことは悪いことではなく、子犬が「安心したい」と思っている気持ちの表れです。焦らず見守りながら生活リズムを整えていくことで、ほとんどの子は自然と落ち着いていきます。