「子犬を無料で迎えたいけれど、本当に大丈夫？」
そんな不安を感じる方は多いものです。里親募集や譲渡会では無料で子犬を迎えられますが、健康状態の確認や家庭環境の条件など、知っておきたいポイントがいくつもあります。
この記事では、無料で子犬を迎える方法と注意点をわかりやすく紹介し、後悔しない子犬探しをサポートします。
子犬を無料でくれるところ【里親募集】
里親募集は、飼い続けることが難しくなった飼い主さん、もしくはその犬を保護した団体などが、新たな飼い主を探す場所です。
まずは家で色んな子を見てみたいという探し方をしたいなら、インターネットで里親募集サイトを覗いてみるといいですよ。
引き取りまでの簡単な流れは、サイトで気に入った子を見つけたら、応募もしくは問合せで引き取りたい意思表示をする→その犬の飼い主もしくは保護団体から連絡がくる→双方の合意が取れれば譲渡ということになります。
知名度があり、比較的トラブルも少ない里親募集のサイトをご紹介します。
ただし、個人の飼い主さんを相手にした交渉もあるので、常識のある対応を心がけてくださいね。
ジモティー
ジモティーは、地域の住民同士で物を譲り合えるサイトで、子犬の里親募集も多く掲載されています。
自宅で生まれた子犬や、保護された子犬など「近場で探したい人」に向いています。
ただし個人同士のやり取りになるため、対応のばらつきやトラブルのリスクはあります。
生体販売は禁止されているので、理由が不明な費用請求には十分注意してください。
Lifeboat
Lifeboat（ライフボート）は千葉県柏市拠点のNPOが運営する里親募集サイトで、自治体から保護した犬猫の新しい飼い主を探しています。
気になる子を見つけたらサイトのフォームから面会予約を申し込み、受諾メール後に訪問できます（電話申し込み不可）。
面会ではスタッフが説明してくれるため、健康状態や性格をしっかり確認したい人、譲渡後も相談できる相手がほしい人に向いています。
ペットのおうち
ペットのおうちは、全国の里親募集が集まる知名度の高いサイトで、子犬の掲載数も多めです。
特徴は、譲渡者が里親の条件を細かく設定している点で、留守時間や年齢など家庭環境によって応募できない場合があります。
条件はその子に合う里親を見つけるためのものなので、自分の生活に合った募集だけを選ぶのがコツです。
譲渡者の対応がしっかりしている印象があり、ネット上でも安心して引き取りたい人に向いています。
子犬を無料でくれるところ【譲渡会】
譲渡会はインターネットと違い、実際の子犬に直接会ってから選べるのが最大のメリットです。
外見だけでなく、人への反応や性格もその場で確認できます。
多くは自治体の公共施設で開催され、動物愛護イベントの一部として行われることもあります。
予約不要で参加できる場合が多い反面、開催頻度は高くないため、こまめなチェックが必要です。
譲渡団体によっては家庭訪問や費用の一部負担が発生することもあるので、事前に確認しておくと安心です。
全国の譲渡会情報をまとめて見られるサイトもあるため、近場の会場をいくつか回ってみるのもおすすめです。
ＯＭＵＳＵＢＩ
OMUSUBIは、審査を通過した全国200以上の保護団体だけが参加できるマッチングサイトで、保護犬猫と新しい家族を結ぶことを目的としています。
譲渡会情報もまとめて確認でき、実際に犬猫と会って選びたい人にも便利です。
専門資格者が在籍する事務局のサポートがあり、初めての里親でも安心。相性診断機能もあり、自分に合った子を探しやすいのが特徴です。
ハグー
hugU（ハグー）は、事情があって飼えなくなった犬猫や保護された動物と、里親になりたい人をつなぐマッチングサイトです。
全国の保護団体や行政施設の犬猫情報を掲載し、多くの里親希望者に届けることで、新しい家族との出会いをサポートしています。
運営元のシムネットはペットとの共生社会を目指す企業で、里親探しの機会を広げる取り組みを続けています。
無料で子犬を迎える前に知っておきたい注意点と準備
無料ゆえに起こりやすい誤解とリスク
無料で迎えられる子犬には、本来有料譲渡ではかかるはずのワクチン費用や医療費が含まれていません。
「タダでもらえるから気軽に迎えられる」と考えると、実際の飼育費とのギャップに驚くことがあります。
また、保護経緯により健康状態が安定していない子や、社会化が十分にできていない子が含まれることもあります。
サイト上の情報はどうしても簡易的で、性格、体質、過去の飼育環境、トイレ習慣などが不明なまま迎えるケースも少なくありません。
実際に対面した際には、体つき・皮膚の状態・生活リズム・食べているフードの種類など、分かる範囲で丁寧に確認しておくとミスマッチを避けやすくなります。
初期費用は「無料＝ゼロ」ではない
無料で子犬を譲渡する団体でも、ほぼ必ずといってよいほど必要になるのが 医療費やケア代の実費負担 です。
たとえば
- ワクチン接種の未実施分
- ノミ・ダニ・寄生虫の駆除
- マイクロチップ登録
- 保護時にかかった治療代の一部などは里親側が負担する場合が多く、決して「完全無料」ではありません。
さらに、お迎え直後にはケージ・首輪やハーネス・フード・ベッドなどの初期準備が必要です。
「購入よりは安く迎えられる」ことは確かですが、生涯にわたる飼育費の総額が大きく変わるわけではない ことを理解しておくことが重要です。
自宅環境をあらかじめ整えておくことが最も大切
里親審査では「子犬を迎えて問題なく育てられる環境かどうか」が重視されます。
特に譲渡団体の場合、以下の点がチェックされることが多いです。
- 日中の留守時間
- 脱走防止策
- 動物病院へすぐ行ける距離か
- 経済的に無理がないか
- 同居家族の理解
- 先住犬との相性（いる場合）
子犬は特に手がかかるため、生活リズムや家のレイアウトを事前に整えておくほど審査はスムーズです。
“迎えてから考える”のではなく、準備が整っている家庭ほど良いご縁がめぐりやすい といえます。
SNSや口コミで実際の譲渡経験談を調べる
里親募集の良いところは、実際に経験した人の声がSNSに多くあることです。
「譲渡会での流れ」「訪問チェックで見られるポイント」「譲渡後のフォロー体制」など、リアルな情報が得やすいため、事前リサーチとしてとても有効です。
譲渡元の団体名を検索し、雰囲気・評判・譲渡条件の傾向などを知っておくことで、自分の生活スタイルに合う場所を絞れるようになります。
可愛いだけで選ばず“相性”を最優先に
無料で迎えられる子犬は、過去の経緯が不明なケースもあり、性格にも幅があります。
元気いっぱいな子もいれば、慎重でビクビクしやすい子もいます。
写真だけでは分からないので、
・触れ合ったときの反応
・抱っこされた時の様子
・人との距離の取り方
・ほかの犬との関係
など「相性」を必ず確認しましょう。
“かわいさで即決”より、家庭の生活スタイルに合うかどうか を基準にした方が、結果的に幸せな暮らしが続きます。
子犬の健康状態がわかりにくい
実際に私も里親としてうちの犬を引き取りましたが、前オーナーさんからは「シラミがわいたことがあるけど、薬で治したから今は大丈夫」ということしか聞いていなくて、迎えてみたら歯肉炎と外耳炎と膿皮症にかかっていました。
これは前オーナーさんが病気を隠していたのではなく、気づいていなかったことが原因です。
個人の場合はこうした行き違いもあるので、心配な時はきちんと獣医さんに健康状態を診てもらっている保護団体などから譲渡してもらう方が安全です。
ただ、私は病気のうちの犬を引き取って治してやれたことを良かったと思っています。
里親になるなら、どんな子でも引き取りたいと思える方が幸せに暮らせますよ。
成犬時の大きさが不明確であることが多い
これは愛犬が病気になった時や、自宅の環境などに影響を及ぼすことなので、できるだけ事前に成犬時の大きさを把握できることが望ましいです。
病気になって病院に連れて行く時に問題なく移動できる大きさか、自宅の中で十分な生活スペースを確保できるかなどを考えた子犬の探し方をおすすめします。
雑種犬だと成犬時の大きさが予測しづらいのですが、大きさで影響が出ることを避けたい場合は、小型犬同士の雑種や小型犬の純血種に限定して探すと把握しやすいですよ。
子犬を無料でくれるところはどこ？【まとめ】
子犬を無料でくれる場所は確かにありますが、健康状態や成長後の大きさなど、見えにくいポイントも多くあります。
だからこそ、事前準備とリサーチが大切です。あなたの家庭にぴったりの子犬と出会えれば、きっと幸せな日々が長く続きます。
里親募集や譲渡会をうまく活用し、良いご縁をつかんでくださいね。
