
「トイプードルを外飼いできるか?」と悩む人は少なくありません。
しかし、温度調節が苦手な犬種のため、外で過ごすには慎重な準備が必要です。
この記事では、外飼いの可否だけでなく、もし外で飼うならどんな環境が必要なのかを具体的に解説します。

トイプードルを外で飼うことは基本的に難しい

結論から言うと、トイプードルを外飼いするのはおすすめできません。
もともとトイプードルはフランス貴族に愛された室内犬の系統で、人と密接に暮らすことを前提に改良された犬種です。
そのため、外の環境では気温の変化や湿度、虫、騒音などの刺激にストレスを感じやすく、長時間外で過ごすのには向いていません。
ただし、日中だけ庭で遊ばせる、日陰で休ませるといった短時間の屋外滞在であれば問題ありません。
このときは、直射日光を避けて風通しのよい場所に犬小屋を置き、水分補給を忘れないようにしましょう。
「外で飼う」というよりも、「外でも快適に過ごせる工夫をする」意識が大切です。
完全な外飼いではなく、屋内と屋外を行き来できる半外飼いスタイルが現実的な選択といえます。
トイプードルの外飼いはおすすめできない理由とは?

体の小さなトイプードルは、体質や環境面から外飼いには向いていません。
主な理由は「寒暖差に弱い」「衛生を保ちにくい」「快適な環境づくりが難しい」の3つです。
体のつくりが外飼いに向かない

トイプードルはシングルコートと呼ばれる毛質で、保温のための下毛がありません。
そのため、寒さにも暑さにも弱く、温度変化に対応しにくい体質です。
理想の室温は夏で約26℃、冬は20〜23℃、湿度は通年で50%前後。
この条件を屋外で維持するのは難しく、特に猛暑や寒波の時期は命に関わることもあります。
衛生面でのリスク

外では砂ぼこりや湿気、虫などの影響を受けやすく、皮膚トラブルや感染症のリスクが高まります。
こまめにブラッシングやシャンプーを行えば清潔を保てますが、室内飼いより管理の手間がかかります。
快適な環境づくりが難しい

トイプードルは原産国が温暖なヨーロッパで、人と一緒に室内で過ごすように改良された犬種です。
気温差の大きい日本の屋外で暮らすのは過酷で、夏の熱中症や冬の冷え対策を万全にしない限り快適に過ごせません。
つまり、トイプードルの外飼いは現実的ではなく、完全な室内飼いが理想と言えるでしょう。
トイプードルを外飼いする際の快適環境づくり

トイプードルの外飼いは基本的におすすめできませんが、どうしても外で過ごす時間を設けたい場合は、できる限り快適な環境を整えることが重要です。
特に温度・湿度・安全性・衛生の4つを徹底することで、トイプードルの体調を守ることができます。
温度と湿度の管理を徹底する
トイプードルの理想温度は「夏26℃前後」「冬20〜23℃前後」といわれています。
しかし外飼いではこれをキープするのが難しいため、下記のような工夫を組み合わせましょう。
- 夏はすのこ+日除け+通風性のある小屋を組み合わせて直射日光を避ける
- 冬は断熱材入りの小屋+ペットヒーター+毛布で冷気を遮断
- 梅雨時期は湿気で皮膚トラブルを起こしやすいため、除湿剤や乾燥マットを設置
小屋の床を地面から10cmほど浮かせると、湿気対策と防虫効果の両方に役立ちます。
安全確保とストレス軽減の工夫
外飼いでは、温度だけでなく安全性も重要です。
強風や雨、雷、野良猫・カラスなどから守るために、小屋は風の通り道を避けた場所に設置し、屋根つきの囲い(ドッグハウスフェンス)で囲むのが理想です。
また、トイプードルは社交的で人の気配を好むため、人通りのある場所に小屋を設けることで孤独感を和らげられます。
1日数回は声をかけたり、外で一緒に遊んであげる時間を設けましょう。
定期的なケアと衛生管理
外で過ごすと、毛にほこりや虫、花粉が付着しやすくなります。
週1回のブラッシングと月1回のシャンプーは必須。
また、ノミ・ダニ予防薬の使用やフィラリア予防の徹底も忘れないようにしましょう。
飲み水は1日2回以上交換し、直射日光が当たらない場所に置くのがポイントです。
水入れのぬめりは細菌繁殖の原因になるため、毎日洗って清潔を保ちましょう。
トイプードルを外飼いしないといけない場合の注意点

トイプードルは温度調節が苦手な犬だということをよく認識して頂けたかと思います!
それでは、何らかの事情でどうしても外飼いになってしまう場合はどうしたら良いか。
前述の通り、基本的にトイプードルは外飼いが非常に困難な犬ですので全くおすすめはできません。
気になりますよね!困っている方に向けて、季節別に注意点をまとめました!
春夏
春夏は、直接日が当たらない風通しの良い場所に犬小屋を置いてあげましょう。
その際、土の上に小屋を置かないでくださいね!外ではクーラーが使えない分、かなり工夫が必要となります。
例えば、ペットボトルに水を凍らせた保冷剤をタオルに巻いて置いてあげる。
梅雨時期には湿気対策に人工的な除湿器を使って湿度を下げてあげるなども効果的ですよ!
時期によって虫対策もしてあげてくださいね!
秋冬
トイプードルは皮膚の近くに密集して生える下毛がないので寒さに弱く温度調節が苦手です。
洋服を着せてあげたり、犬小屋の中も暖かくしてあげ、寒さを感じさせないように工夫することが重要です。
例えば、日の当たる場所に犬小屋を移動させたり、犬小屋に毛布やベッドを置いてあげるのも寒さ対策になりますね。
犬小屋の周りを暖かいもので囲ってあげるだけでも風よけになります。
外飼いにむいている犬種

トイプードルのような小型犬ではなく外飼いに向いている犬種をご紹介します!
外飼いに適している犬種はこちら!
•柴犬
•北海道犬
•紀州犬
•秋田犬
•甲斐犬
•四国犬 など
日本の気候に対応できるので、外飼い向きと言われています。
室内では飼えないけれど、どうしても犬が飼いたい!トイプードルや小型犬を飼う前に外飼いが決まっている!という方は、外飼いに向いている犬種を選ぶのがベストです!

トイプードルは外飼いできる?【まとめ】
トイプードルの外飼いは簡単ではありませんが、環境を工夫すれば短時間の屋外滞在なら快適に過ごせます。
愛犬の体質や季節ごとのリスクを理解し、少しでもストレスの少ない生活を整えてあげましょう。