
コリドラスが水槽の底で横になっていたり、仰向けになって動かなかったりすると、「死んだ?」と驚いてしまいますよね。
実際には、しばらくすると何事もなかったように泳ぎ始め、「死んだふりだったの?」と思うようなこともあります。
一方で、ひっくり返った状態が続く場合は、単に休んでいるのではなく、浮力をうまく調整できていなかったり、体調不良や飼育環境の問題が隠れていたりする可能性もあります。
大切なのは、「ひっくり返っている=死んだふり」「水面に浮く=転覆病」と姿勢だけで決めつけないことです。
この記事では、コリドラスの死んだふりに見える行動と危険な状態の見分け方、横になる・仰向けになる理由、ひっくり返ったときに確認したいことや対処法について解説します。
コリドラスの「死んだふり」とは?

コリドラスを飼育していると、次のような「もしかして死んでいる?」と心配になる姿を見ることがあります。
- 頭を水草や砂に突っ込んだまま動かない
- 横になってじっとしている
- 仰向けのような姿勢になる
- 水面付近で動かなくなる
こうした様子が飼い主の間で「死んだふり」と表現されることがあります。
ただし、コリドラスが外敵をだますために意図的に死んだふりをしている、と一括りにするのは避けた方がよいでしょう。
休んでいるように見える場合もあれば、餌を取ろうとして変わった姿勢になっていることもあります。
反対に、体調不良によって姿勢を保てなくなっている可能性もあります。
その後、自力で正常な姿勢に戻れるか、普段通り泳いでいるかなども含めて観察することが大切です。
コリドラスの死んだふりと危険な状態の見分け方

検索してこの記事を読んでいる方が最も気になるのは、「うちのコリドラスは大丈夫なの?」ということではないでしょうか。
死んだふりのように見える姿を見つけたら、ひっくり返っているという一点だけで判断せず、その後の行動も確認しましょう。
しばらくすると普通に泳ぐなら慌てず観察する
一時的に横になったり変わった姿勢をとったりしていても、その後自力で元の姿勢に戻り、いつも通り泳いでいる場合があります。
餌にも普段通り反応し、呼吸や体表などにも目立った異常が見られないのであれば、まずは落ち着いて様子を観察しましょう。
「さっきまで死んだように見えたのに、普通に泳いでいる……」
ということがあるため、飼い主としては本当に驚かされます。
ただし、一度正常な姿勢に戻ったからといって必ず健康だと断定できるわけではありません。
同じ行動を頻繁に繰り返すようになった場合には、普段と違う点がないか注意して見てあげましょう。
姿勢を戻せない・呼吸や体色にも異常がある場合は要注意
注意したいのは、自力で正常な姿勢に戻れない状態が続いている場合です。
- 何度戻ろうとしてもひっくり返ってしまう
- 水面に浮いたまま底へ戻れない
- 底で横になったままほとんど動かない
- 呼吸の様子が普段と違う
- 餌に反応しない
- 体色や体表などにも普段との違いがある
といった変化が同時に見られるのであれば、「死んだふりだから大丈夫」と決めつけない方がよいでしょう。
魚の遊泳異常にはさまざまな原因が考えられます。
実際、魚の「転覆病」についても、研究では不安定な遊泳と浮袋の変化との関連が確認される一方、それだけでは説明できない症例も報告されています。
そのため、姿勢だけから病名を決めるのではなく、ほかの症状や水槽環境も含めて考えることが重要です。
コリドラスが横になる・仰向けになるのは寝ているだけ?
もう慣れたけど心臓に悪い寝姿
— 小真二小(こまにこ) (@totokotokotoko1) August 28, 2023
昔うちにいたコリドラスも横になって寝てたなぁ(´し`)
※転覆病ではありません(コリドラスも) pic.twitter.com/FAMCRenRXD

コリドラスが横になったり、仰向けのような姿勢になったりすると、初めて見た飼い主さんは驚くと思います。
SNSなどでも、「死んだと思ったら寝ていただけだった」という飼育者の投稿を見かけることがあります。
休んでいるように見える場合
コリドラスは水底でじっとしていることがあります。
普段から飼育していると、その子なりの休み方や行動パターンが少しずつ分かってくるでしょう。
消灯後などに変わった姿勢になっていたものの、その後自力で起き上がり、普段通り泳いでいることもあります。
ただし、「横になっているから寝ている」「仰向けだから死んだふり」と姿勢だけで判断するのは禁物です。
いつからその状態なのか、その後正常な姿勢に戻るのか、呼吸や食欲などに変化がないかを一緒に確認しましょう。
普段の行動を知っておくと、「いつもと違う」という変化にも気づきやすくなります。
水面に浮く・底に戻れない場合は要注意
コリドラスは底層を中心に生活する魚ですが、水面まで上がってくること自体が直ちに病気というわけではありません。
しかし、底へ戻ろうとしているのに浮き上がってしまうなど、自分で姿勢や浮力をうまく調整できない状態が続く場合は注意が必要です。
「水面にいるから転覆病」と決めつけるのではなく、その状態がどのくらい続いているか、正常に泳げる時間があるか、ほかの症状がないかを確認してください。
コリドラスがひっくり返るのは水草や餌を食べている場合もある
死んだふりがうまいうちのコリドラス
— ぷれた先生 (@miyazsound) February 25, 2020
まだ息してる pic.twitter.com/AqhQ2RjchA
コリドラスがひっくり返って見える理由は、体調不良だけとは限りません。
水面付近などにある食べ物を取ろうとして、普段とは違う姿勢になることもあります。
実際に飼育していると、「ひっくり返っている!」と心配した直後に、何事もなかったかのように戻る姿を見ることがあります。
こうした場合には、食べ終わったあとに自力で正常な姿勢へ戻れるかを確認しましょう。
その後も普段通り泳ぎ、餌を食べ、ほかに気になる変化がなければ、慌てず観察します。
反対に、餌を食べているように見えたとしても、その後もひっくり返ったまま戻れないのであれば、別の原因も考える必要があります。
コリドラスがひっくり返る危険な原因

浮力や姿勢をうまく保てなくなっている
魚が水中で姿勢を正常に保てず、横倒しになったり逆さになったり、浮いたり沈んだりする状態は、一般に「転覆病」と呼ばれることがあります。
ただし、「転覆病=浮袋にガスがたまった病気」と一つの原因だけで考えるのは避けた方がよいでしょう。
金魚を対象とした研究では、転覆病の個体で浮袋の位置や大きさに特徴が確認されたものの、それだけでは説明できない不安定遊泳も観察されています。
なお、この研究はコリドラスを対象としたものではありません。そのため、コリドラスにも同じ原因がそのまま当てはまると断定することはできません。
重要なのは、「ひっくり返る」という症状だけから原因を一つに決めないことです。
水質や水温など飼育環境に問題がある
コリドラスの様子がおかしい場合には、魚そのものだけでなく、水槽環境も確認しましょう。
- 最近大きな水換えをした
- 水温が急に変化した
- ろ過装置に問題が起きた
- 底床に汚れがたまっている
- 同じ水槽のほかの魚にも異変がある
など、普段と違うことがなかったか振り返ります。
複数の魚が同時におかしくなっているのであれば、一匹だけの問題ではなく、水槽環境に共通する原因がないかを優先して確認したいところです。
体調不良や病気が隠れている
病気や体調不良によって正常に泳げなくなることも考えられます。
ただ、ひっくり返っているという情報だけでは、具体的な病名までは判断できません。
呼吸、食欲、体表、ヒレ、体色、排泄などにも変化がないか観察しましょう。
魚の病気によっては、外見の異常と遊泳行動の変化が同時に現れることがあります。魚種は異なりますが、魚病の研究でも、皮膚やヒレなどの病変と遊泳行動の変化が確認された例があります。
コリドラスがひっくり返っていたときに確認すること
突然ひっくり返っているコリドラスを見つけたら、まず次の点を確認してみましょう。
- 自力で正常な姿勢へ戻れるか
- 一時的ではなく、異常な姿勢が続いていないか
- 呼吸の様子は普段と同じか
- 餌への反応はあるか
- 体色や体表、ヒレなどに異変がないか
- 排泄の様子に大きな変化がないか
- ほかの魚にも異常が出ていないか
- 水温が急変していないか
- 水質やろ過設備に問題がないか
- 最近、餌・水換え・水槽環境などを変更していないか
一つの症状だけを見るのではなく、「いつもと何が違うのか」を複数のポイントから確認するのが大切です。
写真や動画を撮影しておくのもよいでしょう。
あとから状態の変化を比較できますし、専門家へ相談するときにも状況を説明しやすくなります。
コリドラスがひっくり返ったときの対処法
「病気だったら早く治療しなければ」と焦ってしまいますが、原因によって必要な対応は変わります。
まず水槽環境とコリドラスの状態を確認する
最初に確認したいのは、コリドラスの状態と飼育環境です。
水温や水質、ろ過設備、同居魚の様子などを確認しましょう。
明らかに水槽環境に異常が見つかった場合には、その原因への対応が必要です。
ただし、水温や水質を一気に変化させることも魚への負担になり得るため、慌てて大きな環境変化を加えるのではなく、現在の状態を把握してから対応しましょう。
原因が分からないまま薬浴を始めない
以前の記事では「ひっくり返っていたら隔離して塩浴や薬浴」としていましたが、これは一律の対処法にはできません。
ひっくり返ること自体は特定の病名ではなく、原因も一つとは限らないためです。
原因が分からないまま薬を使用するのではなく、症状に合った対応を考えることが大切です。
また、「塩を入れれば何にでも効く」と考えて安易に塩分濃度を上げるのも避けましょう。
塩分への耐性や治療効果は魚種・病原体・濃度・時間などによって異なります。
異常な姿勢が続く、餌を食べない、呼吸や体表にも異常がある、状態が悪化しているといった場合には、観賞魚を診療できる獣医師など専門家への相談も検討してください。
コリドラスを体調不良にさせないための飼育管理
病気を完全に防ぐことはできませんが、普段から飼育環境を整え、コリドラスの状態を観察することは大切です。
餌を与えすぎない
餌は適量を意識しましょう。
混泳水槽の場合は、ほかの魚へ与えた餌が底へ落ちることもあります。
反対に、「底へ落ちた餌を食べるから」と考えてコリドラス用の餌が十分に届いていないケースにも注意が必要です。
食べ残しが長時間水槽内に残れば、水質にも影響します。
餌の量だけでなく、きちんとコリドラスが食べられているか、食べ残しが増えていないかも確認しましょう。
餌の保存状態にも注意してください。
水質を維持して底床の汚れにも注意する
コリドラスは水底で過ごす時間が長いため、底床の状態も確認しておきたいポイントです。
残餌や排泄物などが目立つ場合には、日常のメンテナンスで取り除きます。
水換えについても、「たくさん交換すればするほど良い」というものではありません。
飼育している魚の数や水槽サイズ、ろ過環境などに合わせて、水質を安定させることを意識しましょう。
また、排泄物を確認することは体調変化に気づくきっかけになります。
ただし、便の状態だけから「下痢だから1週間絶食」「便秘だから水換え」と一律に判断するのではなく、食欲や体型、行動なども含めて観察してください。
コリドラスが死んだふりする理由とは?【まとめ】

コリドラスが横になったり仰向けになったりすると、「死んだふり?」と驚いてしまいます。
一時的に変わった姿勢になっても、その後自力で戻り、普段通り泳いでいることがあります。
一方、姿勢を自力で戻せない、水面から底へ戻れない、呼吸・食欲・体色などにも異変がある状態が続く場合は注意が必要です。
「死んだふりだから大丈夫」「ひっくり返っているから転覆病」と姿勢だけで判断しないようにしましょう。
まずはコリドラス自身の様子と、水温・水質・ろ過設備・同居魚などの水槽環境を確認します。
そして、原因が分からないまま薬浴などを始めるのではなく、症状が続いたり悪化したりする場合には専門家への相談も検討してください。
普段からコリドラスの泳ぎ方や食欲を見ておくことが、「いつもと違う」に早く気づくための大切なポイントです。